海帆とBITMAIN社、5月30日にネパール水力発電事業で基本合意書締結へ

BITMAIN社とのネパール水力発電事業に関する基本合意書締結

株式会社海帆は、2025年5月23日に、Bitmain Technologies Limited（以下、「BITMAIN社」という。）との間で、ネパール共和国における水力発電所に関する基本合意書を締結することを発表しました。この合意は、ネパールにおける水力発電事業を推進するための重要なステップとなります。

当社は、2025年2月28日に公表した「簡易株式交換による株式会社NEPAL HYDRO POWER HOLDINGSの完全子会社化に関するお知らせ」に基づき、ネパール国内における水力発電事業に参入しており、現在は法人設立を完了し、第1フェーズの事業推進に向けて進んでいる段階です。

基本合意書締結の背景と目的

今回の基本合意書締結は、BITMAIN社との協議の結果、当社の連結子会社であるNEPAL HYDRO POWER PLANT Pvt. Ltdが出資したKS Hydropower Private Limitedへの出資に関する合意がなされたことによります。出資割合や金額については現在協議中ですが、合意が成立すれば、当社が建設した水力発電所から発電された電力は、ネパール電力公社との長期売電契約に基づき販売されることになります。

さらに、夜間などの発電余剰電力についてはBITMAIN社が買い取ることで、発電した電力を無駄にせず、収益化することが可能となります。このように、BITMAIN社との提携は、当社の事業にとって大きな意味を持つものです。

BITMAIN社の概要と事業内容

BITMAIN社は、Bitcoinマイニングエコシステムにおいて圧倒的なシェアを誇る企業であり、マシン開発、マイニングオペレーション、マイニングプールの各分野で活動しています。グループ会社のBitFuFuがナスダック証券取引所に、Antalphaが香港証券取引所に上場していることからも、その規模と影響力が伺えます。

同社は、膨大な電力を必要とするデータセンターを運営しており、安価で安定した電力の確保が急務となっています。また、BITMAIN社はクリーンエネルギーを重視したマイニングを掲げており、当社の再生エネルギー事業との共同展開が期待されています。

BITMAIN社のコメント

BITMAIN社のKetuan Zhan社長は、「BTCエコシステムのトップランナーとして、巨大な電源確保が急務である」と述べています。日本では再生エネルギー関連事業が社会事業として捉えられることが多いが、高度なデータ処理を行う事業者にとっては、安定した電源が生命線であると強調しました。

また、ネパールにおける水力発電事業は、24時間365日発電が可能なベース電源として、世界最安値水準での巨大電源確保を実現している点が大きな財産であると評価しています。BITMAIN社は、ネパールでの水力電源確保に協力し、双方の事業の安定化に貢献する意向を示しています。

基本合意書の内容と今後の展望

本基本合意書の内容は、ネパール水力発電所にかかる開発事業費の必要自己資金に対する出資と、発電余剰電力のネパール電力公社の買取価格以上での買い取りに関するものです。また、当社の再生エネルギー事業に関する今後の共同事業化についても検討が進められます。

今後は、出資比率の協議や売電契約の内容を決定し、確定次第本契約の締結を行います。これにより、2026年3月期の通期連結業績に与える影響額は現在精査中であり、出資比率や売電契約の詳細が確定次第、速やかに公表される予定です。

日程の概要

これらの日程は、BITMAIN社との出資契約締結時に確定される予定です。

まとめ

今回の基本合意書締結により、株式会社海帆はBITMAIN社との協力を通じて、ネパールにおける水力発電事業の推進を加速させることが期待されます。再生エネルギーの確保と安定した電力供給が求められる現代において、この提携は双方にとって有益なものとなるでしょう。

以下に、本記事の内容を整理した表を示します。

このように、株式会社海帆とBITMAIN社の協力によって、ネパールにおける水力発電事業が新たな展開を迎えることが期待されています。