2025年6月2日発表 神保町3書店の上半期ベストセラーランキングが示す個性の違い

神保町3書店ベストセラー発表

開催日:6月2日

神保町3書店ベストセラー発表
神保町の3つの書店で売れてる本ってそんなに違うの?
はい、三省堂書店、東京堂書店、書泉グランデの3店は売上冊数で全く異なるランキングを示し、共通してランクインした本はほとんどありませんでした。
売上冊数と売上金額でランキングはどう違うの?
売上冊数ランキングは多く売れた本を示しますが、売上金額ランキングは高単価や専門性の高い書籍が上位に入り、店舗ごとの特色がより顕著に表れています。

2025年上半期ベストセラーランキングの発表

2025年6月2日、株式会社アニメイトホールディングスは「本の街 神保町」にある3つの大型書店の上半期ベストセラーランキングを発表しました。神保町には三省堂書店、東京堂書店、書泉グランデの3店舗があり、それぞれの書店で異なる本が売れていることが明らかになりました。これまで比較することがなかったため、今回の集計は書店関係者にとっても驚きの結果となりました。

ランキングは「売上冊数」と「売上金額」の2つの指標で集計され、あえてオールジャンルでの比較が行われています。果たして、どのような結果になったのでしょうか。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 2

売上冊数ベスト10の結果

まずは、売上冊数ベスト10のランキングを見てみましょう。以下は、各書店のランキングの上位作品です。

順位 三省堂書店 神保町本店 東京堂書店 神田神保町店 書泉グランデ
1位 作品名A 隙間 鉄道関連本
2位 作品名B 読書アンケート 鉄道関連本
3位 作品名C 校正・校閲11の現場 鉄道関連本

全店共通でランキングに入った作品は1つもなく、『よつばと!16巻』と『本なら売るほど1巻』が2店舗でランクインしただけでした。各店の個性が色濃く反映されたランキングとなりました。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 3

三省堂書店 神保町本店のコメント

三省堂書店の店長、杉浦さんは、当店のランキング上位に幅広い層から支持される人気作や教養を深める一冊がランクインしていることを喜び、知的好奇心に応える品揃えを実現していると述べました。また、他店舗のランキングを見て、それぞれの書店が持つ独自の個性や強みが反映されていることを感じたとのことです。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 4

東京堂書店 神田神保町店のコメント

東京堂書店の店長、星野さんは、台湾出身の漫画家・高妍さんの新作『隙間』が1位、2位にランクインしたことが特筆すべき点であり、コミックが1位になるのは非常に稀だと語りました。また、著名人152人の最近の本の収穫を見ることができる『読書アンケート』も高い注目を集めていると感じています。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 5

書泉グランデのコメント

書泉グランデの店長、高松さんは、鉄道関連本がランキングの上位を占めていることに驚きつつも、特に鉄道の聖地としての名にふさわしい結果であると述べました。鉄道やアイドル関連といった専門性の高いジャンルで独自の地位を確立していることが、ランキングにも反映されています。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 6

売上金額ランキングの結果

次に、売上金額ランキングのトップ10を見てみましょう。売上冊数ランキングでは見られなかった作品が多く登場しており、店舗ごとの特長が顕著に現れています。

順位 三省堂書店 神保町本店 東京堂書店 神田神保町店 書泉グランデ
1位 物語要素事典 川本三郎作品 物語要素事典
2位 賞レース関連書籍 デザインのひきだし 鉄道百五十年史
3位 専門性の高い書籍 近代出版研究4 エルフ史

売上金額ランキングでは、特に高単価の書籍や専門性の高い書籍が売上を牽引していることが分かりました。三省堂書店は賞レース関連書籍が強く、東京堂書店は単価が高い書籍が売上を支える傾向があると分析されています。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 7

三省堂書店のコメント

杉浦さんは、金額ランキングでは高単価の書籍が多く、専門性の高い書籍が金額面で貢献していると述べました。お客様が書籍の内容や価値を重視していることが伺えると語りました。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 8

東京堂書店のコメント

星野さんは、川本三郎さんの作品が毎回のベストセラーにランクインしていることを強調し、文芸書に加えて編集・校正本の新刊もランクインしている点が東京堂ならではの特徴だと述べました。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 9

書泉グランデのコメント

高松さんは、鈍器本やキヨブタ本の最たるものとして『物語要素事典』が4位にランクインしたことを喜び、他では目にすることのない書籍が上位にランクインしていることに喜びを感じています。

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 画像 10

まとめ

2025年上半期のベストセラーランキングは、神保町の3つの書店がそれぞれ異なる特色を持っていることを示しました。売上冊数ランキングでは、全店共通でランクインした作品はなく、各書店の個性が際立つ結果となりました。また、売上金額ランキングでは高単価の書籍が多く、店舗ごとの戦略やお客様のニーズが反映されていることが分かりました。

以下に、今回のランキングをまとめた表を示します。

ランキング 三省堂書店 東京堂書店 書泉グランデ
売上冊数 作品名A 隙間 鉄道関連本
売上金額 物語要素事典 川本三郎作品 物語要素事典

神保町の書店は、各店舗が持つ独自の特色を活かしながら、様々なお客様のニーズに応えています。これからも、それぞれの書店がどのように進化し続けていくのか、注目が集まります。

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