国立映画アーカイブで7月15日から「返還映画コレクション(3)」上映開始
ベストカレンダー編集部
2025年5月15日 17:14
返還映画コレクション上映
開催期間:7月15日〜8月24日
国立映画アーカイブの新たな上映企画
国立映画アーカイブは、2023年度の「第一次・劇映画篇」、2024年度の「第一次/二次・劇映画篇」に続き、2025年7月15日(火)から「返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇」を開催することを発表しました。この企画は、アメリカ議会図書館から返還された日本映画の中でも、戦前・戦中期の貴重なフィルムを集めたもので、特に1967年から1984年にかけて返還された作品に焦点を当てています。
この上映企画は、戦時期に米国内で接収された日系人の映画や、戦後に上映を禁止された劇映画を含む、約1,400本のフィルムから成り立っています。国立映画アーカイブでは、これらの映画の整理作業を長年にわたり行っており、収蔵時の経緯について再調査を実施した結果、劇映画の再公開が決定されました。
上映作品の概要
本企画では、1968年に「第二希望」として返還された劇映画を中心に、1937年から1944年までの期間に制作された作品を29プログラム(31作品)に編成しています。これらの作品は、戦時体制下での映画制作の光と影を再検討する絶好の機会を提供します。
以下は、上映される作品の一部です:
- 『權三と助十』
- 『相馬の金さん』
- 『愛國の花』
- 『紅蝙蝠 第一篇』
- 『怪奇 江戸川乱山』
- 『愉しき哉人生』
これらの作品は、1930年代から1940年代にかけての日本映画の黄金期における埋もれた名作を再発見する機会となります。特に、無声映画や日本初のゾンビ映画とも言われる異色作など、約50年ぶりの上映も行われます。
特別イベントの開催
上映会に合わせて、特別イベントも企画されています。例えば、8月9日(土)には『紅蝙蝠 第一篇』の上映後に、活動写真弁士の片岡一郎氏による解説と、無声映画楽士の宮澤やすみ氏による三味線演奏が行われます。
また、8月23日(土)には『海の母』の上映後に、著書『浪花節 流動する語り芸―演者と聴衆の近代』の著者である真鍋昌賢氏による講演も予定されています。これらのイベントは、映画の歴史や文化を深く理解するための貴重な機会となるでしょう。
開催概要とアクセス情報
「返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇」の開催概要は以下の通りです:
| 企画名 | 返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇(英題:Repatriated Film Collection [Part 3]: Fiction Films, 1931-1944) |
|---|---|
| 会期 | 2025年7月15日(火)-8月24日(日) ※月曜休館 |
| 会場 | 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階] |
| 主催 | 国立映画アーカイブ |
| HP | 国立映画アーカイブ公式サイト |
| 問い合わせ | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
| チケット | 詳細はHPをご確認ください。 |
この上映企画は、日本映画の歴史を振り返る貴重な機会となり、戦時中の映画制作に関する理解を深める内容となっています。国立映画アーカイブでの特別な上映会を通じて、映画ファンや歴史愛好者にとって興味深い体験が得られることでしょう。
以上の内容をまとめると、国立映画アーカイブで開催される「返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇」は、戦前・戦中期の日本映画を再評価する重要なイベントであり、多くの貴重な作品が上映されることが期待されます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 企画名 | 返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇 |
| 会期 | 2025年7月15日(火)-8月24日(日) |
| 会場 | 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU |
| 上映作品数 | 29プログラム(31作品) |
| 特別イベント | 弁士や講演会の実施 |
| 問い合わせ | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
このように、上映企画は日本映画の歴史における重要な作品を再評価する機会を提供し、映画の魅力を再発見する場となることでしょう。
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