3月19日、ワコール「YOJOY」と武庫川女子大学がZ世代のフェムケア意識を調査
ベストカレンダー編集部
2025年3月19日 15:10
YOJOYと大学の連携
開催日:3月19日

武庫川女子大学とワコール「YOJOY」の産学連携プロジェクトについて
2025年3月19日、株式会社ワコールが展開するフェムケアブランド「YOJOY(ヨジョイ)」は、武庫川女子大学との産学連携プロジェクトに参画したことを発表しました。このプロジェクトは、同大学の経営学科・高橋千枝子教授のゼミとの協働により、「Z世代の月経周期にともなう健康課題の実態調査」および「Z世代のデリケートゾーンケアの実態調査」を行うものです。
この取り組みは、Z世代の女性たちが抱える健康課題に対する理解を深め、彼女たちのリアルな声を反映したPR施策を提案することを目的としています。特に、デリケートゾーンケアに関しては、ゼミ生による質問内容の考案を通じて、多くのZ世代女性からの回答を集めました。

Z世代のデリケートゾーンケアの実態調査
「Z世代のデリケートゾーンケアの実態調査」では、約4割の女性がデリケートゾーンをケアしていると回答しました。一方で、ケアをしていない女性の約6割が「興味はあるが踏み出せない」と感じていることが明らかになりました。ケアをしない理由の中で最も多かったのは「どれがいいかわからない」という意見であり、これは「YOJOY」にとってZ世代へのフェムケア啓発の必要性を再認識させる結果となりました。
この調査の結果をもとに、ゼミ生たちはデリケートゾーンケアアイテムのプロモーション立案を進め、Z世代への興味を喚起するPR施策を提案しました。2025年3月2日には、日本最大級のファッションイベント「KANSAI COLLECTION 2025 SPRING&SUMMER」にてブースを出展し、これまでの取り組み内容を展示しました。

イベントの様子とゼミ生の声
「KANSAI COLLECTION」では、ゼミ生がフェムケアの重要性をZ世代の女性たちに向けて発信しました。参加したゼミ生たちは、「プロジェクトを通してデリケートゾーンケアについて気軽に話せるようになった」「自分のからだやこころに向き合い、自分を大切にすることの重要性に気づいた」などの感想を寄せています。
このようなプロジェクトを通じて、Z世代の女性たちが抱える健康課題やデリケートゾーンケアに対する意識の変化が期待されています。

産学連携プロジェクトの背景と目的
「YOJOY」をはじめとするフェムケア製品やサービスは、女性特有の健康課題にアプローチすることで、健やかな毎日を応援することを目的としています。近年、女性が抱える様々な悩みが広く認識されるようになり、フェムケア領域に参入する企業が増加していますが、依然としてその認知度は十分ではありません。
武庫川女子大学の高橋千枝子教授は、Z世代の女性が生理や情緒不安定、避妊など多様な悩みを抱えていることを把握しており、フェムケアの認知が進んでいない現状を実感しています。これに対し、「YOJOY」もZ世代とのコミュニケーションデザインを模索しており、両者の課題意識が一致したことから、プロジェクトが始まりました。

調査の具体的な内容と結果
2024年10月から11月にかけて実施された「Z世代の月経周期にともなう健康課題の実態調査」では、351名の女性を対象に以下のような結果が得られました。
- PMSを知っている人は64.4%で、82.3%が生理痛やPMSが生活に影響を与えていると感じています。
- 健康面で心配なこととしては、「生理痛、PMS」「女性特有のがん」「妊娠や出産」が上位に挙げられました。
- 直近3カ月の心身の不調としては「生理痛」「肌荒れ」「頭痛」「イライラ・不安感、落ち込み」「肩・首のこり」などが多く、多くのZ世代女性が心身の不調を抱えていることが明らかになりました。
- フェムケア関連の製品やサービスについては、最も利用されているのが「月経管理アプリ」であり、逆に「何も利用していない」と回答した人も多く、フェムケア製品やサービスが十分に浸透していない現状が浮き彫りとなりました。
デリケートゾーンケアの実態調査結果
2024年11月から12月にかけて実施された「Z世代のデリケートゾーンケアの実態調査」では、499名の女性を対象に以下のような結果が得られました。
- デリケートゾーンケアを実施している人は全体の43%(215名)でした。
- ケアを始めたきっかけとしては、「脱毛に通いはじめたから(43.7%)」が最も多く、次いで「悩みがあるから(21.9%)」が挙げられました。
- 悩みとしては「におい」「ムレ・かゆみ」「黒ずみ」「生理中のトラブル」「見た目」などが多く寄せられました。
- デリケートゾーンケアをしていない284名のうち、90%以上がデリケートゾーンケアに興味があると回答し、具体的には「今すぐはじめたい(31.0%)」「興味はあるが踏みだせない(60.9%)」という結果になりました。
- ケアをしていない理由として、約6割が「どれがいいかわからない」と答え、フェムケアに関する情報が十分に行き届いていない現状が明らかになりました。
まとめ
武庫川女子大学とワコール「YOJOY」の産学連携プロジェクトは、Z世代の女性たちが抱える健康課題やデリケートゾーンケアに対する意識を明らかにする重要な取り組みです。調査を通じて、Z世代の女性たちが抱える生理痛やPMSをはじめとした心身の不調、またデリケートゾーンケアへの関心が高い一方で、フェムケア関連の製品やサービスが浸透していない現状が浮き彫りになりました。
「YOJOY」は今後もこのプロジェクトで得た調査結果や気づきを活用し、Z世代の興味関心に繋がるトピックでの情報発信を強化し、女性のヘルスリテラシー向上につながるプロモーション活動を展開していく予定です。
調査項目 | 結果 |
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Z世代の月経周期にともなう健康課題の実態調査 |
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デリケートゾーンケアの実態調査 |
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このように、本プロジェクトはZ世代のフェムケアに関する意識を深めるための重要なステップとなっています。
参考リンク: