ブラックストーン、シミック株式60%取得で日本の医薬品開発市場を強化

ブラックストーン株式取得

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ブラックストーンがシミックの株式を取得するってどんな意味があるの?
ブラックストーンがシミックの株式60%を取得することで、日本の医薬品開発支援市場での影響力を強化し、シミックの成長を加速させる狙いがあります。
シミックってどんな会社なの?
シミックは1992年設立の日本初のCROで、製薬会社やバイオテクノロジー企業を支援し、医薬品開発の迅速化に貢献しています。

ブラックストーン、CRO大手シミックの株式過半数取得に合意

2025年3月3日、ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社(以下「ブラックストーン」)は、臨床試験や治療領域における総合的な支援を提供するCRO(医薬品開発支援)国内大手のシミック株式会社(以下「シミック」)の株式の過半数を取得する最終契約を締結したことを発表しました。この契約により、シミックの株式のうち、60%をブラックストーンが取得し、残りの40%はシミックホールディングス株式会社(以下「シミックHD」)が保有することとなります。

この合意は、日本市場におけるブラックストーンの積極的な投資戦略の一環であり、特にヘルスケア・サービス分野において、グローバルな視点からの成長を目指すものです。ブラックストーンは、医薬品や技術の市場投入を通じて、業界の変革と患者の生活向上に貢献することを目指しています。

日本市場への注力

ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社の代表取締役坂本篤彦は、「今回の投資は、グローバルの中でも急成長している日本市場への注力と、日本およびグローバルで確立した当社のライフサイエンス関連分野のポートフォリオへの確信を表すものです」と述べています。

この投資により、ブラックストーンはシミックの創業者や経営陣と協力し、シミックの成長を加速させる計画です。坂本氏は、ブラックストーンのスケールや運営に関する専門知識を活かし、持続的な価値の創造を目指すとしています。

シミックの役割と成長

シミックは1992年に設立され、日本初のCROとして業界のパイオニアとしての役割を果たしてきました。製薬会社やバイオテクノロジー企業を支援し、迅速かつ効率的な医薬品開発と市場投入に貢献しています。

シミックHDの代表取締役CEOである中村和男氏は、「世界有数のオルタナティブ投資会社であるブラックストーンと提携し、シミックの成長をさらに加速できることを大変光栄に思います」と述べ、ブラックストーンとの提携によってシミックのポテンシャルを最大限に引き出すことを期待しています。

ブラックストーンの日本市場での活動

ブラックストーンにとって、昨年は日本市場で最も活発な年の一つとなり、プライベート・エクイティ分野では、SMO大手のアイロムグループや、電子コミック配信サービス運営大手のインフォコムへの投資、さらには日本有数の決済サービスプロバイダーであるソニーペイメントサービスへの投資を行いました。

また、不動産分野では、外資系投資会社による日本国内の不動産投資案件として過去最大級となる東京ガーデンテラス紀尾井町の取得を発表しました。これらの取引は、ブラックストーンの日本市場における戦略的な投資の一環として位置付けられています。

ブラックストーンについて

ブラックストーンは、世界最大級のオルタナティブ資産運用会社であり、機関投資家および個人投資家に優れたリターンをもたらすことを目指しています。運用資産は1兆米ドルを超え、以下のような多様な投資ビークルが含まれています:

  • 不動産
  • プライベート・エクイティ
  • インフラ
  • ライフ・サイエンス
  • グロース・エクイティ
  • クレジット
  • 実物資産
  • セカンダリー・ファンド
  • ヘッジファンド

これらはすべてグローバルベースで運用され、ブラックストーンの投資戦略の中核を成しています。詳細については、公式ウェブサイトで確認できます。

まとめ

ブラックストーンがシミックの株式過半数を取得することで、日本市場におけるヘルスケア・サービス分野への投資を加速する意向を示しました。この合意は、シミックの成長を支援し、医薬品開発の効率化を図る重要なステップとなります。

項目 詳細
取得株式割合 60%(ブラックストーン)、40%(シミックHD)
シミック設立年 1992年
ブラックストーンの運用資産 1兆米ドル以上
主要投資分野 不動産、プライベート・エクイティ、ライフ・サイエンスなど

このように、ブラックストーンのシミックへの投資は、日本の医薬品開発支援市場における重要な動きであり、今後の展開が注目されます。