2025年7月28日発表:Lincが3億円調達しAI採用を強化
ベストカレンダー編集部
2025年7月28日 09:46
Linc資金調達完了
開催日:7月28日
株式会社Linc、ZVCをリード投資家に3億円の資金調達をファーストクローズで完了
株式会社Linc(本社:東京都千代田区、代表取締役:仲 思遥)は、外国人材の「日本に来てよかった」を最大化することを目指し、LINEヤフー株式会社のコーポレートベンチャーキャピタルであるZ Venture Capital株式会社(以下「ZVC」)をリードインベスターとして、3億円の資金調達をファーストクローズで完了したことを発表しました。これは、昨年に続く2ラウンド連続のリード出資となります。
調達した資金は、AI採用プラットフォーム「Linc Global Hub(以下、グロハブ)」の機能強化やAI・プロダクト開発体制の強化に使用される予定です。具体的には、中国・北京に新たにAIとプロダクト開発のR&Dセンターを設立し、AIを活用した新規プロダクト開発を加速させます。また、LINEヤフーのリソースを最大限に活用し、地方創生やM&Aも積極的に推進していく方針です。
資金調達の背景
日本は現在、歴史的な労働力不足という深刻な社会課題に直面しています。少子高齢化が進行する中、特に飲食、宿泊、介護、建設などの業界では人材不足が深刻化しています。実際、ある調査によれば、今後15年間で日本の労働力人口は約1割減少すると予測されています。このような構造的な課題に対し、日本政府は外国人材の受け入れを国策として推進しています。
具体的には、2024年に向けて今後5年間で最大82万人の特定技能外国人を受け入れる目標が閣議決定され、人材確保と育成を目的とした「育成就労制度」が創設されるなど、外国人材が日本で活躍できる道筋が整備されています。このようなマクロ環境の変化を追い風に、Lincが提供するAI採用プラットフォーム「グロハブ」は、多くの企業の外国人採用と定着課題を解決し、急成長を遂げています。
AI採用プラットフォーム「グロハブ」の特徴と顧客からの支持
「グロハブ」は、日本初の外国人材に特化したAI採用プラットフォームです。このプラットフォームは、外国人材を採用したい企業の求人と、国内外の人材紹介会社が持つ求職者情報を集約し、AIが最適なマッチングを支援します。また、採用プロセスを一元管理することができます。
以下は「グロハブ」が解決する採用現場の課題です:
- 採用のミスマッチ: AIが企業の求人内容や過去の採用データを学習し、候補者とのマッチング度をスコアリングすることで、ミスマッチを無くし採用後の定着率向上に貢献します。
- 非効率なコミュニケーション: メールやSNSでの煩雑な連絡やスケジュール調整を、システム内の多言語対応AIメッセンジャーで一元化し、自動回答を行います。
- 煩雑な情報管理: 履歴書や在留カード等の情報を手作業のExcelで管理することによるミスや抜け漏れを、AIによる書類の自動読み取りとアラート設定でデータを一元管理し、更新業務を自動化します。
導入企業からは、以下のような声が寄せられています:
- ダイニングイノベーション様(飲食):
- 「グロハブ最大の強みは人材の質が非常に高いこと。マッチングした人材は既に店長に昇格しご活躍頂いている。」
- ハイランドリゾート様(宿泊):
- 「外国人材採用をグロハブで一本化でき、複数の外国人材紹介企業に足を運ぶことなく良い人材に出会うことができた。」
資金調達の目的と今後の事業展開
Lincは今回の資金調達を通じて、自社のプロダクトとAI基盤を強化し、外国人材の就労から生活までを包括的に支援するエコシステムの構築を加速していきます。
具体的には、以下のような取り組みを行います:
- 外国人材の採用から定着までの全てのワークフローを支援するAIプラットフォーム基盤の強化: AI面接やAI面談を通じて、候補者の表情や言語能力を分析し、スクリーニング精度を向上させます。
- 研修育成・資格習得支援: 外国人材が日本でキャリアアップするために必要な研修や特定技能2号資格取得を支援するトレーニングシステムを強化します。
- 在留資格申請・更新向けAIエージェント: グロハブにて蓄積されたデータを活用し、在留資格管理の自動化を推進します。
また、優秀なAI人材が集まる中国・北京にR&Dセンターを新設予定であり、これによりAI開発体制を強化し、プロダクトの競争優位性を確保します。
さらに、外国人材コミュニティを核とした「Super App」構想を進めており、外国人材が直面する課題を解決するための新規プロダクト開発を行います。具体的には、キャリアに関する相談や住居探し、金融サービス、日常の買い物など、生活全般における支援を行います。
まとめ
株式会社Lincは、ZVCからの資金調達を通じて、AI採用プラットフォーム「グロハブ」の機能強化や新たなプロダクト開発を進め、外国人材の「日本に来てよかった」を最大化する取り組みを加速させています。以下に今回の内容をまとめます:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金調達金額 | 3億円 |
| リードインベスター | Z Venture Capital株式会社 |
| 新設R&Dセンター | 中国・北京 |
| プラットフォーム名 | Linc Global Hub(グロハブ) |
| 主な機能 | AIによるマッチング支援、採用プロセスの一元管理 |
| 今後の展開 | AI基盤の強化、Super App構想の実現 |
このように、株式会社Lincは、外国人材の採用と定着を支援するための多角的なアプローチを進めており、今後の展開が期待されます。