2026年5月ににっぽん丸が引退、35年の航海歴を振り返る
ベストカレンダー編集部
2025年6月5日 18:41
にっぽん丸引退発表
開催日:5月10日

MITSUI OCEAN CRUISES にっぽん丸の引退発表
商船三井クルーズ株式会社が運営するクルーズブランド、MITSUI OCEAN CRUISES(以下、三井オーシャンクルーズ)は、2026年5月10日に「にっぽん丸」が引退することを発表しました。この発表は2025年6月5日に行われ、にっぽん丸は横浜へ帰着するクルーズをもって、その35年にわたる航海の歴史に幕を下ろします。
にっぽん丸は1990年に就航し、以来多くのお客様にご乗船いただきました。その航行距離は5,332,383.964kmに達し、地球を約133周分に相当します。この間、2000本以上のクルーズを実施し、国内外400以上の港に寄港し、60万人以上のお客様に利用されました。
にっぽん丸の歴史と航海の特徴
にっぽん丸はレジャークルーズ船の先駆けとして、2010年と2020年に2度の改装を行い、常に進化し続けてきました。特に注目すべきは、1995年に実施された62日間の「ハワイ・カリブ・アラスカクルーズ」や、2022年の「モーリシャスプレシャスクルーズ~インド洋を巡る 楽園の船旅~」など、ユニークな長期クルーズです。
さらに、にっぽん丸は9度にわたる「世界一周クルーズ」を実施し、多くのお客様とともに世界の海を旅しました。2000年代には「プラチナエンターテイメントクルーズ」や女性向けの「Oasis にっぽん丸」、さらには「飛んでクルーズ北海道」や「オペラクルーズ」など、多彩なテーマクルーズを企画し、幅広い層のお客様に支持されてきました。
地域とのつながりとおもてなし
にっぽん丸は、コンパクトな船体を生かし大小さまざまな港に寄港し、地域の特産品を使用したお食事の提供や地域の皆様とのイベントの開催に取り組んできました。寄港地での活動は、自治体や観光協会をはじめとする地元の皆様の協力に支えられ、35年の間に多彩なクルーズを実現することができました。
このような地域とのつながりは、にっぽん丸のクルーズにおける大きな特徴であり、乗客にとっても特別な体験を提供する要因となっています。内閣府の「東南アジア青年の船」や「世界青年の船」事業にも長年使用され、多くの国の青年からも愛されてきました。
引退後の展望と新たな船の運航
にっぽん丸の引退後も、商船三井クルーズ株式会社は「MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)」や2026年に就航を予定している新しい船を運航し、にっぽん丸で培った伝統や経験を受け継ぎ続けます。これにより、日本のクルーズ会社ならではのおもてなしを提供していく方針です。
また、にっぽん丸の2026年2月以降の旅程やイベントについては、決まり次第発表される予定です。特に2026年4月と5月のクルーズでは、寄港地から旬の食材を取り入れた特別なディナーや、感謝の気持ちを込めたプレゼントが用意される予定です。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
船名 | にっぽん丸 |
引退日 | 2026年5月10日 |
就航年 | 1990年 |
航行距離 | 5,332,383.964km |
クルーズ実施本数 | 2000本以上 |
寄港地数 | 400以上 |
乗客数 | 60万人以上 |
にっぽん丸は、35年間にわたる航海の歴史を持ち、多くのお客様に愛されてきました。引退後も新たな船で、これまでの伝統や経験を受け継ぎながら、さらなるクルーズ体験を提供していくことが期待されます。
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