アメリカン・エキスプレスが明かす2025年旅行トレンド：AIの活用と旅行意欲の高まり

最新の旅行トレンド調査：アメリカン・エキスプレス 2025年 グローバル・トラベル・トレンド・レポート

2025年4月10日、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.は、「アメリカン・エキスプレス 2025年 グローバル・トラベル・トレンド・レポート」を発表しました。このレポートは、日本を含む世界7か国を対象に実施されたもので、旅行に関する最新の動向を明らかにしています。

調査によると、ゴールデンウィークの旅行意欲は堅調で、日本の回答者の91%が国内旅行を昨年同様かそれ以上に計画していることが分かりました。特に、Z世代やミレニアル世代はAIを活用して旅行計画を立てる傾向が強く、旅行の計画においてAIが役立つと感じている人が多いことが特徴です。

旅行意欲と支出の傾向

2025年の旅行意欲は、国内・海外ともに堅調です。調査によると、日本の回答者の91%が国内旅行を昨年と同じかそれ以上の回数を計画しており、特に約4人に1人が「昨年より回数を増やす」と回答しています。海外旅行においても、85%が「昨年と同じ回数またはそれ以上の旅行を予定している」と回答し、これは世界7か国平均の77%を上回る結果です。

旅行の主な目的としては、以下のような項目が挙げられています：

• 家族や友人を訪問（31%）
• ゴールデンウィークの旅行（22%）
• 一生に一度は行きたいと思っていた旅行先への旅行（22%）
• イベント関連の旅行（スポーツ、コンサートなど）（21%）

また、旅行中の購買意向についても注目すべき点があります。日本の回答者の56%が「旅行先に着く前に、友人や家族へ購入するお土産について検討している」と回答しており、これは世界7か国平均の51%を上回っています。特に日本では、旅行の際に友人や家族へのお土産を買って帰ることが重視されています。

AIの活用と家族旅行の変化

AIの活用についての調査では、日本の回答者の72%が「AIが何かしらで役立つと思う」と回答しています。特に、翻訳支援（27%）、旅行先のアクティビティに関するお勧め情報（26%）、予算・経費管理（26%）、パーソナライズされた旅行関連のお勧め情報（25%）の分野での活用が期待されています。

Z世代では78%、ミレニアル世代では81%がAIの有用性を認識しており、旅行計画時においてもAIが重要な役割を果たすことが伺えます。

また、家族旅行に関する意見も変化しています。子供がいる日本の回答者に「子供たちの学校を休ませて旅行に行くことに抵抗はないか」と尋ねたところ、約半数に当たる49%が「抵抗はない」と回答しました。これは、近年注目を集めている「ラーケーション」という概念が影響していると考えられます。

旅行における食とスポーツの重要性

旅行中に見てみたい、または体験してみたいことについては、日本の回答者の29%が「好きなスポーツチームを実際に見てみたい」と回答しています。これはインドに次ぐ世界7か国の中で2位の結果であり、特に人気が高いのは野球です。旅行の目的としてスポーツ観戦を挙げる日本の回答者のうち、45%が野球観戦を予定しています。

さらに、旅行における「食」に対するこだわりも強く、旅行先を決める際に最も重視する点として「おいしい料理やレストランがあること」が52%と高い割合を示しています。これは世界7か国平均の37%と比較しても著しく高く、旅行の際の重要な要素となっています。

クレジットカードのポイント活用状況

旅行時のクレジットカードの活用方法についての調査では、2025年に「ポイントを活用して旅行する」と回答した日本の回答者は52%で、これは世界7か国の中でインドに次ぐ2番目の割合です。世代別では、Z世代とミレニアル世代が65%、X世代とベビーブーマー世代が46%と、若い世代ほど積極的にポイントを利用しています。

また、旅行で活用できるポイントや特典を得るためにクレジットカードで決済する機会について、上位から「日々のお買い物のみ」（59%）、「日々のお買い物に加えてストリーミングサービス」（22%）、「日々のお買い物に加えて飲食関連のサービス」（18%）となっています。

調査概要とアメリカン・エキスプレスについて

この調査は、2025年1月8日から13日の期間に実施され、対象国は米国、オーストラリア、カナダ、英国、日本、メキシコ、インドの7か国です。調査対象者は年収5万ドル以上で、年に1回以上旅行をする成人で、オンライン調査によってデータが収集されました。サンプル数は各国で異なり、日本では1,025人が対象となっています。

アメリカン・エキスプレスは1850年に米国ニューヨーク州で創立されたグローバル・サービス・カンパニーで、個人向けには多様なライフスタイルをサポートする商品やサービスを提供しています。法人向けには経費管理やデータ分析のツールを提供し、ビジネスの成長を支援しています。

このように、アメリカン・エキスプレスの調査は、旅行に対する意識やトレンドの変化を浮き彫りにしています。特に、AIの活用や家族旅行のスタイルの変化が顕著であり、今後の旅行業界における新たな動向が期待されます。