DICと国際文化会館が協業、ロスコ・ルーム設立で新たな文化体験を創出

ロスコ・ルーム設立

開催日:3月12日

ロスコ・ルーム設立
DICと国際文化会館の協業って何するの?
DIC川村記念美術館のコレクションを国際文化会館に移転し、新設の「ロスコ・ルーム」を共同運営する協業です。
ロスコ・ルームって何?
ロスコ・ルームは、国際文化会館に新設される常設展示室で、建築ユニットSANAAが設計し、マーク・ロスコの作品を展示します。

DICと国際文化会館の協業について

2025年3月12日、公益財団法人国際文化会館とDIC株式会社は、アート・建築分野を起点とする協業に合意したことを発表しました。この協業は、両者の理念と戦略的目標が合致したことにより実現したもので、具体的な内容としては、DIC川村記念美術館のコレクションを国際文化会館に移転し、新たに設計される常設展示室「ロスコ・ルーム」を共同運営することが含まれています。

国際文化会館は、民間外交や国際文化交流のパイオニアとしての役割を果たしており、アート・建築分野での発信を強化するために、世界的なアートコレクションを有するパートナーを求めていました。一方、DICは、都心における「作品」「建築」「自然」が融合する体験の継承と、企業・社会へのインパクトを最大化するための立地を模索していました。この両者のニーズが合致したことが、今回の協業の背景にあります。

DICと国際文化会館がアート・建築分野を起点とする協業に合意~建築ユニットSANAAが「ロスコ・ルーム」を設計~ 画像 2

協業の具体的な内容

DIC株式会社と国際文化会館の協業は、主に以下の内容で構成されています。

  • DIC川村記念美術館のコレクション移転:卓越した戦後アメリカ美術を中心とする20世紀美術品を所蔵しているDIC川村記念美術館のコレクションが国際文化会館に移転されます。
  • ロスコ・ルームの設立:国際文化会館は、新西館にて建築ユニットSANAAが設計した常設展示室「ロスコ・ルーム」を開設します。
  • 共同運営:DICと国際文化会館は、「ロスコ・ルーム」を共同で運営し、アート・建築の力を通じて公益プログラムを充実させることを目指します。
  • 有識者の協力:アート・建築界を代表する有識者やアドバイザーの協力を得て、公益プログラムの拡充を図ります。

この協業により、DICと国際文化会館は、都心の緑豊かな環境を活かし、新たな芸術・文化的体験を創出することを目指しています。

関係者のコメント

この協業に関して、関係者からのコメントも寄せられています。

DIC株式会社 社長執行役員 池田尚志氏
「当社にとって美術館運営は、より多くの人々に彩りと快適を届ける機会であり、企業と社会の共生を体現するものです。この度、国際文化会館様と協力できることに感謝しています。」
公益財団法人国際文化会館 理事長 近藤正晃ジェームス氏
「民間外交や国際文化交流の重要性が高まる中、SANAAが設計する「ロスコ・ルーム」が、対立する人々の心に静かな内省をもたらすことを期待しています。」
マーク・ロスコご遺族 Kate Rothko Prizel氏、Christopher Rothko氏
「新たに東京に拠点を移すことで、ロスコの作品がさらに多くの来館者に美を提供できることを嬉しく思います。」
建築ユニットSANAA
「国際文化会館の空間は歴史と自然が調和しており、新西館の設計には特に力を入れています。」

国際文化会館とDICの企業情報

国際文化会館は、日本における民間外交と国際文化交流のパイオニアとして、1952年に設立されました。ミッションとして「多様な世界との知的対話、政策研究、文化交流を促進し、自由で開かれた持続可能な未来をつくることに貢献する」ことを掲げています。

DIC株式会社は、日本で有数のファインケミカルメーカーであり、約180の子会社を持つグローバル企業です。人々の生活に欠かせない製品を提供し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っています。

項目 内容
協業内容 DIC川村記念美術館のコレクション移転及び「ロスコ・ルーム」の設立
運営形態 DICと国際文化会館の共同運営
関係者のコメント 池田尚志氏、近藤正晃ジェームス氏、ロスコご遺族、SANAA
国際文化会館設立年 1952年
DIC株式会社設立年 1908年

この協業は、アートと建築が交わる新たな文化的体験を提供することを目指しており、両者の連携が今後の文化交流の発展に寄与することが期待されます。

参考リンク: