2025年7月11日開始 資生堂が大阪・関西万博で香り共感実験を実施

資生堂が2025年日本国際博覧会で実施する香りを用いた感性研究の実証実験

株式会社資生堂は、2025年7月11日（金）から20日（日）までの10日間、2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）において、シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater – いのちのあかし -」内で特別企画「Shiseido Week（資生堂ウィーク）」を開催します。この企画では、香りを用いた共感体験の実証実験が行われ、来場者が参加できる形式となっています。

この実証実験は、現代社会における人とのつながりの希薄化や孤独・孤立の問題に対処するために、香りが人々の関係性をより良い方向に変える力があるのかを検証するものです。資生堂は、40年以上にわたる感性科学の研究を基に、この仮説を実証するための取り組みを進めています。

実証実験の背景と意義

近年、単身世帯の増加や働き方の多様化、インターネットの普及により、家族や地域、会社での人々のつながりが希薄化しています。この結果、孤独や孤立の状態に陥る可能性が懸念されており、SNSなどのオンライン上で人とつながる技術が発展する一方で、より深く心でつながりたいというニーズも高まっています。

資生堂は、香りを通じて人々の共感を高める効果を実証するため、来場者参加型の実証実験を実施します。この実験では、複数名の行動や感情、生理指標を同時に計測し、その関係性を可視化することを目指しています。これにより、香りが人々の関係性に与える影響を明らかにすることが期待されています。

Shiseido Week（資生堂ウィーク）の特別企画概要

Shiseido Weekは、以下のような内容で構成されています。

• 実施期間：2025年7月11日（金）から7月20日（日）
• 場所：日本国際博覧会シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater – いのちのあかし -」
• 企画内容：

1. 香りを用いた共感体験の実施
   7月11日から14日の4日間、来場者からランダムに選ばれた一人が、スクリーン越しに初めて出会う対話者と「美」に関するテーマで対話を行います。観客はその対話を鑑賞しながら、自身の考えと比較することができます。
2. Beauty Dialogue Letter & Postの実施
   来場者は、心が動いた美しい瞬間を特製のレターセットにしたため、ポストに投函することができます。これにより、国内外の大切な人に気持ちを伝えることができます。
3. Beauty Dialogue Nightの開催
   期間中の金土日には、来場者参加型のイベントを開催します。参加者はその場で相手に伝えたい気持ちをボードに書き込み、直接伝え合います。
4. SHISEIDOアルティミューンの香りによるおもてなし
   対話シアター棟では、SHISEIDOアルティミューンの香りを体験することができます。来場者はアロマカードを持ち帰ることができ、香りを楽しむことができます。

実証実験の体験内容と技術

「香りを用いた共感体験」では、森の集会所内に設置された感性研究体験機器を用い、体験者の二人が向かい合って自由に対話を楽しむことができます。対話中には、資生堂の感性研究技術により、体験者双方の表情から感情に関わる情報を読み取り、「共感」の度合いを計算します。共感したタイミングで香りが空間に放出され、体験後には香りの提示された回数と最大共感度の結果を見ることができます。

この体験は、Shiseido Weekの特別企画として実施されるもので、参加者は対話シアター棟での実証実験のステージに立たない人でも体験することができる機器として準備されています。

サステナビリティへの取り組み

資生堂は、サステナブルな社会への貢献を目指し、使用済みの化粧品容器を収集・再利用し制作したポストや看板を使用しています。また、使用済みプラスチック製容器を収集し新たなプラスチック製容器を再生する循環型プロジェクト「BeauRing（ビューリング）」にも取り組んでいます。

資生堂の公式サイトでは、これらの取り組みやプロジェクトの詳細が紹介されており、サステナビリティに関する情報も発信されています。

資生堂が2025年日本国際博覧会で実施するこの特別企画は、香りを通じて人々の関係性をより良い方向に変える可能性を探る貴重な機会となります。香りが持つ力を活用した新たな感性研究の実証実験は、参加者にとっても興味深い体験となるでしょう。