2025年6月4日発表、I-neが睡眠時の肌修復を促進するメラトニンシステム独自成分を開発
ベストカレンダー編集部
2025年6月4日 16:09
メラトニン成分開発発表
開催日:6月4日
メラトニンシステムに包括的に作用する独自成分コンプレックスの創出
株式会社I-ne(アイエヌイー)は、2025年6月4日、睡眠時に肌の修復に寄与するメラトニンに対して、メラトニンシステムに広範に作用する独自成分コンプレックスを開発したことを発表しました。この新しい成分コンプレックスは、睡眠時の肌修復機能を最大化する効果が期待されており、同社はこの技術を通じて美容習慣の質と効率を向上させることを目指しています。
I-neは「Social Beauty Innovators」として、技術の応用と市場への価値創出を進め、「Chain of Happiness」の実現に向けた取り組みを続けています。
背景と課題
睡眠と肌の健康は密接に関連しており、睡眠中には肌が紫外線や外的ストレスによって受けたダメージを修復する「肌再生のゴールデンタイム」が存在します。近年の研究では、夜間に分泌されるメラトニンが肌の修復に重要な役割を果たすことが明らかになっています。
メラトニンは強力な抗酸化作用やDNA修復促進、細胞保護などの多面的な機能を持ち、主に睡眠中に作用します。しかし、最近の調査によると、睡眠不足に悩む人は5人に1人というデータが示されており、これは肌の健康にも大きな影響を与えています。たった一晩の睡眠不足でも、肌の保湿力、弾力性、透明感、毛穴の目立ちなどに悪影響を及ぼすことが報告されています。
このような背景から、睡眠不足による肌再生の妨げに対するケアは、生活の質(QOL)を高めるために非常に重要な課題となっています。メラトニンの作用は複数の要因によってコントロールされており、これまでのケアはそれぞれの要因に対するものでしたが、メラトニンシステム全体への包括的なアプローチはほとんど行われていませんでした。
独自成分コンプレックスの内容
I-neは「肌メラトニンシステム全体」に着目し、以下の三方向からのアプローチを実現しました。
- メラトニン受容体(MT1)の発現亢進 – メラトニンの感度を上げる成分
- 皮膚内メラトニン産生促進 – 肌メラトニンを作らせる成分
- メラトニン様作用(メラトニンミメティック) – メラトニンとして働く成分
これらの3種のエキスを用いた独自成分コンプレックスの開発に成功しました。このアプローチにより、メラトニンシステムが最適に機能することが期待されます。
具体的には、ウワバミソウ発酵成分を用いてメラトニン受容体MT1の発現を高める効果を確認しました。実験では、ヒト不死化表皮正常角化細胞にウワバミソウ発酵成分を添加し、MTNR1Aの発現量をリアルタイムqPCRで解析しました。
実験方法
以下の手順で実験を行いました。
- ヒト不死化表皮正常角化細胞にウワバミソウ発酵成分を1.0ppmで添加し、KGM培地で24時間培養。
- 細胞からRNAを抽出し、MTNR1Aの発現量をリアルタイムqPCRを用いて解析。
この実験により、ウワバミソウ発酵成分がMTNR1Aの発現を高めることが確認されました。
さらに、この成分にクチナシ果実エキスとラバンデュラハイブリダエキスを加えた三成分を用いて、メラトニンシステムの最適な働きを評価しました。
メラトニンの重要性
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、体内時計の調節や睡眠の誘導に関与しています。最近の研究では、皮膚においてもメラトニンが自ら産生されていることが明らかになり、その役割が注目されています。皮膚におけるメラトニンは、外的ストレスから細胞を守る抗酸化作用や細胞の修復促進、炎症の抑制など、多角的に肌の健康を支える働きを担っています。
メラトニンシステムは、皮膚におけるメラトニンの産生、メラトニン受容体を介した細胞応答、抗酸化・抗炎症・修復促進といった一連の生理的プロセスを包括的に指します。皮膚は外界に直接さらされる器官であり、その恒常性を維持するために自律的な防御機構を備えています。メラトニンシステムはその中核の一つであり、肌が日中に受けた環境ストレスを感知し、夜間に修復や再生を促すために機能します。
メラトニン受容体の役割
メラトニン受容体は、メラトニンのシグナルを細胞内に伝達する膜タンパク質で、主にMT1(MTNR1A)およびMT2(MTNR1B)の2種類が同定されています。これらの受容体は中枢神経系だけでなく、皮膚や毛包、免疫細胞にも広く発現しており、メラトニンによる抗酸化・抗炎症・細胞保護といった作用を媒介する重要な要素です。受容体の発現量は、メラトニンの有効性に影響を与える要因の一つとされています。
会社概要
株式会社I-neは、2007年に設立され、代表取締役社長は大西洋平氏です。大阪市中央区に本社を構え、スキンケアや化粧品、ヘア用品などの製品を取り扱っています。主なブランドには、以下のものがあります。
公式ウェブサイトはこちらです。
まとめ
株式会社I-neが開発した独自成分コンプレックスは、メラトニンシステムに包括的に作用し、睡眠時の肌トラブルを効果的に抑制することが期待されています。メラトニンの重要性やその作用メカニズムを理解することで、今後のスキンケアにおける新たなアプローチが見えてくるでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社I-ne |
| 設立年 | 2007年 |
| 代表者 | 大西洋平 |
| 本社所在地 | 大阪市中央区南久宝寺町4-1-2御堂筋ダイビル8階 |
| 主なブランド | BOTANIST, SALONIA, YOLU, DROAS, Qurap, Tearal, SOLAMY, ReWEAR |
| 公式ウェブサイト | https://i-ne.co.jp/ |
以上の情報をもとに、I-neの新しい技術とその影響について理解を深めることができるでしょう。
参考リンク: