五条紀夫の新作『町内会死者蘇生事件』が5月28日に発売!逆ミステリの魅力
ベストカレンダー編集部
2025年5月22日 09:45
『町内会死者蘇生事件』発売
開催日:5月28日
五条紀夫の新作『町内会死者蘇生事件』が登場
2025年5月21日、株式会社新潮社より発表されたニュースによると、ミステリー作家・五条紀夫さんの最新作『町内会死者蘇生事件』が、5月28日(水)に発売される。この作品は、逆ミステリという新たなジャンルで、ハラスメントに満ちた町内会長が殺され、その殺人犯が生き返らせた「蘇生犯」を追うという痛快なストーリーが展開される。
五条紀夫さんは、ユーモアミステリ界の新星として注目されており、過去の作品でも独自の視点と設定で読者を引き込んできた。特に、デビュー作『クローズドサスペンスヘブン』は斬新なテーマで話題を呼び、SNSでも多くの反響を得た。
ストーリーの概要
『町内会死者蘇生事件』の舞台は信津町。この町には、死者を蘇生させる秘術が存在する。この作品の主人公である健康・昇太・由佳里は、町内会長の権造を殺害することを決意する。権造は、パワハラ、セクハラ、モラハラを駆使して町民を支配する厄介な存在であり、彼を酒に酔わせて風呂に沈める計画を立てる。計画は成功したかに思えたが、翌朝、権造は元気にラジオ体操をしている。ここから、殺人犯が蘇生犯を追うという奇妙な展開が始まる。
この逆転劇は、五条紀夫さんのユーモアセンスと独特の視点が光る作品であり、読者は思わず笑ってしまう場面が多々ある。また、作品全体を通じて、ハラスメントや人間関係の複雑さが描かれており、ただのミステリーにとどまらない深いメッセージが込められている。
著者の熱いコメント
刊行に際し、五条紀夫さんから1,300字を超える著者コメントが寄せられた。彼はこの作品を「五条紀夫の正当進化」と位置づけ、自身の成長を感じながら執筆したことを明かしている。デビュー作の踏襲を意識しつつも、まったく同質のものではないと強調し、日々成長することの重要性を語っている。
また、五条さんは自身の作品について「チルい雰囲気の中のペーソス」があると編集者に指摘されたことを振り返り、ゆるい話の中に哀愁が漂うことが自分のスタイルであると認識している。作家と編集者が共に良い作品を作り上げる姿勢が、この新作にも反映されている。
五条紀夫のこれまでの歩み
五条紀夫さんは、2022年に『クローズドサスペンスヘブン』でデビューし、新潮ミステリー大賞の最終候補に選ばれた。彼の作品は、奇抜な設定と人間ドラマが特徴であり、特に「全員もう死んでる系ミステリー」として話題を呼んだ。これまでにも『イデアの再臨』や『私はチクワに殺されます』など、多くの著作が評価されている。
最近では、『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』が大重版されるなど、彼の人気はますます高まっている。五条さんは、今後も多くの読者に支持される作家であり続けるだろう。
書籍の詳細と購入情報
『町内会死者蘇生事件』の書籍データは以下の通りである。
| タイトル | 町内会死者蘇生事件 |
|---|---|
| 著者名 | 五条紀夫 |
| 発売日 | 2025年5月28日(水) |
| 造本 | 新潮文庫nex |
| 定価 | 737円(税込) |
| ISBN | 978-4-10-180304-3 |
本作は、信津町のユニークな設定と五条紀夫さんの独自の視点が織りなす逆ミステリであり、多くの読者に新たな楽しみを提供することが期待される。詳細な情報は新潮社の公式サイトでも確認できる。
このように、五条紀夫さんの新作『町内会死者蘇生事件』は、逆ミステリという新たな切り口で描かれた作品であり、ハラスメントの問題をユーモラスに扱った内容となっている。著者の成長と進化を感じさせるこの作品は、今後のミステリー界においても注目されることだろう。
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