静岡県でCNF物流資材を活用した実証事業が始動

CNF物流実証開始

開催日:8月1日

CNF物流実証開始
CNFって何で物流に使うの?
CNFは木材由来のナノレベル繊維で、軽くて強いバイオマス素材。物流資材に使うと薄くて軽量化でき、作業負担や積載効率の改善に役立ちます。
静岡県の実証事業はどこで行われるの?
静岡県内のファミリーマート約80店舗と倉庫で行われます。2023年8月以降にCNF配合の物流資材を使い、効果を検証する世界初の取り組みです。

静岡県における新たな物流モデルの実証

2025年7月18日、静岡県は「セルロース循環経済ビジネス実証事業」を発表しました。この事業は、民間企業からのアイデアを募集し、実店舗での使用を通じてリサイクル性や経済性を実証することを目的としています。特に注目すべきは、伊藤忠商事株式会社を代表機関とするコンソーシアムによる、CNF(セルロースナノファイバー)を配合した物流資材の導入です。

実証事業は、静岡県内のファミリーマート約80店舗で行われ、2023年8月以降に開始される予定です。この取り組みは、世界初の試みであり、物流資材の新しい形を提示しています。

世界初!CNF配合容器での商品配送を県内ファミリーマートで実装化 画像 2

実証事業の目的と内容

本実証事業には、いくつかの重要な目的があります。まず、CNFの活用を通じて物流資材の薄肉化と軽量化を図り、コンビニエンスストアの物流課題を解決することです。具体的には、作業負担の軽減や積載効率の改善を目指しています。

実証に使用される物流資材には、主に食品を店舗に配送する際に用いられる薄型容器「バット」が含まれます。これにより、物流プロセス全体の効率化が期待されています。

世界初!CNF配合容器での商品配送を県内ファミリーマートで実装化 画像 3

実証事業の具体的な内容

  • 実証場所: 静岡県内のファミリーマート約80店舗及び倉庫
  • 開発する物流資材: CNFを配合した薄型容器(バット)
  • 開始時期: 2023年8月以降

コンソーシアムの構成と役割

この実証事業は、複数の企業や大学が参加するコンソーシアムによって運営されています。各参加者の役割は以下の通りです。

企業・大学名 役割
伊藤忠商事株式会社(東京都港区) プロジェクトマネジメント(コンソーシアム代表)及び原材料調達
株式会社ファミリーマート(東京都港区) 静岡県内の店舗及び倉庫でのCNF物流資材の実装
三甲株式会社(岐阜県瑞穂市) CNF物流資材の製造及びリサイクル
国立大学法人京都大学 生存圏研究所(京都府宇治市) 製品性能評価・環境評価及びものづくりの支援

このように、様々な分野の専門家が集まっており、物流資材の開発から実装までを一貫して行う体制が整っています。

セルロースナノファイバー(CNF)とは

CNFは、木材などから得られる繊維をナノレベルまで微細化したバイオマス素材です。軽量でありながら高い強度を持つこの素材は、様々な製品への応用が期待されています。特に、環境への配慮が求められる現代において、再生可能な素材としての価値が高まっています。

この技術は、リサイクル性や経済性を向上させる可能性を秘めており、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

まとめ

静岡県で実施される「セルロース循環経済ビジネス実証事業」は、CNFを配合した物流資材の導入を通じて、コンビニエンスストアの物流課題を解決することを目指しています。以下に、この記事で紹介した内容を整理しました。

項目 詳細
実証事業名 セルロース循環経済ビジネス実証事業
実証場所 静岡県内のファミリーマート約80店舗及び倉庫
開始時期 2023年8月以降
主な資材 CNFを配合した薄型容器(バット)
コンソーシアム構成 伊藤忠商事、ファミリーマート、三甲、京都大学生存圏研究所

この実証事業が成功することで、今後のコンビニエンスストアの物流システムにおける新たなモデルが確立されることが期待されています。

参考リンク: