医療的ケア児も安心して楽しめる『映画ドラえもん』上映会、3月22日から開催

医療的ケア児・障がい児向けの映画上映会が全国で開催

2025年3月22日（土）から6月15日（日）にかけて、全国22会場で「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」の上映会が行われます。このイベントは、医療的ケア児や障がい児とその家族が安心して映画を楽しむための特別な上映会です。主催はNPO法人AYAで、同団体はスポーツや文化を通じて医療的ケアが必要な子どもたちの世界を広げることを目指しています。

医療的ケア児とは何か

医療的ケア児とは、日常生活や社会生活を送るために恒常的な医療的ケアが必要な子どもたちを指します。具体的には、人工呼吸器による呼吸管理や、喀痰吸引などの医療行為が不可欠です。厚生労働省の令和4年の推計によると、全国には約2万人の医療的ケア児が在宅で生活しています。これらの子どもたちが社会で安心して生活できるよう、支援が求められています。

NPO法人AYAは、医療的ケアが必要な子どもたちとその家族に対し、映画上映会をはじめとする様々なイベントを通じて、挑戦の場を提供しています。2023年度には映画上映会だけでなく、バスケットボール観戦や海水浴など、計33回のイベントを実施し、延べ1,368名が参加しました。

映画上映会の背景と目的

映画上映会の発案は、医療的ケア児や障がい児の家族からの「映画館で映画を観たい」という声から始まりました。通常の映画館では、席にじっと座っていることが難しかったり、急に声を出してしまったりするため、周囲に迷惑をかけるのではないかと不安を感じるご家族が多いのが現状です。このような状況を改善するため、映画館をまるごと貸し切り、安心して映画を鑑賞できる環境を整えました。

医療従事者が会場内で見守ることで、緊急時の対応も可能となり、映画館側の受け入れ障壁を下げることができました。初めての上映会は2023年4月9日にTOHOシネマズ川崎で開催され、以降も多くの方々に参加いただいています。

上映会の詳細情報

2025年春の上映会では、全国22会場で「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」が上映されます。対象は医療的ケアが必要なお子様や障がいを持つお子様とそのご家族ですが、上映中に医療機器のアラーム音や声が聞こえることを理解し、イベントの趣旨に賛同いただける方であれば、どなたでも参加可能です。

以下に、上映会の具体的な日時と会場を示します。

各会場では、車いす席も用意されており、参加費は全席1,000円です。2歳以下のお子様は、保護者の膝上で鑑賞する場合は無料となります。

ボランティアスタッフの募集

また、各会場で当日のボランティアをしてくださる方を募集しています。医療関係者をはじめ、イベントの趣旨に賛同し、ご興味をお持ちの方は、AYA公式LINEからお申し込みが可能です。学生の参加も歓迎されています。

ボランティアスタッフの募集に関する詳細は、AYA公式LINEをご覧ください。

NPO法人AYAについて

NPO法人AYAは、病気と闘っている子どもたちや障がいとともに生きる子どもたちに、スポーツや文化を通じて新たな出会いを提供することを目指しています。代表の中川悠樹氏は、京都大学医学部を卒業後、救急科や外科での経験を経て、2022年にNPO法人を設立しました。

法人の詳細や過去の開催実績については、公式ウェブサイトをご覧ください。

このように、医療的ケア児や障がい児のための特別な映画上映会が全国各地で開催されることにより、彼らが安心して楽しめる場が提供されます。詳細な情報は、AYAの公式ウェブサイトを参照してください。