高校生が運営する民泊「compass」が5月から大阪泉佐野でオープン！地域文化を体験

フリースクールの高校生が経営する民泊「compass」の概要

特定非営利活動法人キリンこども応援団が運営するフリースクールキリンのとびらの高等部に通う高校生たちが、空き家を活用した民泊施設「compass」を立ち上げ、2025年5月から運営を開始しました。この民泊は、訪日外国人向けの地域文化体験を提供することを目的としています。現在、Airbnbを通じて予約を受け付けており、宿泊施設としての魅力を発揮しています。

民泊「compass」の基本情報

民泊「compass」は、大阪府泉佐野市若宮町に位置する木造2階建ての戸建住宅です。以下に、施設の詳細をまとめました。

このように、民泊「compass」は訪れる人々に快適な宿泊体験を提供するために必要な設備が整っています。また、関西空港からも近く、アクセスの良さも魅力の一つです。

民泊立ち上げの経緯と高校生の挑戦

民泊「compass」の立ち上げにあたっては、2024年5月からクラウドファンディングを実施し、195人からの支援を受けました。この支援金は、築70年の空き家を改修するために活用され、見事に生まれ変わったのです。高校生たちはこのプロジェクトを通じて、実際のビジネス運営を学びながら、自分たちの未来を切り開く経験を積んでいます。

高校生たちが目指すのは、単なる宿泊施設ではなく、“オンリーワンの民泊”です。お客様と地域を結びつけ、子ども食堂やフリースクールに通う子どもたちとの交流の場を提供することで、心が満たされる体験や泉佐野の魅力を感じてもらうことを目指しています。

高校生が得る経験の意義

民泊経営を通じて高校生たちは、楽しい経験だけでなく、時には失敗や難しさも味わうことになるでしょう。しかし、これらの経験は彼らに「どのように働くか」「どのように生きるか」を考える貴重な機会を与えると考えられています。彼らの成長を促すこのプロジェクトは、将来の選択肢を広げる一助となるでしょう。

民泊「compass」のコンセプトとロゴデザイン

民泊「compass」のコンセプトは、「高校生がつくる民泊に訪れる旅人へ、安らげる居場所と心満たされる体験を」です。このコンセプトに基づいて名付けられた「compass」という名称は、旅人に新たな道筋を示す羅針盤を意味しています。

ロゴデザインは、羅針盤をイメージしつつ、人との関わりを大切にする思いを込めて水引を取り入れています。このデザインは、線が一つに繋がり、様々な人との繋がりを表現しています。また、方角を指し示すN（北）とS（南）をロゴに組み込み、訪れる人々が自然と集まり、繋がる場所であることを願ってデザインされています。

「compass」のメッセージ

民泊「compass」では、宿泊者を「旅人」として迎え入れ、特別な時間や体験が彼らを新たな景色へ導くことを願っています。このような思いが込められた施設であり、訪れる人々にとって心温まる体験ができることを目指しています。

フリースクールキリンのとびら高等部の取り組み

「キリンのとびら高等部」は、キリンこども応援団の理念に基づき、子どもたちが未来に踏み出せる場所を創造することを目的としています。フリースクールでは、得意なことや苦手なことを理解し、得意なことで社会と繋がることを重視しています。

この高等部では、通信制高校である代々木高等学校と提携し、高校卒業資格の取得をサポートしています。また、仕事体験「キリンのとびラボ」では、現役のプロや地域の経営者の支援を受けながら、自分の得意を活かした活動を行っています。子どもたちが自分のペースで生き方や働き方を探求する3年間を過ごし、卒業時には「進学」「就職」「起業（フリーランス）」など、自ら選択できるようにサポートしています。

特定非営利活動法人キリンこども応援団について

特定非営利活動法人キリンこども応援団は、大阪府泉佐野市で子ども第三の居場所「キリンの家」を運営しています。この居場所は、小学校低学年から高校生までの子どもたちを対象に、課題を抱える子ども一人ひとりに寄り添った支援を行っています。子ども食堂やフリースクール、フードバンク事業などを展開し、子どもたちが安心して過ごせる環境を提供しています。

キリンこども応援団は、日本財団の助成を受けて運営されており、地域の子育て支援のハブとして機能しています。子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、全国に248ヵ所設置されている「子ども第三の居場所」の一環として活動しています。

まとめ

民泊「compass」は、フリースクールの高校生が立ち上げた新しい形の宿泊施設であり、地域文化体験を提供することを目指しています。高校生たちがクラウドファンディングを通じて支援を受け、築70年の空き家を改修し、訪れる人々に心温まる体験を提供することを目指しています。キリンこども応援団の理念は、子どもたちが自らの未来を切り開く力を育むことにあり、この民泊経営を通じて、多くの学びを得ることが期待されています。

このように、民泊「compass」は単なる宿泊施設ではなく、地域との繋がりや子どもたちの成長を支援する重要な役割を果たしています。訪れる旅人にとって、特別な体験を提供する場所として、今後の発展が期待されます。