サイカルトラストが発明大賞で発明功労賞を受賞、真贋鑑定証明システムの革新

サイカルトラスト株式会社が第50回「発明大賞」で発明功労賞を受賞

2025年3月7日、公益財団法人 日本発明振興協会主催の第50回「発明大賞」において、サイカルトラスト株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：須江 剛）が「発明功労賞」を受賞しました。この賞は、日本の産業振興と科学技術の発展を目指す企業や個人を対象に、その高い独創性と実用性が認められた発明を表彰するものです。

サイカルトラストは、分散型台帳技術（DLT）におけるブロックチェーンを利用した「真贋鑑定証明システム」に関する一連の特許を取得しており、その中でも「マルチシグ認証」を中心に据え、AI技術を交えた多角的なアプローチが評価されました。この受賞は、同社が注力してきた研究開発と社会実装への取り組みの成果であると考えられます。

「発明大賞」の概要と選考基準

「発明大賞」は、特許または実用新案が公開され、優れた独創性・実用性・社会的貢献度を有する発明や考案を対象とした公募・表彰制度です。この賞は企業規模を問わず、中小企業やベンチャー企業など、伸びしろのある技術開発に対しても門戸が開かれています。

選考基準としては以下の項目が挙げられます：

• 特許または実用新案の公開実績
• 革新性・独創性
• 実用性・社会的インパクト
• 経営・事業の持続可能性

サイカルトラストが受賞した「発明功労賞」は、優れた発明考案により、国の産業の発展と国民生活の向上に寄与した企業や個人に贈呈されるものです。同社の成果は、分散型台帳技術を活用した製品やサービスにおいて、真正性を担保するという重要なテーマに基づいています。

真贋鑑定証明システムの開発背景と特許取得実績

近年、模造品の流通被害は世界で約50.6兆円、日本では約3.2兆円に達しています。この問題に対処するためには、製品の真正性を証明するための信頼性を高めることが不可欠です。サイカルトラストは、ブロックチェーンとAIエージェントを活用した「真贋鑑定証明システム」を発明しました。

このシステムは、製品やサービスの真正性を証明するための「認証要素」を無限に増幅させることが可能であり、他社との差別化や競合優位性を確立しています。以下は、同社が取得済みの特許技術の概要です：

国際標準化活動と今後の展望

サイカルトラストは、経済産業省の「令和6年度 国際ルール形成・市場創造型標準化推進事業費補助金」に採択され、ブロックチェーンの国際標準規格（ISO/TC307）の策定に向けた活動を行っています。特許技術に基づく国際標準化を目指し、国内委員として議論を重ね、2025年4月にはベルギーで開催される国際会議に出席予定です。

「真贋鑑定証明システム」の汎用性は多岐にわたり、特定重要物資や防衛装備品、アート作品、高級ブランド品、化粧品、医薬品など、さまざまな分野での実用化が進行中です。これにより、経済安全保障やサプライチェーンの透明化が期待されています。

特許技術の共創と資金調達に関する提案

サイカルトラストは、特許技術の侵害に対しては法的措置を講じる方針ですが、一方で特許技術の利活用を希望する企業や団体には柔軟なライセンス供与を提案しています。このライセンス供与は、単なる技術の貸与にとどまらず、共創の場を提供することを目指しています。

また、同社は資金調達を進めており、VCやCVC、M&A先企業を探しています。この資金調達により、特許技術の市場拡大を図る計画です。

サイカルトラスト株式会社の会社概要

サイカルトラストは、分散型台帳技術を活用したブロックチェーンソリューションの開発に注力している企業です。CEOは須江 剛氏で、元大相撲大関の把瑠都 凱斗氏や元衆議院議員の辻 恵氏が重要な役割を果たしています。

同社は、以下のような事業を展開しています：

1. 鑑定証明システム導入支援事業
2. ブロックチェーンシステム開発事業
3. サイカルNFTマーケットプレイス運営事業

特に、サイカルNFTマーケットプレイスは、真贋証明とサプライチェーンを担保した新しい形のマーケットプレイスとして注目されています。

まとめ

サイカルトラスト株式会社は、分散型台帳技術とAIを活用した「真贋鑑定証明システム」を通じて、模造品の排除やサプライチェーンの透明化を実現し、持続可能な社会の構築に寄与しています。今回の「発明功労賞」受賞は、同社の技術革新と社会的貢献が高く評価された結果であり、今後の展開が期待されます。

サイカルトラストの取り組みは、今後のデジタル経済の発展や社会課題の解決に向けた重要な一歩となるでしょう。