2025年4月13日開幕の大阪・関西万博で鳥取県が砂をテーマに国際連携「サンド・アライアンス」を推進

大阪・関西万博における「サンド・アライアンス」の取り組み

2025年4月13日（日）に開幕する「大阪・関西万博」において、鳥取県は関西広域連合が設置する「関西パビリオン」の1区画に、鳥取砂丘の砂を再現した「鳥取無限砂丘」を含む「鳥取県ゾーン」を出展します。この取り組みは、鳥取県の観光資源を最大限に活かし、万博を通じて地域の魅力を発信することを目的としています。

鳥取県ゾーンでは、10トンに及ぶ鳥取砂丘の砂を使用し、鏡で覆われた六角形の室内に砂を敷き詰めた空間が展開されます。この展示は、訪れる人々に鳥取の自然や文化を体験してもらうためのものです。また、SNSを通じて鳥取県ゾーンとヨルダン館の砂の展示が似ていると話題になったことをきっかけに、鳥取県は「砂」に関連するパビリオン同士での連携を進めています。

「サンド・アライアンス」の締結とその背景

鳥取県は、ヨルダン館との連携を経て、次にサウジアラビア王国館との間でも「サンド・アライアンス」を締結しました。この「サンド・アライアンス」は、砂に関連するパビリオン同士が協力し、万博を盛り上げるための取り組みです。今後はスタンプラリーの実施なども予定されており、さらなるアライアンスの拡大を目指しています。

この度、「サンド・アライアンス」の取り組みに共感した“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんが「サンドおばあちゃん（Sandma）」として鳥取県のサポートを行うこととなりました。彼女は各国の万博に足繁く通い、その経験を活かして加盟国の拡大に協力しています。

ウズベキスタン館とバーラト館（インド館）の視察

鳥取県の若手職員は「サンドおばあちゃん」のサポートのもと、ウズベキスタンパビリオンとバーラト館を訪問しました。ウズベキスタン館では、万博おばあちゃんのアドバイスを受けながら、「サンド・アライアンス」の趣旨説明と加盟への働きかけを行いました。

ウズベキスタン館の副館長である田中涼子氏は、砂漠に強い植物を育てる取り組みについて語り、今後の連携に期待を寄せました。続いて訪れたバーラト館では、サンドアートの展示を見学し、総支配人のガリマ・ミタル博士からも前向きな反応をいただきました。

サンドおばあちゃんの任命式と意気込み

視察後、山田外美代さんが「サンドおばあちゃん」として正式に任命され、鳥取県令和の改新戦略本部長からタスキと名刺が贈呈されました。山田さんは「鳥取無限砂丘はとても良いアイデア。砂が無いとできない野菜もあるし、砂は大事ですからね。鳥取県の力になれるように頑張ります！」と意気込みを語りました。

このように、万博おばあちゃんの活動は、砂を通じて国境を越えた交流を促進しています。今後も「サンド・アライアンス」の広がりに協力していく意向が示されています。

「サンド・アライアンス」とは

「サンド・アライアンス」は、鳥取県が発起人となり、砂に関連するパビリオン同士が連携を深めるために結成された同盟です。この取り組みは、万博を通じて砂で繋がった友好を育むことを目的としています。

現在、ヨルダン館、サウジアラビア王国館、そして鳥取県を含む3地域が加盟しており、今後も加盟国の拡大を目指しています。具体的には、パビリオン訪問を促す「砂ンプラリー（SAND QUEST）」や、鳥取砂丘ビジターセンターでの加盟国紹介を行う予定です。

鳥取県ゾーンの特徴

鳥取県ゾーンでは、「まんが王国とっとり」や「鳥取砂丘をはじめとする特徴的な自然」、さらには「鳥取の文化がはぐくんだ豊かな食」をテーマにした展示が行われます。特に、まんが王国とっとりコーナーでは、鳥取県出身の著名なまんが家たちの作品が紹介され、観光施設の情報も提供されます。

また、「鳥取無限砂丘」では、虫眼鏡型デバイスを使用して、鳥取砂丘の砂の上を歩くことで特産物や観光地が現れるインタラクティブな体験が可能です。さらに、プロジェクションマッピングも行われ、鳥取の豊かな自然や文化を視覚的に楽しむことができます。

ウズベキスタンパビリオンの概要

ウズベキスタンパビリオンは、「知の庭：未来社会の実験室」というテーマで、没入型の展示が行われます。これは、ウズベキスタン芸術文化開発財団の委託により、受賞歴を持つドイツの建築設計会社アトリエ・ブリュックナーが設計したものです。

このパビリオンは、ウズベキスタンと日本の長い歴史を反映し、文化交流の促進を目指しています。砂に関する展示では、砂漠の緑化対策などの未来志向の取り組みが紹介されます。

以上のように、大阪・関西万博における鳥取県の取り組みや「サンド・アライアンス」の活動は、地域の魅力を発信し、国際交流を促進する重要な役割を果たしています。今後の展開に注目が集まります。