冨永愛が3月5日に高知の伝統「いざなぎ流」を体験！BS日テレで放送

冨永愛が高知に伝わる民間信仰「いざなぎ流」を体験

2025年3月3日、BS日テレにて放送される「冨永愛の伝統to未来～ニッポンの伝統文化を未来へ紡ぐ～」では、冨永愛が高知県香美市物部町を訪れ、古くから伝わる民間信仰「いざなぎ流」の秘密に迫ります。この番組は毎週水曜日の夜10時に放送されており、伝統文化の魅力を探求する内容となっています。

冨永愛が訪れたのは、物部町にある一棟貸しの宿「まきの宿」です。この宿では、いざなぎ流の伝統を受け継ぐために、御祈祷の際に使用する御幣（ごへい）の切り方や、御祈祷後に行ういざなぎ流舞神楽の体験が行われています。

いざなぎ流の背景とその重要性

いざなぎ流は、陰陽道、修験道、神道、密教などが融合して成立した民間信仰です。「いざなぎ」という名称は、この流派の起源を物語る「いざなぎ祭文（さいもん）」に登場する「いざなぎ様（大神）」に由来しています。この祭文には、占いの達人である「天中姫宮」が人々を救うために祈祷を求め、天竺に渡り「いざなぎ大神」から祈祷法を学び、日本に伝えたという物語が描かれています。

この流派を継承する者は「太夫」と呼ばれ、いざなぎ流は代々、太夫から口伝により伝えられてきました。1980年に「国重要無形民俗文化財」に指定され、文化的な価値が認められています。

太夫の役割と地域での実践

太夫は各家庭を訪れ、家の神を祀り、病気を治すための「病人祈祷」を行います。物部町では、昔から病気にかかった際には病院に行くのではなく、太夫を家に呼んで御祈祷を依頼することが一般的でした。このように、地域に根付いた信仰は、地元住民にとって重要な役割を果たしてきました。

しかし、現在ではいざなぎ流の伝統が存続の危機に直面しています。太夫の高齢化が進む一方で、後継者が現れず、太夫が家庭を訪問して御祈祷を行う光景は少なくなっています。物部いざなぎ流神楽保存会の会長である佐竹美保さんは、数百年にわたり受け継がれてきた伝統を絶やさないよう、子どもたちに舞神楽を教える活動を続けています。

冨永愛の体験といざなぎ流の魅力

冨永愛が体験したのは「御幣切り」です。御幣は、御祈祷の際に使用される神や精霊を象った切り紙で、祈祷の種類や場所によって形が異なります。その種類は200以上にも及びます。冨永愛はその中から「天神の払い幣」を切ることに挑戦しました。

切り方によっては、うまく切れたものを「生き幣」、そうでないものを「死に幣」と呼び、祈祷の効果に影響を与えるとされています。冨永愛が切った御幣は果たして生き幣になるのか、それとも死に幣になるのか、注目が集まります。

いざなぎ流舞神楽の披露

さらに、4人の太夫が集まり、いざなぎ流舞神楽を披露しました。太鼓の音に合わせて様々な舞いが行われ、観客を魅了しました。冨永愛はその体験について、「とても不思議で神秘的で、なんともいえない気持ちになりました」と語っています。

今年1月3日には、高知県立美術館ホールで略式御祈祷神楽の公演が行われました。ステージの周りにはしめ縄で結界が作られ、御幣が飾られました。通常は1週間かけて行う御祈祷を一日で行う略式御祈祷が行われ、子どもたちも参加する舞神楽が披露され、会場は立ち見が出るほどの盛況でした。しかし、太夫の高齢化により、今回の公演が最後になるかもしれないとのことです。

番組の概要と視聴方法

「冨永愛の伝統to未来」は、全国各地を訪れ、その土地に根付く伝統文化を紹介する番組です。先人たちから受け継がれてきた伝統の素晴らしさを伝え、後継者問題など、伝統文化が抱える現状、そして進むべき未来を探求しています。

この番組は、BS日テレで毎週水曜日の夜10時から放送され、冨永愛が出演します。公式SNSでは、ロケ時の貴重なオフショットなども配信されています。

このように、いざなぎ流は高知県香美市物部町に根付いた貴重な民間信仰であり、冨永愛の体験を通じてその魅力が伝わります。伝統文化の存続が危ぶまれる中、今後の活動に期待が寄せられます。