マクセル、新型電池CR2032Sを4月17日より量産開始。小型機器に最適

CR2032S量産開始

開催日:4月17日

CR2032S量産開始
CR2032Sってどんな電池なの?
CR2032Sはマクセルが開発した高容量化技術を採用したコイン形二酸化マンガンリチウム電池で、無線通信時間を向上させます。
CR2032Sのメリットは何?
CR2032Sは高容量化とパルス性能の向上により、小型電子機器の動作時間を延ばし、環境負荷を低減します。

コイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032S」の量産開始

マクセル株式会社は、2025年4月17日より新たに高容量化技術を採用したコイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032S」の量産を開始することを発表しました。この新製品は、特に小型電子機器における無線通信の使用時間を向上させることを目的としています。

近年、スマートキーやリモートキーレスエントリー(RKE)システム、物流・トラッキングタグ、持続血糖モニタリング(CGM)、ウェアラブル機器など、Bluetooth® Low Energy通信を利用した小型電子機器の需要が急増しています。このような背景を受けて、マクセルは新たに開発した「CR2032S」において、より大きな放電電流へのニーズに応えるための技術革新を実現しました。

コイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032S」の量産を開始 画像 2

「CR2032S」の特長

「CR2032S」は、従来のコイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032H」を基に、電池構造と使用材料を最適化することで、以下の特長を持っています。

  • 高容量化: 電池内容積の増大を図るため、電池ケースを薄肉化し、内部の構造設計を最適化しました。これにより、材料充填率が向上し、従来品の標準容量240mAhから250mAhへ増加しました。
  • 無線通信使用時間の向上: 電極材料や電解液の設計を最適化することで、パルス放電特性において利用率を11%向上させました。これにより、小型電子機器の動作時間が向上し、より長時間の使用が可能となります。
  • 環境負荷の低減: 電池ケースの薄肉化により、使用する金属材料を30%削減しました。これにより、廃棄物の削減にも寄与します。

これらの特長により、「CR2032S」はデバイスを長時間安定的に動作させることができ、電池の交換頻度も減少します。これにより、ユーザーにとっても利便性が向上し、環境にも配慮した製品となっています。

コイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032S」の量産を開始 画像 3

販売計画と市場展開

「CR2032S」は、産業用途での販売に加え、海外販売会社を通じてアジア圏内において一般消費者向けの販売も予定されています。これにより、より多くのユーザーにこの革新的な電池を提供することが可能になります。

マクセルは、独自のアナログコア技術を基盤に、高容量化・長寿命化を図り、より高性能で安全・安心、信頼性の高い電池の開発に取り組んでいます。これらの取り組みは、持続可能な社会に貢献するための重要な一歩となるでしょう。

製品仕様と技術的詳細

「CR2032S」の技術的な詳細は以下の通りです。

項目 詳細
標準容量 250mAh(20°C環境において標準放電電流で放電した時)
作動温度範囲 0°C~+40°C
寸法・質量 仕様により異なる

なお、仕様は予告なしに変更される場合がありますので、詳細についてはマクセルの公式ウェブサイトを確認することが推奨されます。

まとめ

マクセル株式会社が発表したコイン形二酸化マンガンリチウム電池「CR2032S」は、以下のような特長を持つ革新的な製品です。

特長 詳細
高容量化 標準容量が250mAhに増加
無線通信使用時間の向上 パルス放電特性が11%向上
環境負荷の低減 金属材料の使用量を30%削減

この新製品は、特に小型電子機器の需要が高まる中で、ユーザーにとっての利便性を大きく向上させる可能性を秘めています。また、環境への配慮も考慮された設計となっており、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。