2025年7月14日発表:不動産投資家と住まい探しユーザーのニーズギャップ調査結果
ベストカレンダー編集部
2025年7月14日 10:23
不動産投資ニーズ調査
開催日:7月14日
不動産投資家と住まい探しユーザーのギャップ調査
株式会社LIFULL(ライフル)は、2025年7月14日に不動産投資家と住まい探しユーザーのニーズのギャップについての調査結果を発表しました。この調査は、LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」と、そのグループ会社である健美家株式会社が共同で実施したものです。調査の目的は、不動産投資家が重視するポイントと、賃貸物件を探すユーザーが求める条件との違いを明らかにすることです。
調査の背景と目的
不動産投資家は、物件の収益性や将来的な価値上昇を重視する傾向があります。一方で、賃貸物件を探すユーザーは、現在の居住環境や利便性を重視します。この調査では、両者のニーズの違いを明らかにし、具体的な行政区別の人気ギャップや賃料、投資用物件価格の推移を分析しました。
このような調査を行うことで、LIFULLは不動産市場の動向をより深く理解し、ユーザーに対してより良いサービスを提供することを目指しています。
人気ギャップランキングの結果
調査の結果、郊外エリアが多くランクインしていることが明らかになりました。特に、東京都では日野市と昭島市のみがランクインしており、2024年以降は圏外となる見込みです。以下は、人気ギャップランキングの具体的な結果です。
| 順位 | 行政区 | 地域 |
|---|---|---|
| 1 | 茂原市 | 千葉県 |
| 2 | 三浦市 | 神奈川県 |
| 3 | 日野市 | 東京都 |
| 4 | 昭島市 | 東京都 |
このランキングから、最近の傾向として、千葉県の茂原市が1位、神奈川県の三浦市が2位に位置していることが分かります。特に、郊外エリアの人気が高まっていることが特徴的です。
平均賃料と投資用物件価格の推移
調査の一環として、人気ギャップランキングにランクインしたエリアの平均賃料と投資用物件価格の推移も分析されました。以下にその結果を示します。
平均賃料の推移
調査対象のエリアでは、平均賃料が都道府県平均と比べて安価であり、直近6年間の賃料上昇も緩やかであることが確認されました。これは、投資用物件の収益性を重視する不動産投資家にとって、安定した収益を確保するための重要な要素です。
投資用一棟アパートの平均価格推移
投資用一棟アパートの平均価格も、都道府県平均と比較して安価であり、直近6年間の上昇も緩やかであることが分かりました。投資家にとっては、価格の安さと安定した賃料推移が魅力的な要素となっています。
利回りと投資家の選好
調査の結果、人気ギャップランキングの上位エリアでは、利回りが高く、下落幅の少ないエリアが多く見受けられました。利回りの高さは、投資用物件の価格が安価でありながら、一定の居住ニーズが存在することを示しています。以下は、利回りに関する詳細です。
- 利回りが都道府県平均よりも高いエリアが多い
- 投資家は安価で安定した収益を確保できるエリアを選好する傾向がある
このようなエリアは、都心への通勤・通学が必要ない人々にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
調査結果の解説
LIFULL HOME’S総研のチーフアナリスト、中山登志朗氏は、今回の調査結果について以下のように解説しています。
個人投資家は、賃貸ユーザーが好むような繁華性の高いエリアよりも、安定した賃料と利回りを重視する傾向があります。特に、“ちょっと地味な街”が好まれる理由として、高額賃料よりも安定した収益を求める姿勢が見受けられます。
調査概要
この調査は、以下の情報に基づいて実施されました。
- 集計対象:LIFULL HOME’Sに掲載された賃貸物件と健美家に掲載された投資用物件
- 集計期間:2019年1月~2025年5月
まとめ
今回の調査を通じて、不動産投資家と住まい探しユーザーの間には明確なニーズのギャップが存在することが確認されました。特に、郊外エリアが人気を集めており、賃料や物件価格の安さが投資家にとっての魅力となっています。以下に、調査結果の要点をまとめます。
| 要点 | 詳細 |
|---|---|
| 人気ギャップ | 郊外エリアの人気が高まっている |
| 平均賃料 | 都道府県平均より安価で、上昇が緩やか |
| 投資用物件価格 | 安価で、上昇が緩やか |
| 利回り | 高く、安定したエリアが多い |
この調査の結果は、不動産市場における投資戦略や住まい探しの選択において、重要な示唆を与えるものとなりました。
参考リンク: