ベネズエラの現状を知り、命のスペイン語レッスンでスペイン語を学ぶ機会 - 5月8日開始

国民の4分の1が難民に陥るベネズエラの現状と『命のスペイン語レッスン』

国際協力の新しい形として注目されている「命のスペイン語レッスン」では、経済崩壊に苦しむベネズエラ人から直接スペイン語を学ぶことができます。2025年5月8日から10月31日までの期間、14期生の受講者を募集しています。ベネズエラの人々は、様々な事情から国を出られない中、オンラインでマンツーマンのレッスンを提供します。

ベネズエラは、経済危機が10年以上続いており、国民の95％以上が貧困に陥り、約4分の1が難民として国外に逃れています。米国の経済学者アーサー・オークンが提唱した「ミザリーインデックス」によると、2024年にはベネズエラが世界最悪の経済状況にある国の一つとして位置づけられています。

『命のスペイン語レッスン』の特徴

このプログラムは、単にスペイン語を学ぶだけでなく、ベネズエラのリアルな情勢や文化についても知ることができます。特に、JICA海外協力隊の候補生や社会人にとっては、貴重な情報源となります。また、受講者からのレッスン料の多くは、ベネズエラに送金され、現地の講師の生活を支える仕組みになっています。

過去5年間で977人の受講者があり、「レッスンの質はお値段以上」との声も寄せられています。受講者は、初心者から上級者まで、自分のレベルに合わせたレッスンが受けられるため、幅広いニーズに応えています。

受講期間と料金

受講期間は約半年間で、2025年5月8日から10月31日までの間に行われます。ただし、8月1日から7日まではお休みとなります。レッスンは、日本時間の7時から12時、19時から25時の間で選択でき、自由に予約することが可能です。

受講料は以下の通りです：

• ganasサポーターズクラブのパートナー／サポーター：2万3000円（1カ月当たり3833円）
• 一般：2万8000円（1カ月当たり4666円）
• ライトプラン（お試しコース）：1万7000円（1カ月当たり2833円）

申し込み方法と締切

申し込みは、以下のリンクから行うことができます：

申し込みフォーム

締切は2025年5月1日となっています。

ベネズエラの現状

ベネズエラは、ここ20年以上にわたり経済崩壊が続いており、国民の生活は極めて厳しい状況です。国内総生産（GDP）はわずか3年で半減し、貧困層の割合は95％を超えています。特に、2024年のインフレ率は85％に達し、生活必需品の価格が急騰しています。

ベネズエラでは、仕事がないために生活必需品を購入できないという声が多く聞かれます。米国の経済制裁が影響し、国の経済はさらに悪化しています。国民の約4分の1が国外に逃れており、これはシリア難民を上回る数です。

経済崩壊の原因

ベネズエラの経済崩壊の主な原因は、チャベス前大統領とマドゥロ現大統領の政策にあります。外資系の石油会社の国有化や物価統制が行われた結果、石油生産量が減少し、国家収入が激減しました。国営の石油会社からの税収を増やすための施策も、さらなる悪循環を招いています。

また、ハイパーインフレの影響で通貨ボリーバルの価値が99％失われ、国民は生活が困難な状況に陥っています。国際通貨基金（IMF）の予測によれば、ベネズエラの難民の数は年内に840万人に達する見込みです。

貧困と治安の悪化

ベネズエラでは、貧困が深刻化する中で治安も悪化しています。犯罪が増加し、路上での強盗や襲撃が日常的に発生しています。特に、経済的に困窮している人々が多く、犯罪に走る人も増えています。国民は、生活のために必死に働く一方で、命を脅かされるリスクにさらされています。

また、停電や水道の供給不足も深刻な問題です。地方では、電力供給が不安定であり、日常生活に大きな支障をきたしています。水道からは茶色い水が出ることも多く、清潔な水の確保が難しい状況です。

まとめ

『命のスペイン語レッスン』は、ベネズエラの人々を支援するための重要なプログラムであり、受講者はスペイン語を学びながら、同時にベネズエラの現状についても理解を深めることができます。受講料の一部は現地の講師の生活支援に使われ、持続可能な支援の形を提供しています。

以下は、この記事で述べた内容をまとめた表です。

ベネズエラの人々の苦境を知ることは、国際協力の重要性を理解する上で欠かせない要素です。『命のスペイン語レッスン』を通じて、少しでも多くの人々が支援の輪に加わることが期待されます。