ジョセフ・ウォルシュが大阪・関西万博で新作展示、4月13日から開催
ベストカレンダー編集部
2025年3月31日 14:10
ジョセフ・ウォルシュ展示
開催期間:4月13日〜10月13日

ジョセフ・ウォルシュがアイルランドの芸術を代表するアンバサダーに抜擢
2025年4月13日(日)から10月13日(月・祝)にかけて、大阪・関西万博アイルランドパビリオンにて、また4月17日(木)から5月20日(火)まで、アイルランドハウス東京にて、国際的現代アートギャラリーであるア・ライトハウス・カナタ(東京都港区、代表取締役:青山和平)が主催する特別なイベントが開催されます。このイベントでは、アイルランドのアーティストであるジョセフ・ウォルシュの新作「Magnus Rinn」と「Enignum Rinn」が展示される予定です。
本企画は、アイルランドハウス東京の開館記念文化プログラムの一環として特別に設けられました。大阪・関西万博アイルランドパビリオンでは、「創造性と人々のつながり」というテーマのもと、ジョセフ・ウォルシュがアイルランドの芸術を代表するアンバサダーとして抜擢され、彼の作家初となる大規模な屋外彫刻「Magnus Rinn」が展示されます。

ジョセフ・ウォルシュの作品とその魅力
ジョセフ・ウォルシュは、木材の自然美を最大限に活かした彫刻と家具の狭間を行き来する美しいシルエットの作品で、世界的に高い評価を受けています。彼の作品は、壮大なスケールの彫刻から一点物の特注作品まで多岐にわたりますが、すべてが素材に対する直感的な理解と革新的な技術、そして表現豊かなフォルムへの取り組みを示しています。
これまで、ウォルシュは世界中のさまざまな施設や公的機関からの重要な委託作品を手がけてきました。彼はユニバーシティ・カレッジ・コークから名誉博士号を授与され、アイルランド国立美術館での大型展示を行ったほか、パリの装飾芸術美術館やアメリカのメトロポリタン美術館など、著名な美術館に作品が収蔵されています。

「Magnus Rinn」について
「Magnus Rinn」は、大阪・関西万博アイルランドパビリオンにおいて展示されるウォルシュの大規模な屋外彫刻です。この作品は、円環の流れるシルエットが特徴で、ブロンズから木材へと素材が移り変わり、最終的には金箔で仕上げられています。
作品の下部はブロンズで構成されており、ウォルシュの手の痕跡を残した質感が与えられることで、人間と自然の関係性を視覚的に表現しています。上部には高性能のオーク材が使用され、ウォルシュ・スタジオで新たに開発された革新的な技術工程を駆使して、自由曲面の三次元積層技術で成形されています。作品全体は金箔で覆われ、木目が金箔の下から浮かび上がるような仕上げとなっています。
アイルランドハウス東京での展覧会について
アイルランドハウス東京では、展覧会『RINN / 輪 — アイルランドと日本を結ぶ「つくる行為」「地域性」そして「時の流れ」』が開催されます。この展覧会は、日本とアイルランドの「つくる文化」と「地域性・時間の流れとの関係」を探求するもので、ジョセフ・ウォルシュをはじめ、当ギャラリーに所属する日本人アーティストとアイルランドのアーティストが出展します。
本展は、ジョセフ・ウォルシュとア・ライトハウス・カナタの青山和平による共同キュレーションで実現しました。アイルランドと日本の芸術家や建築家による新作を含む協働作品を通じて、「循環(サーキュラリティ)」という概念、人々のつながり、場所との関係、過去と未来へのつながりを、素材の探求を通じて表現します。
展覧会の詳細
- 会場:アイルランド大使館(アイルランドハウス東京)
- 所在地:東京都新宿区四谷本塩町1-6 アイルランドハウス
- 開催期間:2025年4月17日(木)~5月20日(火)
- 開催時間:月曜日~金曜日(休館日を除く)10:30~12:00および15:00~16:30(事前予約制)
- 参加日本人作家:安田侃、深見陶治、岸映子、福本潮子、尾崎悟、横山修
- 参加アイルランド人作家:Joseph Walsh, Sara Flynn, Joe Hogan, Frances Lambe, Deirdre McLoughlin, Sean Scully/Mourne Textiles collaboration
- 主催:アイルランド外務省
- 企画:ア・ライトハウス・カナタ、ジョセフ・ウォルシュ・スタジオ、アイルランド大使館
- 公式サイト:アイルランドハウス東京公式サイト
- お問合せ:TEL: 03-3263-0695, MAIL:Press.Office@dfa.ie
ジョセフ・ウォルシュとア・ライトハウス・カナタ
ジョセフ・ウォルシュは1979年にアイルランド南部のコーク州で生まれ、1999年に自身のスタジオと工房を設立しました。彼は正式な美術教育を受けていないものの、ヨーロッパ各地のマスタークリエイターを訪ねながら自身の技術を磨き、木工の深い知識を習得しました。
ウォルシュは伝統的な技術を基盤にしながらも、異なる工芸技術を取り入れ、新たな制作方法や形状を生み出してきました。その結果、日本大使館やアイルランド国立博物館をはじめとする、さまざまな宗教施設や公的機関からの重要な委託作品を手がけることになりました。
ア・ライトハウス・カナタは2007年に設立され、21世紀における現代日本美術の再評価に取り組んでいます。多様な視点から現代美術の境界を拡張し、美的伝統の再発見と進化を通じて、国内外のアーティストによる抽象絵画や彫刻に焦点を当てています。
主要な収蔵先と展覧会
収蔵先 | 国 |
---|---|
ポンピドゥセンター | フランス |
メトロポリタン美術館 | アメリカ |
このように、ジョセフ・ウォルシュの作品は国際的な評価を受けると同時に、アイルランドと日本の文化的な交流を深める重要な役割を果たしています。彼の新作や展覧会を通じて、両国の芸術文化がどのように結びついているのかを、ぜひ体験してみてください。
参考リンク: