PKSHA、5月22日に保険業界向けAIデータ入力ソリューションを提供開始
ベストカレンダー編集部
2025年5月22日 11:30
AIデータ入力提供開始
開催日:5月22日
PKSHAが保険業界向けAIソリューション「PKSHA AI Powered Data Entry」を開始
2025年5月22日、株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA)は、保険業界に特化したデータ入力業務を効率化するAIソリューション「PKSHA AI Powered Data Entry」の提供を開始しました。この新しいソリューションは、保険金請求に必要なデータ入力を大幅に削減することを目指しており、業務工数を約半分に抑えることが可能です。
PKSHAは「人とソフトウエアの共進化」をビジョンに掲げ、全国に7,000体のAIエージェントを展開しています。新たに開発された「PKSHA AI Powered Data Entry」は、保険業界特有の書類を高精度で読み取るために、複数の技術を組み合わせたソリューションです。この取り組みは、保険業務におけるデータ入力の負担を軽減し、従業員がコア業務に集中できる環境を提供します。
データ入力の課題とAIの活用
保険業界では、保険金請求の際に医療費の明細書や領収書を正確にデータ化するための入力作業が不可欠です。しかし、これらの書類は手書きやPDF、写真など多様な形式があり、一般的な光学文字認識(OCR)技術では十分に読み取れないことが多いです。そのため、確認や修正が必要となり、工数削減の効果が限定されていました。また、データ準備には専門知識が必要で、担当者の育成や外部委託先での作業効率を高めるためには多くの時間とコストがかかります。
PKSHAは、2023年から非定型文書のデータ入力支援を行うアルゴリズムとプロダクトの開発を進めており、特に保険業界からの需要に応える形で「PKSHA AI Powered Data Entry」を開発しました。このソリューションは、業務に必要なデータを迅速かつ正確に抽出することを目的としています。
「PKSHA AI Powered Data Entry」の技術的な特徴
「PKSHA AI Powered Data Entry」は、PKSHAが独自に開発した自然言語処理技術とディープラーニングを基盤にしています。特に、保険・医療分野に特化したデータベースと、PKSHA LLMsと呼ばれる大規模言語モデルを活用し、OCR技術と組み合わせることで、従来のOCRでは難しい複雑な文書構造や手書き文字、撮影時のゆがみなどにも柔軟に対応します。
この技術により、保険査定に必要な傷病名や請求項目への自動変換が可能となり、業務にそのまま使えるデータを出力します。実際に大手生命保険会社でのデータ抽出精度の検証では、他社のOCR製品が約65%の精度にとどまる中、PKSHAのソリューションは93%の精度を実証しました。
業務プロセスの外部委託
さらに、「PKSHA AI Powered Data Entry」は、業務プロセス全体を外部に委託するビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービスと組み合わせることが可能です。この組み合わせにより、スムーズな導入と早期の活用が支援されます。AIがデータ入力作業を代行し、最終的な確認と修正のみを人が行うため、社内での人材育成にかかるコストや外部委託先が業務を開始するまでの準備期間を短縮できます。
このハイブリッドな業務プロセスにより、月間13,000時間ものデータ入力・チェック工数を削減し、保険査定業務全体のスピードアップとコスト削減に貢献します。また、書類形式や文書構造の違いに柔軟に対応できるため、金融・医療・公共機関など多様な書類のデジタル化にも展開可能です。
今後の展望と社会への貢献
PKSHAは、保険業界特化型AIデータ入力ソリューションの普及を通じて、保険金請求・支払いの迅速化や人的負荷の軽減を支援します。これにより、働く方々がコア業務に集中できるようになり、生産性が向上することが期待されます。また、被保険者の方々にもより良い体験を提供することを目指しています。
PKSHA LLMsを活用することで、業界に合わせたモデルを柔軟に構築できるため、医療・金融・製造・建設業界などあらゆる事業領域における書類デジタル化ニーズにも応えていきます。PKSHAは、このソリューションを通じて「人とソフトウエアの共進化」というビジョンの実現を加速させ、煩雑な業務から解放された人々がより創造的で本質的な業務に集中できる社会を目指します。
会社概要と連絡先
株式会社PKSHA Technologyは、「未来のソフトウエアを形にする」をミッションに、企業と人の未来の関係性を創るべく自社開発した機械学習や深層学習領域のアルゴリズムを用いたAIソリューションの開発を行っています。自然言語処理技術を用いた自動応答や、画像・動画認識、予測モデルなど、幅広い技術基盤に基づいた解決策を提供し、ソフトウエアの社会実装を多面的に支援しています。
会社名:株式会社PKSHA Technology
所在地:東京都文京区本郷 2-35-10 本郷瀬川ビル 4F
代表者:代表取締役 上野山 勝也
URL:https://www.pkshatech.com/
本件に関するお問い合せは、pr@pkshatech.comまでご連絡ください。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソリューション名 | PKSHA AI Powered Data Entry |
| 提供開始日 | 2025年5月 |
| 業務効率化率 | 約50% |
| データ抽出精度 | 93% |
| 月間工数削減 | 13,000時間 |
| 対象業界 | 保険業界、医療、金融、製造、建設 |
このように、PKSHAの新しいAIソリューションは、保険業界におけるデータ入力業務の効率化に大きく貢献することが期待されています。業務効率化を進めることで、企業の生産性向上や顧客体験の向上が図られ、より良い社会の実現に寄与することができるでしょう。
参考リンク: