大阪・関西万博初日の来場者データをAI解析で徹底分析!行動傾向を解明

大阪万博初日データ分析

開催日:4月13日

大阪万博初日データ分析
大阪・関西万博初日の来場者データはどうやって分析されたの?
レイ・フロンティアが開発したAI位置情報解析技術「SilentLog Analytics」を用いて、スマートフォン位置情報を解析しました。
来場者の主な属性や行動傾向はどんな感じ?
来場者は主に大阪府や兵庫県からで、50代が多く、朝から会場に集まり午後にかけて滞在密度が高まりました。

大阪・関西万博初日の来場者データ分析

2025年4月13日に開催された大阪・関西万博の初日における来場者の行動を、レイ・フロンティア株式会社が独自のAI位置情報解析技術「SilentLog Analytics」を用いて分析した結果が公開されました。この調査は、開場前から閉場後までの時間帯(6:00〜22:00)にわたる来場者の行動を詳細に把握することを目的としています。

本調査では、滞在密度(ヒートマップ)、徒歩による移動、滞在場所の変化などを解析し、さらに来場者の性別、年齢層、居住地についてもAIによる属性推定を行いました。このデータは、レイ・フロンティアが提供するスマートフォンアプリ「SilentLog」から取得した匿名化済みの位置情報をもとにしています。

「大阪・関西万博」初日の来場者データをもとに行動傾向を調査 画像 2

調査の概要

本調査の基本情報は以下の通りです。

項目 詳細
調査日 2025年4月13日(大阪・関西万博 初日)
対象エリア 夢洲およびその周辺
分析手法 スマートフォン位置情報を活用したAI解析(SilentLog Analytics)
分析時間帯 6:00〜22:00(2時間ごと)
分析指標 ヒートマップ(滞在密度)、滞在場所の変化、徒歩移動、年齢・性別・都道府県の推定
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来場者の属性と行動傾向

調査結果から明らかになった来場者の属性は以下の通りです。

  • 居住地:大阪府が最多(51%)、次いで兵庫県(12%)と、関西圏が過半を占めました。
  • 性別比率:男性が73%、女性が11%(※その他・不明を除く)
  • 年齢層:50代が最多(46%)、次いで40代(29%)

また、来場者の行動傾向については以下のような特徴が見られました。

  1. 朝6時台から来場者の動きが始まり、8時台には会場ゲート周辺への滞在が集中。
  2. 10時〜14時は滞在密度が高い傾向にありました。
  3. 14時以降は滞在エリアが分散し、16時以降は出口方向への移動が増加。
  4. 18時以降は会場外での行動が中心となり、20時以降の滞在は大幅に減少しました。
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時間帯別の人流と行動傾向

以下は、時間帯別に見た来場者の行動傾向です。

時間帯 行動傾向
6:00〜8:00 東ゲート付近での滞在が確認され、一部区間では徒歩による移動も発生。
8:00〜10:00 万博会場のゲート付近に滞在者が集中し、西ゲートに向かう徒歩移動も増加傾向。
10:00〜12:00 会場内の密度が最大となり、パビリオン間の徒歩移動が活発。
12:00〜14:00 エンパワーリングゾーンへの移動が増加し、他の時間帯と比べて平均歩行距離が短くなっていました。
14:00〜16:00 会場内の滞在が全体的に分散傾向となり、大屋根リング部分では人流が見られませんでした。
16:00〜18:00 会場西側のターミナル周辺で人流が増加し、出口方向への移動も多く見られました。
18:00〜20:00 徒歩移動の多くが会場外方向に向かい、全体的な滞在者数が大きく減少しました。
20:00〜22:00 全体的な滞在者数が大きく減少し、東ゲートゾーンに向かう徒歩移動が中心となりました。
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SilentLog Analyticsの機能と活用事例

SilentLog Analyticsは、スマートフォンの各種センサーデータをAI解析し、ユーザーの行動を多角的に分析する技術です。この技術により、以下のような情報を推定することができます。

  • 属性情報:年齢、性別、身長、年収、居住地、勤務地など
  • 行動種別:徒歩、自転車、バイク、自動車、バス、電車、フェリー、飛行機などの移動手段、移動距離、速度、経路
  • 行動範囲:頻繁に訪れる場所、滞在回数、自宅や勤務先の推定

さらに、SilentLog Analyticsにはオプション機能もあり、特定ユーザーの移動経路や滞在順を可視化する周遊経路表示、複数人の移動経路を属性別に分類しランキング表示するクラスタリング表示、訪問回数に基づくリピート率を可視化するリピーター表示などがあります。

この技術は、都市計画やマーケティング、イベント運営、モビリティサービスなどの分野で活用されています。具体的には、人流データに基づく施設配置や交通導線の最適化、来店者の属性分析や行動パターンの把握によるターゲティング、来場者の動線分析による混雑緩和策の立案、移動手段の利用状況分析によるサービス改善などが挙げられます。

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まとめ

今回の調査を通じて、大阪・関西万博初日の来場者の行動傾向や属性が明らかになりました。特に、来場者の多くが大阪府や兵庫県から訪れ、年齢層は50代が中心であることがわかりました。また、時間帯別に見ると、来場者の行動が明確に異なり、特定の時間帯に滞在密度が高くなる傾向が見受けられました。

このようなデータは、今後のイベント運営やマーケティング戦略において非常に重要な情報となるでしょう。

項目 詳細
居住地 大阪府(51%)、兵庫県(12%)
性別 男性(73%)、女性(11%)
年齢層 50代(46%)、40代(29%)
滞在密度が高い時間帯 10:00〜12:00、12:00〜14:00
出口方向への移動が増加する時間帯 18:00以降

このように、調査結果は来場者の行動を深く理解するための貴重なデータを提供しています。

参考リンク: