桜の健康を守る新サービス「桜AIカメラ」が3月17日からスタート
ベストカレンダー編集部
2025年3月17日 16:43
桜AIカメラ開始
開催日:3月17日

桜の健康状態や樹齢を判定して桜を守る「晴れ風ACTION 桜AIカメラ」をリリース
2025年3月17日、キリンビール株式会社は、桜の健康状態と推定樹齢を測定する新サービス「晴れ風ACTION 桜AIカメラ」を発表しました。このサービスは、スマートフォンのカメラを使用して桜の状態をAIが判定し、そのデータを全国の自治体に提供するという画期的な取り組みです。桜の保全活動を支援するためのデータベースが構築され、ユーザーや自治体が桜の健康状態を把握しやすくなります。

桜AIカメラの背景と目的
日本の桜は現在、戦後の復興期に植えられた樹齢60-70年の高齢化が進行しており、桜の健康状態が深刻な問題となっています。樹齢40年を過ぎると衰え始め、60年を超えると伐採や植え替えが必要になることが多いですが、自治体の管理には人手や予算が不足しているのが現状です。このままでは、日本の春の風物詩である「お花見」を楽しめなくなる地域が増えることが懸念されています。
「晴れ風ACTION」は、桜の保全に寄与するために、売上の一部を桜の植樹や保全活動に寄付する活動を続けてきました。桜を守るためには、まずその状況を把握することが重要であるとの声を受けて、一般の方々が撮影した桜の写真を活用し、桜の健康状態を把握できるデータベースを作成することを目指しました。

桜AIカメラの利用方法と仕組み
桜AIカメラは、スマートフォンで撮影した桜の写真をAIが解析し、健康状態や樹齢を判定します。ユーザーは、桜の写真を撮影するだけで、位置情報とともにデータベースに送信されます。このデータは、自治体の桜保全担当者や樹木医に共有され、適切なメンテナンスや植え替えに役立てられます。
具体的な利用方法は以下の通りです:
- 利用開始日:2025年3月17日(月)から通年で利用可能です。
- 対象者:20歳以上の方が利用できます。
- サービスURL:https://harekaze.kirin.co.jp/sakura_camera/
桜AIカメラは、春の花が咲いている時期だけでなく、葉がつく夏や紅葉の秋、枝だけの冬も含めて、年間を通じて利用することができます。これにより、桜の保全に必要なデータをより正確に収集することが可能となります。

桜AIカメラの技術とAI学習内容
桜AIカメラの開発には、国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所の勝木俊雄氏および一般社団法人 日本樹木医会の監修が受けられています。このAI技術は、約5,000件の学習データを用いており、桜の樹形や樹勢、幹の太さや模様などの特長を抽出し、ディープラーニングを用いて桜の元気度や樹齢を判定します。
具体的なAIの学習内容は以下の通りです:
- 桜の写真を撮影し、AIが健康状態や樹齢を判定します。
- 判定結果と位置情報がデータベースに集積されます。
- 集まったデータは、自治体の桜保全担当者や樹木医が閲覧・活用します。
このような仕組みにより、桜の健康状態を把握しやすくし、適切な保全活動につなげることが期待されています。

関係者のコメントと期待
キリンビールの「晴れ風ACTION」に関する取り組みについて、関係者からも多くの期待が寄せられています。例えば、塩田梨沙氏は、「桜AIカメラ」を通じて多くの人が桜に対して特別な想いを持ち、未来に繋がる活動に興味を持ってもらえることを願っています。また、勝木俊雄氏は、桜の現況を把握することが最も重要であるとし、「桜AIカメラ」がその手助けになることを期待しています。
さらに、日本樹木医会や東京都目黒区の担当者も、桜AIカメラが桜の風景を後世に残す手助けになることを期待しており、地域の桜を未来に繋ぐための重要なツールとなることを願っています。
項目 | 内容 |
---|---|
サービス名 | 晴れ風ACTION 桜AIカメラ |
利用開始日 | 2025年3月17日 |
対象者 | 20歳以上 |
サービスURL | https://harekaze.kirin.co.jp/sakura_camera/ |
データ収集方法 | スマートフォンで撮影した桜の写真をAIが解析 |
データ利用先 | 全国の自治体の桜保全担当者や樹木医 |
桜AIカメラの導入により、桜の健康状態を把握し、適切な保全活動を行うための重要な一歩が踏み出されることが期待されています。桜を守るための新たな取り組みが、未来の春を彩る桜の風景を後世に残す手助けとなるでしょう。
参考リンク: