QPS研究所「ワダツミ-Ⅰ」小型SAR衛星、5月17日にElectronで打上げ

ワダツミ-Ⅰ打上げ

開催日:5月17日

ワダツミ-Ⅰ打上げ
QPS研究所の「ワダツミ-Ⅰ」ってどんな衛星なの?
「ワダツミ-Ⅰ」はQPS研究所が開発した小型SAR衛星で、軽量ながら高精細な画像を提供できるのが特徴です。
「ワダツミ-Ⅰ」の打上げはいつ行われるの?
「ワダツミ-Ⅰ」は2025年5月17日(土)17時15分以降にニュージーランドから打ち上げられる予定です。

QPS研究所の小型SAR衛星「ワダツミ-Ⅰ」打上げのお知らせ

株式会社QPS研究所(以下、QPS研究所)は、2025年5月6日11時25分に、同社の小型SAR衛星QPS-SAR10号機(愛称:「ワダツミ-Ⅰ」)が、米国のRocket Lab社が開発したElectronロケットによって打上げられる予定であることを発表しました。この打上げは、2025年5月17日(土)17時15分(日本時間)以降に実施される予定ですが、天候などの影響で順延される可能性があります。変更があった場合は、公式ウェブサイトのニュースページや公式SNSを通じてお知らせするとのことです。

QPS研究所小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」米国Rocket Lab社 Electronロケットにて5月17日(土)に打上げ予定 画像 2

打上げの詳細情報

今回の打上げは、QPS研究所とRocket Lab社との間で締結された衛星8機分の打上げ契約に基づく第2回目のミッションです。打上げはニュージーランド・マヒア半島にあるRocket Lab Launch Complex 1から行われ、投入予定軌道は中傾斜軌道、高度575kmを予定しています。

Electronロケットでは、毎回の打上げにミッションネームが設定されており、今回はQPS-SAR10号機の愛称「ワダツミ-Ⅰ」にちなんで「The Sea God Sees」という名称が付けられています。このミッションは、Rocket Lab社にとって今年の6回目、通算で64回目の打上げとなります。

QPS研究所小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」米国Rocket Lab社 Electronロケットにて5月17日(土)に打上げ予定 画像 3

ミッションの詳細

「The Sea God Sees」ミッションに関する詳細は、以下のリンクから確認できます:

QPS研究所小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」米国Rocket Lab社 Electronロケットにて5月17日(土)に打上げ予定 画像 4

QPS研究所のコメント

QPS研究所の代表取締役社長 CEO、大西俊輔氏は、「QPS-SAR10号機の打上げが正式に決定したことに感慨を覚えます。これまで支えてくださった皆様に感謝申し上げます。私たちは、これまでの経験を基に、衛星コンステレーションの構築に向けてさらに加速していきます。今後も皆様の期待に応えられるよう、チーム一丸となって挑戦を続けてまいります。」とコメントしています。

QPS研究所小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」米国Rocket Lab社 Electronロケットにて5月17日(土)に打上げ予定 画像 5

Rocket Lab社の概要

Rocket Lab社は2006年に設立され、カリフォルニア州ロングビーチに本社を置いているロケット開発会社です。2018年1月に最初の打上げを行い、以降、Electronロケットは米国で年間2番目に打上げ回数が多いロケットとして知られています。これまでに民間及び公的機関の200機以上の衛星を軌道に投入しています。

現在、Rocket Lab社はニュージーランドに2つ、バージニア州に1つの発射台を有し、今回の「The Sea God Sees」ミッションはその中で実施されます。

QPS研究所小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」米国Rocket Lab社 Electronロケットにて5月17日(土)に打上げ予定 画像 6

QPS-SARプロジェクトについて

QPS研究所は、収納性が高く軽量な大型展開式アンテナを開発し、それによって高精細な小型SAR衛星「QPS-SAR」を実現しました。この衛星は、従来のSAR衛星の20分の1の質量、100分の1のコストで、46cm分解能の画像を取得することが可能です。

現在、QPS研究所は商用機3機を運用しており、2028年5月末までに24機、最終的には36機の衛星コンステレーションを構築する計画です。このコンステレーションにより、平均10分毎という準リアルタイムの観測データ提供サービスを目指しています。

QPS-SAR10号機の愛称とミッションマーク

QPS-SARプロジェクトでは、日本神話の神様の名前を借りて衛星に愛称をつけています。1号機「イザナギ」、2号機「イザナミ」、3号機以降は軌道ごとの名前で「アマテル」「ツクヨミ」「スサノオ」と名付けられています。今回の10号機は新たな傾斜軌道に投入されるため、「ワダツミ」という名前が選ばれました。

ワダツミは、日本の神話において海の守護神として知られ、海上の安全を司る重要な存在です。今回のミッションマークは、ワダツミの「海・波」をモチーフにしており、海原を航行する船舶や都市圏の港湾を見守るという想いが込められています。

QPS研究所の企業情報

QPS研究所は2005年に福岡で創業された宇宙開発企業であり、「QPS」は「Q-shu Pioneers of Space」の略称です。九州宇宙産業の開拓者として、宇宙技術の発展に寄与することを目指しています。九州大学での小型人工衛星開発技術をベースに、国内外で衛星開発やスペースデブリへの取り組みを行っています。

また、QPS研究所は全国25社以上のパートナー企業と連携し、宇宙技術の開発を推進しています。

まとめ

項目 詳細
衛星名 QPS-SAR10号機(ワダツミ-Ⅰ)
打上げ日時 2025年5月17日(土)17時15分(日本時間)以降
打上げロケット Rocket Lab社 Electron
投入予定軌道 中傾斜軌道、高度575km
打上げ場所 ニュージーランド・マヒア半島 Rocket Lab Launch Complex 1
ミッション名 The Sea God Sees
QPS研究所の設立年 2005年

以上の情報から、QPS研究所の小型SAR衛星「ワダツミ-Ⅰ」の打上げに関する詳細を確認することができます。この打上げは、QPS研究所のさらなる成長と宇宙ビジネスの発展に寄与する重要なステップとなるでしょう。

参考リンク: