うずら卵の未来を変える！天狗缶詰の新商品開発プロジェクトが3月スタート

国産うずら卵の危機と新たな挑戦

株式会社天狗缶詰（本社：愛知県、代表取締役社長：伊藤 圭太郎）は、2024年2月に福岡県で発生した学校給食での誤嚥事故が引き金となり、国産うずら卵の販売量が大幅に減少している現状に直面しています。この事態を受けて、うずら卵の産地である愛知県から全国への消費拡大を目指し、新商品開発に向けたクラウドファンディングを開始しました。

天狗缶詰は、全国の学校給食、社員食堂、レストラン、ホテルなどに業務用加工食品を提供する食品メーカーであり、特に国産うずら卵の水煮や加工品においてはトップシェアを誇ります。また、秋葉原の名物である「おでん缶」など、各種缶詰の製造・販売も行っています。

国産うずら卵の苦境とその背景

2024年2月以降、国産うずら卵は学校給食での使用が中止または抑制され、需要が壊滅的な状況にあります。これにより、うずら卵生産農家は経営の安定を脅かされており、天狗缶詰も減産策を取ることなく、製品在庫を抱える厳しい状況にあります。愛知県は全国のうずら卵生産量の約7割を占めており、その中心地である豊橋市や豊川市の農家も大きな影響を受けています。

円安やウクライナ侵攻による飼料高騰、さらには鳥インフルエンザの影響が農家に追い打ちをかけ、廃業を選択する農家も少なくありません。この現状を受け、天狗缶詰は減産せずに生産を続ける決断をし、うずら農家への発注を約束しました。

「#うずら革命」の取り組み

天狗缶詰は「#うずら革命」という新たな取り組みを掲げ、国産うずら卵を主役とした商品開発を進めています。新商品には、甘いミルク風味のスイーツ感覚で楽しめる「みるくうずら」、規格外品を活用した食品ロスを軽減するスプレッド「うずタル」、うずら卵を主役にしたプロテイン「UZU-HABI」が含まれています。

「みるくうずら」は、ツルンとした食感のうずら卵で、噛むとプリンやカスタードクリームを思わせる甘さが広がります。これは、白身と黄身のバランスを絶妙に保つ技術によって実現されており、現在製法特許出願中です。

「うずタル」の魅力

「うずタル」は、規格外品のうずら卵を使用したサステナブルなスプレッドです。コーンポタージュをイメージしたクリーミーな味わいで、パンに塗ったり、唐揚げにプラスすることで新しい味わいを楽しむことができます。1袋にはうずら卵9個分が含まれており、たんぱく質を8.4g摂取可能です。

「UZU-HABI」の特徴

「UZU-HABI」は、うずら卵を主役にしたプロテイン商品です。豊橋うずら卵を使用し、和風出汁ジュレに閉じ込めたこの商品は、タンパク質11gを含むだけでなく、鉄分や葉酸などのミネラルも摂取できます。携帯性にも優れ、温めても、常温でも冷やしても美味しく食べられるため、忙しい時にも便利です。

クラウドファンディングの実施と今後の展望

天狗缶詰は、クラウドファンディングを通じて新商品の開発資金を募っています。クラウドファンディングは、2025年3〜4月に開始し、4月末に終了予定です。その後、5月上旬から新商品の量産を開始し、5月下旬にはリターン発送を予定しています。

この取り組みを通じて、国産うずら卵の価値向上と恒久的な需要の創出を目指しています。愛知県のうずら卵業界を盛り上げるため、消費者とのつながりを深め、より多くの人々に新商品を味わってもらう機会を設けることが重要です。

まとめ

天狗缶詰の「#うずら革命」は、国産うずら卵の危機をチャンスに変える取り組みです。新商品の開発を通じて、消費者に新たな価値を提供し、うずら卵業界の活性化を図ることを目指しています。