富士通とSupermicroが生成AI基盤を6月に提供開始、高性能GPUサーバも

生成AI基盤提供開始

開催日:6月1日

富士通とSupermicroがどんなサービスを提供するの?
富士通とSupermicroは、生成AIの活用基盤を強化するために高性能GPU搭載サーバや保守サービスを提供します。
新しいサービスの開始日はいつなの?
新しいサービスは2025年6月から開始され、OEM製品や保守・運用支援サービスが提供されます。

富士通とSupermicroの提携拡大

富士通株式会社(以下、富士通)とSuper Micro Computer, Inc.(以下、Supermicro)は、生成AIの活用基盤を強化するために、両社の戦略的協業を拡大しました。この取り組みは、企業が生成AIを安全に活用するための専有環境を提供することを目的としています。2025年4月23日、富士通はこの新たなサービスの開始を発表しました。

新たに提供されるサービスには、Supermicro製の高性能GPUを搭載したサーバのOEM製品、世界初の水冷サーバとGPUサーバの保守サービスが含まれます。これにより、企業は生成AIを活用するための安全で効率的な環境を構築することが可能になります。

新サービスの詳細

富士通は、2025年6月から高品質なサポートを提供する保守・運用支援サービス「SupportDesk」を開始します。このサービスは、Supermicro製品に対して経験豊富なエンジニアによるサポートを提供し、全国約700ヶ所に及ぶ常駐拠点を活用して、約2時間以内でのオンサイト対応を実現します。

さらに、サーバの管理を容易にする統合管理ツール「Infrastructure Manager」も同時に提供されます。このツールは、サーバのライフサイクル管理を支援し、Supermicro製GPU搭載サーバと既存のx86サーバ「PRIMERGY」の統合運用管理を可能にします。

OEM製品の提供

OEM製品の第一弾として、富士通グループから「PRIMERGY GX2570 M8s」が2025年6月より提供されます。このサーバは、10Uサイズの空冷と4Uサイズの水冷の2種類があり、最新のNVIDIA HGX B200 GPUを搭載しています。これにより、大規模生成AIに適した高性能なサーバ環境を提供します。

この新しいサーバの提供により、企業は生成AIを活用した業務をよりスムーズに進めることができるでしょう。特に、機密情報や個人情報を扱う業務においては、専有環境が求められるため、この取り組みは非常に重要です。

マネージドサービスの提供

富士通は、これらのOEM製品や保守、統合管理のサービスに加えて、企業向け大規模言語モデル「Takane」を組み合わせたマネージドサービスを提供します。このサービスは、お客様が資産を保有せずに手軽に生成AIを利用できる環境を整えます。

富士通のマネージドサービスは、企業が生成AIの活用基盤を迅速に立ち上げ、維持することを可能にし、管理コストの低減にも寄与します。これにより、企業は生成AIを活用したビジネス変革を促進できるでしょう。

コメントと展望

富士通株式会社の執行役員専務、古賀一司氏は、「富士通はSupermicroとの協業を強化し、専有環境で生成AIが活用可能となる高性能なGPUを搭載したサーバのOEM製品や高品質な保守、統合管理のサービスと企業向け大規模言語モデル『Takane』を組み合わせたマネージドサービスを提供可能な体制を整えました。この取り組みは安全な生成AI活用を促進する革新的な一歩であり、お客様のビジネス拡大に貢献すると確信しています」と述べています。

また、Supermicroの社長兼CEO、Charles Liang氏は、「Supermicroは、富士通との強力な協業を継続することを喜ばしく思います。先進のNVIDIA HGX B200 GPUを搭載したSupermicroの10Uサイズの空冷モデルと4Uサイズの水冷モデルを、富士通の定評のあるグローバルなサービスと組み合わせることで、エンタープライズ企業のAIを加速させ、実績のあるAIソリューションをお客様に提供できると確信しています」とコメントしています。

提供されるサービスのまとめ

サービス名 内容 提供開始日
OEM製品 PRIMERGY GX2570 M8s(空冷・水冷モデル) 2025年6月
SupportDesk Supermicro製品向け保守・運用支援サービス 2025年6月
Infrastructure Manager サーバの統合管理ツール 2025年6月
マネージドサービス 企業向け大規模言語モデル『Takane』を含む生成AI活用基盤 2025年7月より順次

このように、富士通とSupermicroの提携により、企業は生成AIを活用するための安全で効率的な環境を整えることができます。今後の展開に注目が集まります。

参考リンク: