スカイゲートテクノロジズが6月27日に約10億円の資金調達を発表
ベストカレンダー編集部
2025年6月27日 12:22
資金調達実施
開催日:6月27日
スカイゲートテクノロジズ、約10億円の資金調達を実施
2025年6月27日、スカイゲートテクノロジズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:粟津昂規)は、国内唯一の防衛テック企業として、約10億円の資金調達を実施しました。この資金調達は、既存投資家である株式会社慶應イノベーション・イニシアティブおよび株式会社ジェネシア・ベンチャーズに加え、新たにジャフコグループ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、りそなキャピタル株式会社といった新規投資家を迎え、第三者割当増資の形で行われました。
この資金調達は、防衛テック市場の確立を目指すものであり、安全保障領域における課題解決を加速させることを目的としています。具体的には、データテクノロジーやセキュリティに関する技術、製品開発、事業開発を拡大するために活用される予定です。
資金調達の背景と防衛の重要性
スカイゲートテクノロジズは、「存続可能性に関する課題を解決する」というミッションのもと、防衛及びセキュリティに関するプロダクトやサービスを提供しています。近年、国際安全保障環境が急速に悪化しており、防衛に関する課題は地域社会において最も重要な問題の一つとなっています。
日本政府もこの状況を受け、2022年に示した国家防衛戦略において、防衛力の抜本的強化を目指す新たな内容が盛り込まれました。具体的には、防衛費を国内総生産(GDP)の2%を目安に増額する目標が掲げられています。実際、2022年度の防衛関係費は5.4兆円規模であったものが、令和7年度には8兆円を超える予算まで増額される見込みです。
新たな防衛の時代と課題の変化
日本周辺の安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑な状況にあり、数年後の見通しすら難しい局面に突入しています。力による現状変更の懸念は国際社会にとって重大なリスクであり、精密誘導ミサイルや極超音速滑空体など、国境を無視する脅威が増加しています。
さらに、サイバー攻撃やフェイク情報、AIを用いた自律致傷兵器の登場といった技術進化に伴う新たなリスクも存在します。これにより、地政学的リスクとテクノロジーが複雑に絡み合った時代となっており、従来の抑止力による防衛アプローチだけでは対抗が難しくなっています。
防衛テックの重要性
急激に変化する国際情勢に即応し、倫理に基づいて増加する脅威を理解し対処するためには、テクノロジーの活用が不可欠です。従来の防衛産業は製造技術を主体としていましたが、現在はソフトウェアを中心としたテクノロジーが急速に拡大しています。
防衛テックと呼ばれるスタートアップ企業は、これらの課題解決に重要な役割を果たしています。特に、センシング、データ処理、AI、セキュリティといったITやデジタル技術の防衛領域への適用と統合が求められています。
スカイゲートテクノロジズの取り組みと製品
スカイゲートテクノロジズは、防衛省・自衛隊での経験を持つ専門チームによるテクノロジーを活用し、防衛課題の解決に取り組んでいます。自衛官として情報通信、サイバーセキュリティ、宇宙、日米共同などの各分野に従事したプロフェッショナルなメンバーが集結し、先端ソフトウェアテクノロジーと組み合わせることで、複雑な防衛課題に挑んでいます。
同社の製品には以下のようなものがあります:
- Skygate JADC2 Alayasiki:統合領域指揮統制ソリューションプロダクトで、必要な状況認識と意思決定支援を行います。
- Skygate Cygiene:ゼロトラストセキュリティを実装するためのソリューションで、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを局限します。
DEFENSE TECH DAYの開催
スカイゲートテクノロジズは、国内外の防衛テック企業や先端技術スタートアップ、投資家、防衛関係者が集まるイベント「DEFENSE TECH DAY」を開催しています。2024年10月のイベントでは150名以上が来場し、防衛テック分野への期待が高まっています。
地域・社会の安全・安心に向けた取り組み
日本においては、防衛研究に対する忌避感が存在し、防衛スタートアップはほとんど存在しません。しかし、国際社会がグローバルパワーバランスの変化に直面する中で、誠実な防衛先端テクノロジーの立脚が必要です。スカイゲートテクノロジズは、地域・社会の安全・安心に貢献し、存続可能性に関する課題の解決に向けて努力を続けています。
投資家からの期待とコメント
今回の資金調達に関して、各投資家からは以下のような期待が寄せられています:
- ジャフコグループ株式会社
- スカイゲートテクノロジズは防衛とテクノロジーに精通したメンバーで構成されており、専門性の高いプロダクトを提供できる稀有な企業である。
- 株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
- 防衛テック領域をリードする存在であり、テクノロジーを結び付けた独自のアプローチが魅力である。
- 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
- 防衛産業の重要性やスタートアップとしての意義を伝え、資金調達を実現できた。
- 三菱UFJキャピタル株式会社
- スカイゲートテクノロジズの知見と能力に期待しており、今後の成長を支援する。
- SMBCベンチャーキャピタル株式会社
- 防衛とテクノロジーを高いレベルで理解しているチームであり、成功を期待している。
- りそなキャピタル株式会社
- 防衛と地域社会の安全に貢献することを期待し、事業成長を支援する。
資金調達の概要
今回の資金調達は、第三者割当増資の方式で行われました。新株発行元はスカイゲートテクノロジズ株式会社であり、以下の新株割当先が含まれています:
- KII2号投資事業有限責任組合(株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ)
- Genesia Venture Fund 3号投資事業有限責任組合(株式会社ジェネシア・ベンチャーズ)
- ジャフコV7 投資事業有限責任組合、ジャフコSV7-S投資事業有限責任組合(ジャフコグループ株式会社)
- 三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル株式会社)
- SMBCベンチャーキャピタル8号投資事業有限責任組合(SMBCベンチャーキャピタル株式会社)
- りそなキャピタル8号投資事業組合(りそなキャピタル株式会社)
今回の資金調達は、スカイゲートテクノロジズの事業拡大に向けた大きな一歩となります。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | スカイゲートテクノロジズ株式会社 |
| 資金調達額 | 約10億円 |
| 資金調達方法 | 第三者割当増資 |
| 主要投資家 | ジャフコグループ、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、りそなキャピタルなど |
| ミッション | 存続可能性に関する課題を解決する |
| 製品 | Skygate JADC2 Alayasiki、Skygate Cygiene |
| イベント | DEFENSE TECH DAY |
スカイゲートテクノロジズは、今後も防衛テック分野において重要な役割を果たし、安全保障や社会課題の解決に向けた取り組みを進めていくことが期待されます。