イーダームが6月17日に4.6億円調達、幹細胞創薬を加速
ベストカレンダー編集部
2025年6月17日 16:45
イーダーム資金調達完了
開催日:6月17日
株式会社イーダームがシリーズAラウンドで4.6億円の資金調達を実施
2025年6月17日、創薬ベンチャーの株式会社イーダームが、シリーズAラウンドにおいて総額4.6億円の資金調達を完了したことを発表しました。この資金調達には、UntroD Capital Japan株式会社、ANRI、ロート製薬株式会社、スタンフォード大学の中内啓光教授が参加しています。これにより、イーダームの累計調達額は5.1億円となりました。
株式会社イーダームの概要
株式会社イーダームは、東京大学医科学研究所の西村栄美教授による組織幹細胞の老化・再生メカニズムに関する最先端の研究を基盤に設立された創薬スタートアップです。従来の細胞治療とは異なり、低分子化合物を用いて生体内の上皮幹細胞の保護・再生を促す革新的な技術を持っています。
具体的には、独自のスクリーニングシステムを活用して複数の有望な化合物を同定し、国内外で関連特許を取得しています。現在は、脱毛症や皮膚潰瘍といった「日常的でありながら有効な治療法が存在しない再生不全疾患」の解明と克服に向けた研究を進めています。非臨床段階での有効性検証(POC)を経て、製剤化および製造プロセス(CMC)の開発へと進んでいます。
イーダームの目指すもの
イーダームは“幹細胞を守り、再生を促す”という新しい戦略を掲げ、健康長寿社会の実現を目指しています。具体的には、以下のようなポイントに取り組んでいます。
- 幹細胞の保護・再生技術の確立
- 脱毛症や皮膚潰瘍などの再生不全疾患に対する治療薬の開発
- 製薬企業との連携を通じた新たな医療ソリューションの創出
代表者のコメント
株式会社イーダームの代表取締役、安藤信裕氏は、今回の資金調達について次のようにコメントしています。
「国内外の信頼ある投資家からのご支援をいただけたことを大変光栄に感じております。この資金調達は、私たちがこれまで取り組んできた研究成果を社会実装へとつなげる重要なステップです。」
安藤氏は、皮膚や毛髪の疾患が精神的・社会的QOLに大きく影響し、寿命にも関わる可能性があることを強調し、根本的な治療薬の開発を進める意義を述べています。
投資家からのコメント
イーダームの資金調達には、複数の信頼できる投資家が参加しています。以下は、各投資家からのコメントです。
- UntroD Capital Japan株式会社 グロースマネージャー 三井善夫
- 「イーダームは難治性疾患の治療薬開発を目指しており、老化に伴う身体機能の低下が介入可能な疾患であるという認識が広がっています。今後、患者さんが増えていくことが期待されます。」
- ANRI シニアアソシエイト 榊原和洋
- 「イーダームは信頼性の高い科学的知見に基づく製品を世の中に届けます。」
- ロート製薬株式会社 外用薬・ヘアケア製品開発部長 長濵徹
- 「イーダームの創薬技術は日本発のイノベーションとして世界市場で通用するポテンシャルを持っています。」
- 中内啓光 スタンフォード大学教授
- 「西村先生のサイエンスが迅速に臨床応用されることを願っています。」
まとめ
株式会社イーダームは、シリーズAラウンドで4.6億円の資金調達を実施し、次のステージへと進む重要な一歩を踏み出しました。幹細胞の保護・再生技術を基盤にした創薬に取り組むイーダームは、未治療の疾患に対する新たな治療法の確立を目指しており、今後の展開が期待されます。以下に、今回の資金調達に関する情報をまとめます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 資金調達総額 | 4.6億円 |
| 累計調達額 | 5.1億円 |
| 主要投資家 | UntroD Capital Japan、ANRI、ロート製薬、中内啓光教授 |
| 事業内容 | 幹細胞の保護・再生技術に基づく創薬 |
| 対象疾患 | 脱毛症、皮膚潰瘍など |
イーダームの取り組みは、創薬の新たな可能性を示しており、今後の進展に注目が集まります。