戦争の記憶を伝える『わたくし96歳が語る16歳の夏』が7月19日発売
ベストカレンダー編集部
2025年7月19日 14:51
被爆体験語り本発売
開催日:7月19日
『わたくし96歳が語る 16歳の夏 ~1945年8月9日~』の発売について
2025年7月19日、株式会社KADOKAWAから新刊『わたくし96歳が語る 16歳の夏 ~1945年8月9日~』が発売されました。この書籍は、著者の森田富美子さんが自身の被爆体験を語り、長女の森田京子さんがその言葉を文にまとめたものです。全国の書店やネットストアで購入可能です。
書籍の中で語られるのは、80年前に実際に起きた悲劇であり、戦争や原爆がもたらした影響についてです。森田富美子さんは1929年に長崎で生まれ、1945年8月9日に16歳で被爆し、両親と3人の弟を失いました。彼女の語りは、あの日の出来事を忘れないための重要な証言となっています。
著者のコメント
森田富美子さんは、本書について以下のようにコメントしています。
「この本は80年前、実際に起きた現実です。戦争も原爆も、私だけに起きた悲劇ではありません。読者の皆さんが、私の体験を通じて戦争の恐ろしさを感じていただければと思います。」
富美子さんは、読者に対し「かわいそう」と思わないでほしいと訴えています。彼女は、自身の体験をできる限り詳細に思い出し、それを語ることで、読者がその出来事を自分のこととして感じ取れるように努めました。
原爆投下の恐怖
1945年8月9日、森田富美子さんは弟たちを失いました。原爆が投下された瞬間、彼女の家族は一瞬にして命を奪われたのです。本書では、彼女の弟たちがどのようにしてその瞬間を迎えたのかが詳細に描かれています。
彼女の長女である森田京子さんも、母の体験を語っています。
「母には5人の弟がいました。ある日、突然殺されました。原爆は、母の家からわずか200メートルのところに落とされ、全員即死でした。」
京子さんは、原爆の恐ろしさを強調し、命を落とした人々がどれほど苦しんだかを忘れてはいけないと訴えています。原爆による被害は、即死した人々だけでなく、長い間苦しみ続けた人々にも及ぶことを、彼女は深く理解しています。
語り部としての苦悩
本書の制作過程は、富美子さんにとって非常に過酷なものでした。彼女は、自身の記憶に向き合う中で、語ることの苦しさを感じていたといいます。
「もういい加減にして!」と叫んだこともある彼女ですが、それでも語り続ける決意を持ち続けました。彼女の言葉は、戦争の恐怖を繰り返さないためのメッセージとして、次世代に伝えていくための重要なものです。
カタリベとしての使命
富美子さんは「カタリベ」として、自らの体験を語り継ぐことを決意しました。彼女の語りは、単なる記憶の再現ではなく、未来への警鐘でもあります。
「もう誰にも経験させてはいけない」「決して繰り返してはいけない」という強い思いが込められた言葉は、戦後80年が経過した今でも、世界中で繰り返される戦争の現実に対する警告となっています。
平和を願うキャンペーン
本書を読んだ方々には、ぜひ感想や平和についての考えを、ハッシュタグ「#16歳の夏を語り継ぐ」をつけてX(旧Twitter)に投稿してほしいと呼びかけています。寄せられた投稿は、著者の森田富美子さんのアカウントにてリポストされる可能性があります。
このキャンペーンは2025年8月31日まで行われており、富美子さんの語りをきっかけに、様々な想いを発信する場となることを願っています。
特典情報
本書を購入した方には、イラストレーター・ながしまひろみさんによる描き下ろしイラストデータがプレゼントされます。このイラストは、平和への祈りを込めて描かれた特別な作品です。
特典は、2025年10月31日までにAmazonで注文を確定した方が対象となります。特典のダウンロード期限は2026年1月29日までです。
書籍の詳細情報
本書の概要は以下の通りです。
| 書名 | わたくし96歳が語る 16歳の夏 ~1945年8月9日~ |
|---|---|
| 語り | 森田富美子 |
| 聞き手・文 | 森田京子 |
| 定価 | 1,540円(本体1,400円+税) |
| 発売日 | 2025年7月19日(土) |
| 判型 | A5判 |
| ページ数 | 96ページ |
| ISBN | 978-4-04-684938-0 |
| 発行 | 株式会社KADOKAWA |
この書籍は、森田富美子さんの貴重な体験を通じて、戦争の悲劇や平和の大切さを伝えるものです。彼女の語りを通じて、次の世代に何を伝えていくべきかを考えるきっかけとなることでしょう。
参考リンク: