岡山大学が新しい人事基本方針を発表、研究ファーストの大学を目指す

人事基本方針発表

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人事基本方針発表
岡山大学の新しい人事基本方針ってどんな内容なの?
岡山大学の人事基本方針は、ダイバーシティ推進や教員の採用基準強化、15年ルールの導入などが含まれています。
岡山大学の人事改革は何を目指しているの?
岡山大学は、研究ファーストの大学を目指し、組織改革を通じて社会変革を実現することを目指しています。

岡山大学における人事基本方針の公開

国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、2025年4月22日の定例記者発表で「国立大学法人岡山大学における人事基本方針」を発表しました。この方針は、教育研究評議会で審議され、了承を得たもので、岡山大学が「研究ファーストの研究大学」としての歩みを強めるための重要な指針となります。

岡山大学は、従来の「地方国立大学」や「総合大学」という枠を超え、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)に採択された大学として、責任を果たす決意を示しています。このたびの人事基本方針の公表は、学内の認識を強化し、学外にも「約束」を公にすることで、責任ある国立大学法人の運営を進めることを目的としています。

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人事基本方針の主な内容

新たな人事基本方針の策定は、担当理事と各部局長との意見交換を経て行われました。主な内容は以下の通りです。

  • ダイバーシティの推進: 従来からの取り組みを継続し、職員の多様性を尊重します。
  • 心理的安全性の確保: 学生をはじめとする構成員の心理的安全性を担保するため、性暴力やハラスメント等に係る過去の処分歴を採用時に厳正に確認します。
  • 教員の採用基準: 人文学・社会科学分野を含む全分野で、博士の学位を有し、優れた研究業績を持つ者から採用します。
  • 15年ルールの導入: 准教授、講師、助教の採用及び昇任については、原則として博士号取得後15年以内の者を対象とします。また、特定の業務に従事する「特定教員」の制度を積極的に活用します。
  • 教員の配置換え: 各教員の特性を考慮しつつ、教育研究パフォーマンスの最大化を図るための配置換えを適切に実施します。
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教員のキャリアパスの変革

岡山大学は、教員のキャリアパスを大胆に変えることを決定しました。これにより、他大学や研究機関からは「ものすごいことをしている」と評価されるかもしれません。この改革は、痛みを伴う組織・制度改革を実施することで、社会変革を実現するために必要不可欠です。

特に、15年ルールは現職の教員にも適用され、複線型人事制度が構築されます。これにより、他職種への転換が容易になります。また、ポイント制の導入により、教授や准教授のポストが空かないために昇任できないという非効率な運用が廃止され、厳格かつ客観的な基準による評価が行われます。

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今後の取り組みとビジョン

岡山大学は、今回の人事基本方針以外にも、柔軟な教員運用を進めています。これには、研究者自身の努力だけでなく、大学側の組織・制度改革も含まれます。若手研究者育成施策である「岡山大学若手研究者育成支援パッケージ」の強化や、シニア・ミドルトップ研究者支援制度の構築も進められています。

今後も、岡山大学は地域と地球の未来を共創し、社会変革を実現するための研究大学としての役割を果たしていくことを目指します。痛みを伴う改革を進める中で、岡山大学長期ビジョン2050の実現に向けた取り組みが期待されます。

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那須保友学長のコメント

那須保友学長は、今回の人事基本方針の公表について、組織内部のことを定例記者発表の場で発表することは非常に稀であるとし、その意義を強調しました。学長は、他大学・研究機関の先陣を切り、改革を進める責任と覚悟を示すものだと述べています。

「私たちは変わらなければなりません。検討・議論ばかりではなく、躊躇せず決断し、実行することが重要です」と語り、今後の取り組みに対する決意を表明しました。

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まとめ

岡山大学が発表した人事基本方針は、地域中核・特色ある研究大学としての責任を果たすための重要な指針です。以下に、今回の人事基本方針の主なポイントをまとめます。

主な内容 詳細
ダイバーシティの推進 職員の多様性を尊重し、ダイバーシティを促進
心理的安全性の確保 性暴力やハラスメントに関する確認を採用時に実施
教員の採用基準 博士の学位を有し、優れた研究業績のある者から採用
15年ルールの導入 准教授、講師、助教の採用及び昇任は博士号取得後15年以内
教員の配置換え 教育研究パフォーマンスの最大化を図るための配置換え

このように、岡山大学は人事基本方針を通じて、研究大学としての責任を果たし、地域社会とともに未来を切り拓く努力を続けていくことが期待されます。

参考リンク: