7月29日開始|筑西市の障がい者アート共創プロジェクトが地域に笑顔を広げる
ベストカレンダー編集部
2025年7月29日 10:16
筑西市障がい者アート共創
開催日:7月29日
障がい者アートが彩る筑西市の共創プロジェクト
茨城県筑西市において、社会福祉法人征峯会が取り組むプロジェクトは、障がい者アートを通じて地域社会に新たな価値を提供しています。このプロジェクトは、作品に触れた人々に驚きや感動を与え、障がい者本人の自信、家族の喜び、支援者の誇りを育むことを目的としています。地域社会全体に笑顔の連鎖を広げるこの取り組みは、福祉の枠を超えた新しい形のまちづくりを実現しています。
2025年7月29日に発表されたこのプロジェクトでは、障がいのあるアーティストが自由な発想と豊かな感性を駆使してキャンバスを彩り、その作品が地域の様々な施設や企業とのコラボレーションを通じて“社会とつながる力”に変わっています。
アートで地域を包む「壁面プロジェクト」
このプロジェクトのスタート地点は、筑西市役所の壁面に描かれた巨大なアートです。これは、征峯会を利用する知的障がいのあるアーティストが描いた原画をもとにデザイナーが仕上げた作品で、その圧巻のサイズと色彩の豊かさに市民からは感嘆の声が寄せられました。
さらに、第2弾として筑西市の認定こども園の年長児たちと共同で制作したアートパネルが市役所ロビーに設置されました。この取り組みは、障がいのある方々への理解や偏見の払拭にも寄与しています。
- プロジェクト名: 社会福祉法人征峯会×筑西市誕生20周年記念事業
- アートパネルサイズ: 7m×3m
- 参加人数: 102名(園児、市長、行政関係者、アーティスト)
地域の特産品とのコラボレーション
筑西市を代表する酒蔵「来福酒造」とのコラボレーションでは、重度知的障がいのある2名のアーティストの作品が日本酒ラベルに採用されました。この日本酒が売れるごとに100円が作家本人に還元される仕組みが構築され、地域の特産品と障がい者アートの融合が実現しました。
購入者からは「障がい者の作品だと知って驚いた」「素敵」といった声が寄せられ、作家の家族からは「嬉しくてお母さんの仏壇にお酒をお供えした」とのエピソードも伝えられています。
アート作品の紹介
| 作家名 | アートの特徴 |
|---|---|
| 寺田和也氏 | 優れた色彩感覚と感受性を持ち、日々製作を行うアーティスト。 |
| 松崎聡氏 | 水性ペンを使用し、丁寧に点を打つ作風が特徴。 |
地域のブランド米「にじのきらめき」との連携
筑西市産のブランド米「にじのきらめき」のふるさと納税用米袋にも、征峯会のアーティストの作品が採用されました。この取り組みは、地域の特産品を通じてアートの魅力を広める試みとして注目されています。
ある作家の母親は、作品を見に親戚を連れて現地を訪れ、誇らしげな姿を見せました。これこそが「最高の笑顔をあなたに」という征峯会の理念を体現しています。
ストリートピアノとアロハシャツのコラボレーション
筑西市の下館駅には、障がい者アートで装飾されたストリートピアノが設置され、多くの人々が自由に演奏を楽しむことができます。このピアノは、音楽とアートの融合を通じて、日常に彩りを加えています。
また、茨城発祥の上場企業「アダストリア」とのコラボレーションにより、20名の作家によるアートを施したアロハシャツも販売され、売上の一部が作家に還元される仕組みが整っています。アロハシャツを見た作家たちは、自分の作品が商品として世に出ることに喜びを感じています。
収益の還元と地域の未来
これらの取り組みでは、収益の経費を除いた分が全て作家本人に還元される仕組みが確立されています。これにより、障がい者アートの作家たちは「選ばれた」という誇りを持ち、創作を通じて社会に参加することができるようになります。
「この子を産んでよかった、育ててよかった」と感じてもらいたいという思いを持つ征峯会の障害者アート事業責任者が、地域共生と創造性が交差する未来を照らす言葉を残しています。
まとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| プロジェクト名 | 征峯会と筑西市の共創プロジェクト |
| 主な活動内容 | 壁面アート、酒蔵とのコラボ、ブランド米のデザイン、ストリートピアノ、アロハシャツ |
| 参加人数 | 102名(アーティスト、子どもたち、行政関係者) |
| 収益還元 | 作家本人に還元される仕組み |
このように、障がい者アートを通じて筑西市は地域の活性化を図り、社会全体に笑顔を広げる取り組みを進めています。地域と未来をつなぐこのプロジェクトは、アートの力を実感させる貴重な事例となっています。