2025年8月飲食料品値上げ1010品目、10月は3000品目超え予測
ベストカレンダー編集部
2025年7月31日 12:41
飲食料品値上げ動向
開催日:8月1日
飲食料品の値上げ動向とその影響
2025年7月31日、株式会社帝国データバンクは、2025年8月以降の飲食料品における値上げ動向を分析した結果を発表しました。この調査では、特に注目すべきは、2025年8月の飲食料品値上げが合計1010品目に達したことです。これは前年同月の661品目から大幅に増加し、前年同比で1.5倍の増加を示しています。
この値上げは、主に調味料分野で顕著であり、特にだし製品やポン酢、たれ製品が中心となっています。2025年8月の調味料における値上げ品目数は470品目と最多であり、家庭用食品の価格上昇が続いている現状を反映しています。
値上げの背景と要因
2025年の飲食料品値上げの背景には、さまざまな要因が複合的に影響しています。原材料の価格高騰に加え、光熱費の上昇、生産コストの増加、人手不足による労務費の上昇、物流費の上昇が主な要因です。これらの要因は、特に原材料高が全体の97.2%を占めており、エネルギーコストや包装資材、物流費、人件費なども半数を超える影響を及ぼしています。
具体的には、以下のような要因が挙げられます:
- 原材料高:全体の97.2%を占め、食品価格の上昇を直接的に引き起こしています。
- エネルギーコスト:光熱費の上昇が66.5%の影響を与えています。
- 包装・資材費:59.4%が価格上昇の要因となっています。
- 物流費:80.0%の上昇が見られ、供給チェーンのコストを押し上げています。
- 人件費:53.9%の上昇が、労働市場の逼迫によって引き起こされています。
2025年の値上げ予測
2025年の飲食料品値上げは、10月に向けてさらに加速する見込みです。特に、10月の食品値上げ予定品目数は、今年4月以来の3千品目超えが予想されており、2025年内では4月の4225品目に次ぐ値上げラッシュが見込まれています。これにより、通年の値上げ品目数は、2023年以来2年ぶりに年間2万品目台に到達することが確実視されています。
この値上げの動向は、飲食料品業界における恒常化の兆しを示しています。特に、原材料高に加え、物流費やエネルギーコスト、賃上げによる労務費の上昇が続く中で、企業は価格を引き上げる戦略を採用せざるを得ない状況にあります。過去の値上げラッシュと比較すると、2025年の値上げは内生的な物価上昇による影響が強まっていることが特徴です。
値上げ品目の詳細
2025年8月の値上げ品目を食品分野別に集計すると、以下のような結果が得られました:
| 食品分野 | 品目数 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 調味料 | 470品目 | +349品目 (+52.8%) |
| 乳製品 | 281品目 | 高水準 |
| 加工食品 | 109品目 | 1月に次ぐ少ない水準 |
特に、調味料分野では顕著な値上げが見られ、家庭用食品の価格上昇が続いています。また、乳製品に関しては、加工向け生乳取引価格の引き上げにより、牛乳やチーズ、ヨーグルト製品などが一斉に値上げされる見込みです。
まとめ
2025年8月の飲食料品値上げは、合計1010品目に達し、前年同月比で1.5倍の増加を示しました。主な要因は原材料の高騰や光熱費の上昇などであり、今後も値上げが続く見通しです。特に、10月にはさらに多くの品目で値上げが予想され、恒常的な値上げの動きが見られる中で、消費者の生活にどのような影響を与えるかが注目されます。
以下は、この記事で述べた内容をまとめた表です:
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 2025年8月の値上げ品目数 | 1010品目 |
| 前年同月比 | +349品目 (+52.8%) |
| 主な食品分野 | 調味料、乳製品、加工食品 |
| 10月の予測品目数 | 3000品目超え |
| 通年の値上げ品目数予測 | 年間2万品目台に到達する見込み |
以上の情報をもとに、今後の飲食料品市場の動向に注目していく必要があります。