6月24日発表|メットライフ財団が東京大学に2.3億円寄付し高齢者農業支援へ

メットライフ財団寄付支援

開催日:6月24日

メットライフ財団はなにをするために東京大学に寄付したの?
メットライフ財団は高齢者の孤立と農業の担い手不足という社会課題を解決するため、東京大学の研究プロジェクトに約2.3億円を寄付しました。
このプロジェクトで高齢者はどんな役割を果たすの?
高齢者が地域農業に参加し、社会とのつながりを取り戻すことで、心身の健康維持や認知機能の低下防止に寄与し、健康寿命の延伸を目指します。

メットライフ財団が東京大学に約2.3億円を寄付

メットライフ財団は、国立大学法人東京大学に対して約2.3億円を寄付し、新たな研究プロジェクトを支援することを発表しました。このプロジェクトは、日本が直面する「高齢者の孤立」と「農業の担い手不足」という二つの深刻な社会課題の解決を目指しています。

具体的には、リタイア後の高齢者が地域農業に参加することで、社会とのつながりを取り戻し、フレイル(心身の衰え)や認知機能の低下を予防し、健康寿命の延伸に寄与することを目的としています。また、耕作放棄地の再活用や地域コミュニティの活性化に向けた有効な手段となるかを実証実験を通じて検証する予定です。

プロジェクトの目的と活動内容

本プロジェクトの主要な目的は、農業活動が高齢者の心身に与える好影響を科学的に解明することです。具体的な活動内容としては、以下のような項目が挙げられます。

  • 高齢者の健康状態、フレイル、認知機能の長期評価と追跡
  • ボランティア等による農業活動を通じた高齢者の健康状態の向上
  • AI技術を活用した持続可能なベストプラクティスの共有などによる小規模農業の再生

これらの活動を通じて、高齢者が地域社会においてどのように貢献できるかを探求し、具体的な実践モデルを構築することを目指しています。

研究フィールドの具体例

プロジェクトの研究フィールドとして、以下の地域が予定されています。

地域 活動内容
東京都練馬区 休耕地を活用したワイン用のブドウ栽培
埼玉県三芳町 落ち葉堆肥農法でのサツマイモや野菜の栽培
兵庫県 休耕田を利用した季節ごとの稲作や農業体験事業

これらの地域での研究を通じて、農業活動が高齢者の健康に与える影響を具体的に評価し、地域ごとの特性に応じた対策を提案することが期待されています。

プロジェクトリーダーのコメント

本プロジェクトのリーダーであるコスタンティーニ ヒロコ氏(東京大学農学生命科学研究科 准教授)は、メットライフ財団と協力してプロジェクトを進められることを大変光栄に思っていると述べています。日本は長寿国である一方で、高齢者の孤独や健康不安、地域社会とのつながりの希薄化といった深刻な課題にも直面しています。

ヒロコ氏は、寿命が延びるだけでなく、健康でウェルビーイングが保たれる寿命の延伸が求められていると強調し、農業を通じた地域コミュニティの共創を目指す意義を語っています。

メットライフ財団の取り組み

メットライフ財団は、1976年に設立され、社会と深く繋がり、貢献することを目指しています。非営利団体との協働や、社員によるボランティア活動を通じて、経済的包摂やファイナンシャル・ヘルス、強固な地域社会の実現に向けた取り組みを行っており、これまでに10億ドル以上の支援を行ってきました。

今回の東京大学への寄付も、こうした社会課題の解決に寄与するものとして位置づけられています。メットライフ財団は、持続可能な未来の実現に向けて、今後も様々な活動を展開していく予定です。

項目 内容
寄付金額 約2.3億円
対象機関 東京大学
社会課題 高齢者の孤立、農業の担い手不足
研究フィールド 東京都練馬区、埼玉県三芳町、兵庫県
プロジェクトリーダー コスタンティーニ ヒロコ氏

このように、メットライフ財団が支援する東京大学の研究プロジェクトは、高齢者の健康促進や地域農業の再生を通じて、社会全体の福祉向上に寄与することを目指しています。今後の展開に注目が集まることでしょう。

参考リンク: