2025年7月16日発売|落合陽一の作品集『波と景』が描く新たな自然観
ベストカレンダー編集部
2025年7月16日 11:26
落合陽一作品集発売
開催日:7月16日
メディアアーティスト・落合陽一の初の作品集『波と景』が発売
株式会社KADOKAWAは、2025年7月16日(水)にメディアアーティスト・落合陽一氏の初となる本格的作品集『波と景』を刊行します。この作品集は、大阪・関西万博で注目を集める落合氏のシグネチャーパビリオン「null2」に通じる、テクノロジーが創り出す新たな自然観「デジタルネイチャー」を探求した軌跡を収めています。
落合氏は、研究者、教育者、そして表現者として活動してきた経歴を持ち、アーティストとしての自己の軌跡をこの作品集に刻印しています。彼は「芸術とは生の軌跡そのものだ」と語り、作品制作を通じてテクノロジーと自然、人間と情報、素材と時間が交差する“風景”を視覚化する試みを行っています。
作品集の構成と内容
『波と景』は、自然のモチーフとコンセプトに基づいて作品を整理した4章構成になっています。各章には、代表作が収録されており、現代人の自然観を更新し続ける表現が展開されています。
以下は各章の内容と主な掲載作品です。
- 第1章 波
- 《借景, 波の物象化》
- 《Re-Materialization of Waves》
- 《Morpho Scenery》
- 《nullの木漏れ日》
- 第2章 蝶
- 《コロイドディスプレイ》
- 《計算機と自然》
- 《醸化するモノリス》
- 《物化する地平線》
- 第3章 華
- 《電気がみえるブレッドボード》
- 《環世界の遠近法》
- 《計算と質量の間に》
- 《ヌル即是色色即是ヌル》
- 第4章 鮎
- 《可塑庵(ぷらあん)》
- 《計算機自然, 川と空の点描 : 鮎》
- 《銀口魚の変換過程》
- 《鰻龍(うなぎドラゴン)》
このように、各章は自然に関連するテーマで構成されており、落合氏の作品がどのようにテクノロジーと自然を融合させているのかを探ることができます。
寄稿者による批評とアーカイブとしての価値
本書には、寄稿者としてキュレーター・森美術館特別顧問の南條史生氏や、大英博物館で初の大規模「マンガ展」を実現させたニコル・クーリッジ・ルマニエール氏が参加しています。彼らによる批評的な読み解きが加わることで、作品集は単なるアートの記録にとどまらず、深い洞察を提供する構成となっています。
また、巻末には展覧会歴や全作品リストが収録されており、鑑賞するだけでなく、アーカイブとしての価値も高い一冊です。このように、落合陽一氏の作品集は、アートファンだけでなく、テクノロジーやデザイン、未来の世界観に関心のある読者にも楽しんでいただける内容となっています。
書誌情報と著者略歴
『波と景』の書誌情報は以下の通りです。
| 書名 | 波と景 |
|---|---|
| 著者 | 落合 陽一 |
| 発売日 | 2025年7月16日(水) |
| 定価 | 7,480円(本体6,800円+税) |
| 判型 | A4変形判 |
| ページ数 | 176ページ |
| ISBN | 978-4-04-112650-9 |
| 発行 | 株式会社KADOKAWA |
著者の落合陽一氏は、1987年生まれで、2010年頃より作家活動を始めました。境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開し、筑波大学デジタルネイチャー開発研究センターセンター長や、筑波大学図書館情報メディア系准教授を務めています。また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のテーマ事業プロデューサーとしても活動しています。
この作品集『波と景』は、落合陽一氏のアートに対する情熱や、テクノロジーと自然の交差点に立つ彼の思索を深く理解するための貴重な資料となるでしょう。アートとテクノロジーの融合を体感できるこの一冊は、今後のアートシーンにおいても重要な位置を占めることが期待されます。
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| 書名 | 波と景 |
| 著者 | 落合 陽一 |
| 発売日 | 2025年7月16日(水) |
| 定価 | 7,480円(本体6,800円+税) |
| ページ数 | 176ページ |
| ISBN | 978-4-04-112650-9 |
| 主な作品 | 《借景, 波の物象化》《計算機と自然》《可塑庵(ぷらあん)》など |
このように、落合陽一氏の作品集『波と景』は、アートとテクノロジーの融合を探求する貴重な資料であり、今後のアートシーンにおいても注目されることでしょう。
参考リンク: