2026年卒大学生の内々定保有率が70%に増加、学生の不安と進路選択の現状

2026年卒キャリア調査

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2026年卒キャリア調査
2026年卒の大学生の内々定保有率はどれくらい上がったの?
2025年4月末時点での内々定保有率は前年から5.7ポイント増加し、70.0%に達しました。
内々定を持っている学生はどんな不安を感じているの?
内々定を持ちながらも「現在の内々定先企業に入社してよいのか」という不安を52.8%の学生が感じています。

マイナビの2026年卒大学生キャリア意向調査の結果発表

2025年5月15日、株式会社マイナビは、2026年卒業予定の全国の大学生及び大学院生を対象に実施した「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査4月<就職活動・進路決定>」の結果を発表しました。この調査は、学生の就職活動や進路決定に関する意向を探るもので、特に内々定の保有状況や活動の継続率、さらには学生の不安要素について詳しく分析しています。

「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査4月<就職活動・進路決定>」を発表 画像 2

内々定保有率の増加と学生の活動状況

調査によると、2025年4月末時点での内々定保有率は前年から5.7ポイント増加し、70.0%に達しました。これは、学生たちがより多くの内々定を得ていることを示しており、特に文系学生の活動継続率は70.9%と高い数字を記録しています。一方、理系学生の活動継続率は45.9%と5割を下回っており、文系と理系の間での明確な差が見受けられます。

具体的なデータを以下に示します。

項目 文系 理系
内々定保有率 65.1% 77.9%
平均内々定保有社数 2.1社 2.0社
活動継続率 70.9% 45.9%
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内々定を持つ学生の不安要因

内々定を保有しつつ活動を継続している学生の過半数が「不安を感じる」と回答しています。具体的には、内々定を持ちながらも「現在の内々定先企業に入社してよいのか」という不安が52.8%と最も多く、次いで「志望企業から内々定をもらえるかどうか」が51.7%となっています。

このような不安を抱える学生は、特に未内々定者において81.8%と高く、内々定を持つ学生でも62.3%が不安を感じていることがわかります。このことから、内々定を得ているにもかかわらず、他の選考を続ける学生が多いことが伺えます。

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辞退の意思を伝えていない企業の存在

調査の結果、57.4%の学生が「辞退の意思を伝えていない企業がある」と回答しています。具体的には、内々定保有者の中で「既に全ての企業に伝えた」と答えた学生は増加傾向にあるものの、依然として「伝えていない企業がある」との回答が多数を占めています。この傾向は、企業側の内定辞退率が前年よりも高くなる可能性を示唆しています。

以下に内々定辞退に関する調査結果をまとめます。

辞退状況 割合
全ての企業に伝えた 増加中
一部の企業にのみ伝えた 24.5%
まだ伝えていない 32.9%
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内定辞退率の傾向

企業調査によると、2025年卒採用の内々定辞退率が「前年より高かった」と回答した企業は約3割、逆に「前年より少なかった」とする企業は約2割とされています。また、内定辞退率が3割を超える企業の割合も増加傾向にあり、今後の就職活動において辞退者の増加が見込まれています。

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調査の概要と今後の展望

この調査は、2025年4月25日から30日までの期間に実施され、マイナビ2026会員に対してインターネットアンケートを通じて実施されました。調査対象は、2026年3月卒業予定の全国の大学生及び大学院生で、有効回答数は1,385名に上ります。

調査結果は、学生たちが内々定を得ながらも不安を抱え、活動を続けていることを示しています。特に、内々定を持つ学生の中でさえ、現在の内々定先企業への入社に対する疑問が多く見受けられます。これに対し、マイナビキャリアリサーチラボの主任研究員である井出翔子氏は、就職活動は大きな決断を伴うものであり、自分のキャリアにとって最良の選択をするためには焦らずじっくり考えることが重要であるとコメントしています。

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調査概要

調査の詳細は以下の通りです。

  • 調査期間: 2025年4月25日(金)~2025年4月30日(水)
  • 調査方法: マイナビ2026会員にWEB DMを配信し、インターネットアンケートで回収
  • 調査対象: 2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生
  • 調査機関: 自社調べ
  • 有効回答数: 1,385名(文系男子230名、文系女子546名、理系男子293名、理系女子316名)
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まとめ

今回の「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査4月」の結果は、内々定保有率が前年よりも増加している一方で、多くの学生が不安を抱えつつも就職活動を続けていることを示しています。特に、内々定を持ちながらも企業選びに悩む学生が多いことが明らかになりました。今後、学生たちが自分にとって最良の選択をするために、じっくりと考えながら進路を決定していくことが期待されます。

項目 結果
内々定保有率 70.0%
文系活動継続率 70.9%
理系活動継続率 45.9%
内々定に対する不安割合 62.3%
辞退の意思を伝えていない企業の割合 57.4%

これらのデータは、今後の就職活動における重要な指標となるでしょう。

参考リンク: