2025年6月10日、TKPがエスクリの筆頭株主に ブライダル業界再編へ資本強化

TKPのエスクリ筆頭株主化

開催日:6月10日

TKPがエスクリに追加出資した理由って何?
TKPはエスクリのブライダル施設の平日稼働率向上や施設改装の効率化を図るため出資を増やし、業界再編と企業価値向上を目指しています。
今回の出資でエスクリはどう変わるの?
TKPが筆頭株主となり、エスクリはTKPの持分法適用関連会社に。経営の独立性を尊重しつつ、施設稼働最適化や新市場価値創出に取り組みます。

TKP、エスクリへの追加出資により筆頭株主に

株式会社ティーケーピー(以下、TKP)は、2025年6月10日をもって株式会社エスクリ(証券コード:2196)の筆頭株主となることを発表しました。この出資により、TKPはエスクリの株式の19.62%を所有し、エスクリはTKPの持分法適用関連会社となる見込みです。

出資の背景

TKPは、エスクリの創業者であり取締役会長の岩本博氏から950,000株を譲り受ける形で出資を行いました。TKPとエスクリは、2020年に資本業務提携を締結し、エスクリの株式の14.52%を取得して以来、顧客の相互送客や事業連携を進めてきました。

ブライダル業界は、新型コロナウイルス感染症の影響から完全には回復しておらず、業界全体が新たな顧客ニーズや業界の在り方を模索しています。このような背景の中、TKPは遊休資産を活用した新たな価値創造に取り組んでおり、このノウハウをブライダル施設に展開することで業界再編を目指しています。

TKP既存事業とのシナジー

TKPは、エスクリとの連携を通じて以下のようなシナジーを生み出すことを目指しています。

  • 共同ブランド施設「CIRQ」を運営し、TKPの法人顧客が多様な用途で活用することで、ブライダル施設の平日の稼働率を向上させる。
  • エスクリの完全子会社である株式会社渋谷に対し、TKPの新規出店や改装工事を委託し、施設機能の向上と工事費用の削減を図る。

これらのシナジーを活かし、業界全体の持続可能性を高めるパートナーとして、婚礼や宴会事業の再定義に取り組む方針です。

今後の取り組み

TKPは、エスクリの経営の独立性を尊重しながら、施設稼働の最適化と新たな市場価値の創出に取り組むとしています。企業価値の最大化に向け、事業再生や業界再編、地方創生を成長戦略として掲げており、2024年12月には株式会社ノバレーゼの株式を60%取得し、連結子会社化する予定です。

このように、TKPは空間再生流通事業に加え、再生を軸とした成長戦略を推進し、企業価値を高めることを目指しています。

株式会社エスクリの概要

株式会社エスクリは、挙式や披露宴の企画・運営を行うブライダル事業を展開しています。以下はエスクリの基本情報です。

項目 詳細
会社名 株式会社エスクリ
代表者 代表取締役社長CEO 渋谷 守浩
本社所在地 東京都中央区日本橋小網町6-1 山万ビル
設立 2003年6月19日
資本金 5,000万円(2025年3月末現在)
決算期 3月
事業内容 挙式・披露宴の企画・運営
URL https://www.escrit.jp/

株式会社ティーケーピーの概要

株式会社ティーケーピーは、フレキシブルスペース事業やホテル・宿泊研修事業などを展開しています。以下はTKPの基本情報です。

項目 詳細
代表者 代表取締役社長 河野 貴輝
本社所在地 東京都新宿区市谷八幡町8番地 TKP市ヶ谷ビル2F
設立 2005年8月15日
資本金 163億円(2025年2月末現在)
決算期 2月
連結売上高 592億円(2025年2月期)
事業内容 フレキシブルスペース事業、ホテル・宿泊研修事業、イベントプロデュース事業、BPO事業、料飲・バンケット事業
URL https://www.tkp.jp/

以上のように、TKPはエスクリの筆頭株主となることで、ブライダル業界の再編に向けた取り組みを強化し、企業価値の最大化を目指す方針です。今後の動向に注目が集まります。