SLVがSolanaメインネット対応を開始、ノード運用が3月22日から簡単に

SLVメインネット対応

開催日:3月22日

SLVメインネット対応
SLVの新バージョンって何がすごいの?
SLVの新バージョンは、Solanaメインネットでのノード運用を簡単かつ安全に行えるようにし、セキュリティを強化しました。
SLVを使うとどんなメリットがあるの?
SLVを使うと、ノードのリモート管理が可能で、複雑な操作を省き安全に運用できるため、開発者や企業が簡単にSolanaプラットフォームを活用できます。

SLVがSolanaメインネットバリデータおよびRPC運用に対応

2025年3月22日、オランダ・アムステルダムに本社を置くELSOUL LABO B.V.(代表取締役CEO: 川崎文武)は、Solanaネットワークの分散化とセキュリティ強化を目指すValidators DAOと共同で、オープンソースのSolana開発ツール「SLV」の新バージョンをリリースしたことを発表しました。この新バージョンでは、従来のテストネット対応に加えて、待望のメインネット環境における簡単かつ安全なノード運用が実現されました。

SLVは、エッジネイティブアプリフレームワーク「Skeet」と、Solanaバリデータ運用・RPC構築のための簡略化ツール「solv」の知見を融合して開発された、オープンソースのSolana開発ツールです。ノード側に秘密鍵を置かず、手元の操作だけで複数ノードを一括管理できるリモート管理機能を特長としており、あらゆる規模のSolanaバリデータ・RPC運用を効率的かつ安全に行うことが可能です。

SLV、Solana メインネットバリデータおよび RPC 運用対応のリリースを発表 画像 2

メインネットバリデータ運用の簡略化

今回のアップデートにより、SLVを利用してSolanaメインネットバリデータの初期設定とデプロイがシンプルに実施できるようになりました。従来のSSHやリモートファイル編集といった複雑な手作業を省き、手元で完結するスクリプト化されたプロセスを用いることで、短時間でノード環境を構築できます。また、エラーが発生した場合には自動トラブルシューティング機能が動作し、オペレーションミスを最小限に抑えながら安定した運用を実現します。

このような機能により、Solanaメインネットバリデータ運用の敷居が大幅に下がり、より多くの開発者や企業がこのプラットフォームを活用できるようになるでしょう。

ノード障害時の影響を最小化する機能

バリデータ運用においては、ノード障害やハードウェア障害によって長時間のダウンタイムが発生するリスクがあります。SLVは鍵をリモート管理するため、ノード本体が破損した場合でも機密情報の流出を防ぎつつ、迅速に新しいノードへ移行が可能です。ノードの再構築や切り替えが容易であるため、運用負荷を大幅に軽減します。

さらに、SLVの特長として、本番ノードとスペアノードを一括管理できる点が挙げられます。事前にスペアノードを更新・検証し、本番ノードとの切り替えを行うことで、ダウンタイムを最小限に抑えたアップデートが可能です。また、複数ノードの並行運用・移行にも対応しているため、障害対策や大規模運用の柔軟性が大幅に向上します。

RPCノード運用への対応と新機能

新バージョンのSLVでは、Solana RPCノードのセットアップと運用にも対応が拡充されました。特に、人気のGeyser gRPC Pluginにも対応しており、多様なサービス要件を持つプロジェクトや開発者が、短時間で高パフォーマンスのRPCノードを展開できる環境が整備されました。

さらに、MEV(Maximal Extractable Value)の活用やブロック構築の最適化を目的とするJito-Relayerについても、SLVの標準機能でセットアップできるようになりました。Jito-Relayerは受信したトランザクションを検証・フィルタリングしながらバリデータやブロックビルダーへ転送するTPU Proxy機能を持ち、トランザクション順序の調整や手数料戦略の最適化を支援します。このように、SLVを使用することで、複数ノードの追加構築やバージョン変更も一括管理でき、リスクを抑えた柔軟な運用体制を構築することが可能です。

リモート管理による安心・安全な運用

SLVのリモート管理機能は、ノードへのSSH接続や鍵ファイルの配置を極力減らし、すべてを手元で集中管理する仕組みを採用しています。具体的には以下のような特徴があります。

  • 鍵情報をリモートノードに置かない:万一ノードが破損・侵入された場合でも、秘密鍵が流出するリスクを低減します。
  • 複数台運用にも最適:エラーが起きたノードだけをリビルドし、即座に切り替えるなど、障害やメンテナンスに柔軟に対応します。
  • 遠隔アップデートと復旧:バージョンアップや設定変更、クラッシュ時の復旧を含め、手元の操作だけでスムーズに進行します。

こうした特徴により、メインネットバリデータや大規模なRPC運用にも安心して導入できる環境が整っています。

クイックスタートガイドとコミュニティのサポート

SLVの具体的な活用方法については、公式ドキュメントのクイックスタートガイドで詳しく解説されています。初期設定の流れや手順をわかりやすく説明しており、これからSLVを利用しようと考えている方には非常に有用なリソースです。

SLVメインネットバリデータのクイックスタートガイドは以下のリンクからアクセスできます:

また、運用や技術的な質問、フィードバックについては、Validators DAOの公式Discordで受け付けています。経験豊富なバリデータコミュニティが連携し、情報交換やサポートを提供していますので、ぜひ参加してみると良いでしょう。

まとめ

この記事では、SLVがSolanaメインネットバリデータおよびRPC運用に対応した新バージョンのリリースについて詳しく紹介しました。以下に、主なポイントを整理します。

特徴 詳細
メインネットバリデータ運用の簡略化 SSHやリモートファイル編集を省き、スクリプト化されたプロセスで短時間でノード環境を構築可能。
ノード障害時の影響の最小化 鍵をリモート管理し、ノード本体の破損時でも機密情報を守る。
RPCノード運用への対応 Geyser gRPC Pluginに対応し、高パフォーマンスのRPCノードを短時間で展開。
リモート管理機能 SSH接続や鍵ファイルの配置を減らし、集中管理することで安全性を向上。

SLVは、Solanaバリデータ運用からRPC・アプリケーション開発までを包括的に支援するプラットフォームとして、今後も積極的にアップデートを行っていく予定です。これにより、Web3開発者やバリデータ運用者にとって、より柔軟で安全なツールとなることが期待されます。

参考リンク: