岡山大学のBIZEN、AMED採択で医療機器支援拠点に

岡山発の医療×産業イノベーション：BIZENエコシステムがAMEDのスタートアップ支援拠点に採択

国立大学法人岡山大学が推進する「BIZENエコシステム構築による産業振興拠点形成」が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構（AMED）の令和6年度「優れた医療機器の創出に係る産業振興拠点強化事業（スタートアップ支援拠点）」に採択されました。採択は2025年6月20日付で行われ、本学は全国13拠点のうち、医療機器開発支援とスタートアップ創出に特化した4拠点の1つに選ばれています。

本件に関する岡山大学からの公開情報は2025年7月25日に公表されており、プレスリリースの配信日時は2025年8月12日 02時05分となっています。採択は、医療の現場に根差したニーズを起点に、技術・知見・人材を結びつける拠点形成を評価されたものと位置づけられます。

採択の意義と枠組み

AMEDの本事業は「優れた医療機器の創出に係る産業振興拠点強化事業」として、スタートアップ支援を通じた医療機器イノベーションの加速を目的としています。岡山大学のBIZENエコシステムは、医療機器開発から事業化、さらにグローバル展開までを見据えた一貫支援体制の構築を掲げています。

本採択により、岡山大学は地域の医療・ヘルスケア分野の社会実装を強化すると同時に、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業（J-PEAKS）との連携を通じて、地域発のスタートアップの育成と地域産業の活性化に貢献する予定です。

BIZENエコシステムの支援内容と具体的な取り組み

BIZENは Business Innovation Zone for Entrepreneurship を意味し、岡山大学病院を中心とした医療系オープンイノベーション・プログラムです。医療現場のニーズを起点に、産学共創や異分野融合を促す場を提供することで、医療機器やヘルスケア領域における技術の社会実装を目指します。

本事業では、BIZENプログラムを核に、医療機器の研究開発支援、スタートアップ創出支援、事業化に向けたマネジメント、海外展開支援までを一貫して行う体制を整備します。これにより、現場発のアイデアを迅速かつ確実に事業化するための仕組みを提供します。

提供される主な支援内容

• 医療機器開発支援：臨床ニーズの収集、プロトタイプ作成の支援、臨床評価に向けた助言
• スタートアップ育成：起業相談、事業計画策定支援、資金調達支援に関する助言
• オープンイノベーション拠点：企業ラボであるBIZENラボを活用した産学共創活動の推進
• グローバル展開支援：国際標準や規制対応の助言、海外市場展開に向けた支援ネットワークの構築

BIZENラボは大学病院に直結した場として2021年12月にオープンしており、以来多くの企業等が利用しています。大学の医療資源を直接活用できる点が特徴で、臨床と研究、産業界の連携が容易になっています。

プロジェクトは単に設備提供だけに留まらず、プロジェクトの特性に応じた適切なマネジメントを実施することで、岡山から世界へと飛躍するスタートアップの育成を目指します。

中心メンバー、関連組織、参考情報

本プロジェクトは学術研究院医療開発領域（岡山大学病院新医療研究開発センター）の教員を中心に推進されます。中心メンバーとしては、櫻井淳教授および次世代医療機器開発部長の内田大輔准教授（特任）らが主導しています。

櫻井淳教授のコメントでは、患者と向き合う現場から生まれる“あったら助かる技術”の重要性が強調されており、BIZENエコシステムを通じて技術・知見・人材を結びつけ、地域と世界のWell-beingに貢献する意向が示されています。

関連組織と連携先

岡山大学病院 新医療研究開発センター

http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/

岡山大学研究・イノベーション共創機構

https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

スタートアップ・ベンチャー創出本部

https://venture.okayama-u.ac.jp/

BIZEN-プロジェクト（プログラム）

http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/bizen/

AMED 採択課題一覧

https://www.amed.go.jp/koubo/12/01/1201C_00118.html

本プロジェクトに関しては、岡山大学が展開する既存のイノベーション関連施策や、内閣府・文部科学省等の各種採択事業との相互連携が想定されています。参考情報として、J-PEAKSや国立大学イノベーション創出環境強化事業等の採択実績も併記されています。

紹介動画や各種報道資料、過去のBIZEN活動発信会の動画公開情報など、外部から参照可能なコンテンツが多数公開されています。具体的な資料や動画は各リンク先で確認できます。

問い合わせ窓口・関連連絡先と要点整理

本件に関する問い合わせ先は複数設けられており、問い合わせ対象によって窓口が異なります。製薬・医療機器企業向け、医療関係者・研究者向け、研究機器共用やスタートアップ支援に関する窓口がそれぞれ用意されています。

以下に主要な問い合わせ先を整理します。メールアドレスは発表資料の表記に合わせて@を◎で置き換えた形式で示します。

岡山大学 学術研究院 医療開発領域（内田大輔 准教授（特任））

〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス

TEL：086-235-6979

E-mail：byouin-kensui◎adm.okayama-u.ac.jp

岡山大学病院 新医療研究開発センター（製薬・医療機器企業向け）

問い合わせフォーム：http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/

岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当（医療関係者・研究者向け）

TEL：086-235-7983

E-mail：ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp

岡山大学 産学官連携本部（研究・イノベーション共創機構）

〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 本部棟1階

TEL：086-251-8463

E-mail：sangaku◎okayama-u.ac.jp

研究機器共用（コアファシリティ）関連

TEL：086-251-8745、086-251-8746 FAX：086-251-8748

E-mail：cfp◎okayama-u.ac.jp

スタートアップ・ベンチャー創出本部（起業相談窓口）

E-mail：start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp

相談窓口：https://venture.okayama-u.ac.jp/consultation/

参照リンクや報道資料は岡山大学公式のプレスリリースページに掲載されています。関連する各種参考資料や過去の採択・活動報告もあわせて提供されており、関係者や企業が参照できる体制が整っています。

要点の整理と一覧表

以下の表は本記事で取り上げた主要な情報を整理したものです。採択内容、主担当者、連絡先、参照先などを一覧化しています。

この記事では、岡山大学のBIZENエコシステムがAMEDのスタートアップ支援拠点事業に採択された経緯、支援内容、中心メンバー、関連組織および問い合わせ先を整理して報告しました。地域発の医療イノベーションを支える具体的な体制と連携の枠組みが示されており、医療機器の研究開発と事業化を進める上での参照情報が一つのまとまった形で示されています。