2025年調査:学生の約8割が転勤なし企業を志望理由に
ベストカレンダー編集部
2025年7月28日 10:32
転勤意識調査2025
開催期間:6月30日〜7月13日
転勤のない企業に対する学生の志望度の変化
株式会社学情が実施した調査によると、2027年3月卒業予定の大学生・大学院生の約8割が転勤のない企業に対して「志望度が上がる」と回答しました。この調査は、2025年6月30日から7月13日までの期間に行われ、289件の有効回答が得られました。企業選びにおいて、勤務地や転勤の有無がどのように影響しているのかを探るために実施されたこのアンケートは、現代の学生の意識を反映しています。
調査に参加した学生からは、「恋人、家族、友達から離れたくない」「東京は便利だから離れたくない」「いろいろな地域へ移動するのは心身ともにストレスが溜まりそう」「人生設計を立てやすい」といった声が寄せられました。これらの意見は、転勤がないことが学生にとってどれほど重要であるかを示しています。
勤務地や転勤の有無を重視する学生の割合
調査結果によると、勤務地や転勤の有無を「最優先で重視する」と回答した学生は26.3%に達しました。また、「最優先ではないが重視する」と回答した学生も60.6%に上り、合わせると約9割の学生が企業選びの際に勤務地や転勤を重視していることが分かります。この結果は、転勤の有無がキャリア選択において重要な要素であることを示しています。
具体的な意見としては、「実家から通える範囲か、住みたい場所で働くことを希望する」「将来子供を持った時に転勤が多いのは避けたい」「勤務地はあまり気にしていないが、転勤は身体に負担がある」といった声がありました。一方で、「長く働きたいので、仕事内容や会社の方針によっては柔軟に対応したい」「配属された場所も一つの出会いとして体験してもいいが、自分に決定権が無いのは不満」「一番は職種重視、希望する企業に転勤があるなら受け入れる」といった意見も見られました。
調査の背景と転勤に対する意識の変化
近年、新入社員の配属先が不明であることを不安視する「配属ガチャ」が話題になっており、企業の採用形態も変化しています。特に、総合職採用から職種別のジョブ型採用を導入する企業が増えている中で、転勤に対する学生の意識も変わりつつあります。この調査では、転勤の有無や勤務地についての学生の考え方を知ることができ、今後の採用活動において重要な指標となるでしょう。
具体的には、転勤のない企業は志望度が上がると回答した学生が56.1%に達し、前年の調査よりも4.5ポイント高い数値となっています。「どちらかと言えば」と回答した学生を含めると、79.6%という結果になり、転勤がないことが学生にとって大きな魅力であることが明らかです。
調査概要と株式会社学情について
以下は、今回の調査に関する概要です。
| 調査項目 | 詳細 |
|---|---|
| 調査期間 | 2025年6月30日~2025年7月13日 |
| 調査機関 | 株式会社学情 |
| 調査対象 | 企業・団体の人事担当者 |
| 有効回答数 | 289件 |
| 調査方法 | Web上でのアンケート調査 |
株式会社学情は、東証プライム上場企業であり、2004年から「20代通年採用」を提唱しています。会員数は260万人を超え、「20代向け転職サイト〈Re就活〉」や「30代向けダイレクトリクルーティングサービス〈Re就活30〉」など、若手人材の採用に関する多様なサービスを展開しています。また、日本で初めて「合同企業セミナー」を開催した実績もあります。
まとめ
今回の調査を通じて、転勤の有無が学生の企業選びに与える影響が明らかになりました。転勤のない企業は志望度が上がると回答した学生が8割を超え、勤務地や転勤の有無を重視する学生が9割近くに達しています。これにより、企業は今後の採用活動において、勤務地や転勤の方針を見直す必要があるかもしれません。
以下に、調査結果の要点をまとめます。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 転勤のない企業に対する志望度が上がる学生の割合 | 79.6% |
| 勤務地や転勤の有無を最優先で重視する学生の割合 | 26.3% |
| 勤務地や転勤の有無を重視する学生の割合 | 約90% |
このように、転勤に対する意識の変化は、今後の就職活動にも大きな影響を与えると考えられます。
参考リンク: