2025年6月6日開花!筑波実験植物園で世界最大級ラン・グラマトフィルム・パンテリヌムの見頃続く

巨大ラン開花成功

開催期間:6月6日〜6月30日

巨大ラン開花成功
グラマトフィルム・パンテリヌムってどんなランなの?
グラマトフィルム・パンテリヌムは世界最大級のランで、主にボルネオやニューギニアの熱帯雨林の高木に着生。国内での開花は非常に珍しく、巨大な花茎と多くの花を持つのが特徴です。
筑波実験植物園でいつまでグラマトフィルム・パンテリヌムが見られるの?
2025年6月6日に開花し、見頃は6月下旬まで続く予定です。水生植物温室で巨大なランの姿を間近に観察できます。6月8日からは洋蘭展も開催されます。

国立科学博物館 筑波実験植物園における重大な開花の成功

2025年6月6日、国立科学博物館筑波実験植物園(園長:遊川 知久)において、世界最大級のランであるグラマトフィルム・パンテリヌム(Grammatophyllum pantherinum)が開花しました。この開花は国内ではほとんど例がなく、特に注目される出来事です。現在、この植物は水生植物温室で満開を迎えており、草丈230cm、花茎の長さ226cm(現在も伸長中)という巨大な姿を見せています。

グラマトフィルム・パンテリヌムは、ボルネオなどの熱帯雨林の高木の枝に生育するため、その生育環境の再現が困難であり、自生地以外での開花は非常に難しいとされています。今回の開花は、当園において初めての成功であり、この植物の生物学的特性を解明する大きな一歩となります。見頃は6月下旬まで続く見込みです。

【国立科学博物館 筑波実験植物園】世界最大級のラン、グラマトフィルム・パンテリヌムが開花! 画像 2

グラマトフィルム・パンテリヌムの特徴

グラマトフィルム・パンテリヌムは、ボルネオ島、ニューギニア島およびその周辺の島々の熱帯低地林の木に着生しているラン科植物です。この植物は、特にその生態的特性において多くの謎を秘めており、開花が非常にまれであることから、研究が遅れていました。筑波実験植物園では、本属の研究を行い、分類の混乱を正すとともに、DNA情報を用いて進化の道筋を明らかにしています。

今回開花した個体は、2013年に栽培を開始し、12年間の試行錯誤の末に初めて花を咲かせました。現在、5本の花茎にはそれぞれ約75輪の花が着いており、草丈は3〜4mに達することが自生地では確認されています。この開花によって、グラマトフィルム・パンテリヌムの生物学的特性や生態についての理解が深まることが期待されます。

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展示情報と関連イベント

筑波実験植物園では、現在グラマトフィルム・パンテリヌムの他にも、国内ではほとんど見ることができない巨大なラン、バンドプシス・リッソキロイデス(Vandopsis lissochiloides)や、世界最小クラスの花を持つヨウラクラン属(Oberonia sp.)、プラティステレ・ステノスタキア(Platystele stenostachya)なども開花中です。これらの植物を合わせて観察することで、ランのサイズの多様性を感じることができます。

さらに、6月8日(日)から15日(日)まで「つくば夏の洋蘭展」を開催します。このイベントでは、つくば洋蘭会の会員が丹精込めて育てた最新の園芸品種や珍しい野生種が一堂に展示され、夏ならではの魅力あふれるランの世界を楽しむことができます。

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基本情報

以下は、グラマトフィルム・パンテリヌムに関する基本情報です:

  • 学名:グラマトフィルム・パンテリヌム (Grammatophyllum pantherinum)
  • 科名:ラン科
  • 分布:ボルネオ島、ニューギニア島とその周辺の島々の熱帯低地林の木に着生
  • 見ごろ期間:6月下旬まで
  • 展示場所:国立科学博物館 筑波実験植物園 水生植物温室

また、開花中のグラマトフィルム・パンテリヌムは、水生植物温室の高さ約3mの位置から屋根に向かって花茎が伸びている様子も観察することができます。花径は約10cmで、大部分の花は6枚の花弁を持っていますが、一部の花は4枚の花弁しかつけないという特異な特徴もあります。

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筑波実験植物園の展示情報

筑波実験植物園の展示情報は以下の通りです:

イベント名 開催期間 開園時間 入園料
つくば夏の洋蘭展 6月8日(日)~6月15日(日) 9:00~16:30(入園は16:00まで) 一般:320円(高校生以下および65歳以上は無料)

なお、6月8日(日)は17:00まで開園し、30分延長されます。休園日は毎週月曜日ですが、祝日・休日の場合は開園し、祝日・休日の翌日は休園となります。

以上が、国立科学博物館 筑波実験植物園におけるグラマトフィルム・パンテリヌムの開花に関する詳細情報です。今後もこの植物の観察を通じて、さらなる研究が進むことが期待されます。

参考リンク: