岡山大学、地域資源を活用したカーボンニュートラル勉強会を開催
ベストカレンダー編集部
2025年4月24日 05:54
カーボンニュートラル勉強会
開催日:3月31日
岡山大学が開催したカーボンニュートラル拠点事業勉強会の概要
2025年3月31日、国立大学法人岡山大学は岡山コンベンションセンターにおいて「岡山大学カーボンニュートラル拠点事業勉強会」を開催しました。この勉強会には、自治体や企業関係者、学術機関などから約80人が参加し、対面形式での活発な議論が行われました。勉強会の目的は、地域の特性を生かしながら周辺地域との連携を図り、カーボンニュートラル(CN)社会の実現に向けた具体的なソリューションを模索することにあります。
岡山大学は、カーボンニュートラル拠点形成事業の一環としてこの勉強会を実施し、地域における炭素循環モデルの構築を目指しています。開会にあたり、学術研究院環境生命自然科学学域の小野努教授が登壇し、カーボンニュートラルに向けた取り組みの加速について触れました。特に、岡山や瀬戸内地域が持つ森林や海洋資源、大型化学コンビナートの存在が、地域の炭素循環モデルを考える上での重要な要素であると説明しました。
講演内容の詳細
続いて行われた講演では、成蹊大学理工学部の里川重夫教授が「カーボンニュートラルな合成燃料の製造方法と最近の動向」というテーマで発表しました。里川教授は、合成燃料の必要性や製造プロセス、国内外の事業計画について詳しく紹介しました。
特に、日本における再生可能エネルギーを用いた水素の製造コストが課題であり、地域レベルでの電力グリッド整備の重要性が強調されました。このような取り組みは、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要なステップとなるでしょう。
ブルーカーボンの講演
次に、学術研究院教育学域の佐野亘助教が「ブルーカーボン~海草による炭素固定の原理~」という講演を行いました。ここでは、ブルーカーボンと呼ばれる海草などによる炭素固定の仕組みや、近年の研究事例が紹介されました。
日本は海岸線が世界の中でも長い国であり、ブルーカーボンのポテンシャルが高いことが指摘されました。しかし、研究開発はまだ発展途上であるため、今後の進展が期待されます。
全体討論の内容
最後に行われた全体討論では、「岡山・瀬戸内地域における炭素循環モデル」をテーマに、登壇者と参加者が意見を交わしました。地域が持つグリーンカーボン(森林資源)とブルーカーボンを活用した持続可能な炭素循環の可能性について議論が深まりました。
この討論では、地域の特性を生かした持続可能なエネルギー・物質循環の実現に向けた具体的なアイデアが提案され、参加者全員が積極的に意見を交換しました。
今後の取り組み
岡山大学では、今後も地域の特性に応じた持続可能なエネルギー・物質循環の実現と地方創生に向けて、カーボンニュートラルの推進拠点づくりに取り組んでいく方針です。地域中核・特色ある研究大学としての役割を果たすべく、さらなる研究と実践が期待されます。
岡山大学に関する参考情報
岡山大学は、地域資源を活用したカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進めています。以下に関連リンクを示します。
まとめ
2025年4月23日に開催された「岡山大学カーボンニュートラル拠点事業勉強会」では、地域資源を活用したカーボンニュートラル社会の実現に向けたさまざまな議論が行われました。特に、合成燃料の製造方法やブルーカーボンの可能性についての講演が印象的でした。全体討論では、地域の特性を生かした持続可能な炭素循環の実現に向けた具体的なアイデアが提案され、参加者全員が積極的に意見を交換しました。
以下に、勉強会の主要な内容をまとめた表を示します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開催日 | 2025年3月31日 |
| 開催場所 | 岡山コンベンションセンター |
| 参加者数 | 約80人 |
| 講演者 | 小野努教授、里川重夫教授、佐野亘助教 |
| 議論テーマ | カーボンニュートラル、合成燃料、ブルーカーボン、炭素循環モデル |
岡山大学の取り組みは、地域の持続可能な発展に向けた重要な一歩であり、今後の進展が期待されます。
参考リンク: