GMKtec「NucBox K12」発表:Ryzen 7 H255搭載ミニPC
ベストカレンダー編集部
2025年8月12日 06:02
NucBox K12 発表
開催日:8月11日
コンパクト筐体に凝縮したワークステーション級の演算力
Shenzhen GMK Technology Co., Ltd.は、2025年8月11日21時00分に、クリエイターやゲーマー、高度なユーザーを想定した新型ミニPC「NucBox K12」を発表しました。従来のKシリーズと異なり、本製品は航空機グレードのアルミニウム合金を採用し、トップにカラフルなライトを備えたデザインを採用しています。
搭載するプロセッサは、2025年にAMDが発表した新世代のRyzen 7 H255です。仕様は8コア16スレッド、ベースクロック3.8GHz、最大ブーストクロック4.9GHz、最大消費電力(TDP)70Wで、内蔵グラフィックスにはAMD Radeon 780Mを備えます。GMKtec開発部門の検証では、CineBench R23 nTで16150点を記録しており、Ryzen 7 8745HSを上回る性能を示したとしています。
演算性能と用途の想定
Zen 4アーキテクチャを採用するRyzen 7 H255は、マルチスレッド性能を重視した設計のため、動画編集、3Dレンダリング、大規模なマルチタスク処理など、負荷の高い作業にも対応可能です。CineBench R23 nTのスコアは実運用での高速性を示す一指標となります。
内蔵のAMD Radeon 780Mによって、小型筐体ながらもGPU依存の作業や軽めのゲームプレイにおいて十分なグラフィックス性能を発揮します。外部GPU接続も想定した設計により、用途に応じた拡張性を確保しています。
拡張性と冷却設計:大容量メモリ、三つのNVMe、強力な冷却
NucBox K12はメモリ、ストレージ、冷却面で高い拡張性と信頼性を確保しています。メモリはDDR5 SO-DIMMスロットを2基搭載し、最大128GB(64GB×2)まで拡張が可能です。これにより、メモリ負荷の大きい作業も安定して処理できます。
ストレージに関しては、PCI Express接続のM.2スロットを合計3基搭載しています。具体的にはPCIe 4.0 x4 接続のM.2スロットが1基x2接続のスロットが2基で、合計3台のNVMe SSDを取り付け可能です。標準規格のM.2 2280サイズに対応しているため、既存のSSDを流用したアップグレードも容易です。
冷却システムの構成
GMKtecは冷却性能に重点を置き、VC均熱板と静音ターボファンを内蔵したメイン冷却に加え、メモリ・ストレージ側に専用の補助ファンを備えています。これらを組み合わせることで長時間連続稼働時の熱対策を強化し、サーマルスロットリングを抑制します。
冷却システムは静音性にも配慮されており、クリエイティブ作業やゲームプレイ中でもノイズを抑えた運用が可能です。高負荷時でも動作の安定を図れる構成として設計されています。
豊富な入出力とネットワーク機能:OCuLink、USB4、最大4画面・8K対応
NucBox K12は外部機器との接続性を重視した端子構成を備えています。前面と背面で合計2基のType-Cポートを搭載し、そのうち1基が最新規格のUSB4に対応します。Type-C経由でのDisplayPort Alternate Modeによる映像出力やUSB PDでの給電が可能です。
加えて、外部GPUや高速ストレージ接続を可能にするOCuLink端子を搭載している点が本製品の特長です。これにより、クリエイターやゲーマーが求める没入感の高い環境づくりや、プロ用途での高速I/O接続が現実的になります。
前面/背面の端子一覧
端子構成は前面と背面に分かれており、用途別に設計されています。拡張や外部ディスプレイ接続、ネットワーク機能を含む幅広い周辺機器との互換性が確保されています。
- 本体前面
- USB 3.2 Gen 2 Type-C ×1(USB PDおよびDisplayPort Alternate Mode対応)
- USB 3.2 Gen 2 Standard-A ×2
- USB 2.0 Standard-A ×1
- 3.5mmオーディオ端子 ×1
- 本体背面
- USB4 Type-C ×1
- USB 3.2 Gen 2 Standard-A ×1
- USB 2.0 Standard-A ×1
- OCuLink端子 ×1
- HDMI 2.1 ×1
- DisplayPort 1.4 ×1
- RJ-45(2.5Gbps対応) ×2
- 3.5mmオーディオ端子 ×1
- DC電源端子 ×1
映像出力とネットワーク
Type-C、HDMI、DisplayPortを組み合わせることで最大4画面の同時映像出力が可能で、最大解像度は8K対応
無線はAMD Wi‑Fi 6E RZ616(MediaTek MT7922)を搭載し、IEEE 802.11axとBluetooth 5.2に対応します。有線はRealtek RTL8125BGを2基搭載した2.5GBASE‑T対応のRJ-45端子を2基備え、大容量データ転送や安定したネットワーク接続を必要とするプロ用途にも応えます。
販売構成と価格、購入先
NucBox K12は複数構成で販売されており、Amazonの商品ページで購入可能です。発表時点での構成と販売価格(販売価格および実質価格)は下記の通りです。
- 32GB+512GBモデル
- Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B0FK1FY341
- 販売価格:107,999円
- 現在の実質価格:78,999円(税込)
- 32GB+1TBモデル
- Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B0FK2Y23BT
- 販売価格:112,999円
- 現在の実質価格:83,999円(税込)
- 64GB+1TBモデル
- Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B0FJY4GZY9
- 販売価格:123,999円
- 現在の実質価格:97,999円(税込)
関連リンクとして、GMKtecのAmazon掲載ページ(上記の32GB+512GBモデル)も案内されています。購入を検討する際は掲載URLを参照してください。
主要仕様の整理とまとめ
ここまでに触れたNucBox K12の主要な仕様と特徴を一覧にして整理します。各項目はスペック表にて確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表元・日時 | Shenzhen GMK Technology Co., Ltd./2025年8月11日 21:00 |
| CPU | AMD Ryzen 7 H255(8コア16スレッド、ベース3.8GHz、最大ブースト4.9GHz、最大消費電力70W) |
| GPU | AMD Radeon 780M(内蔵) |
| ベンチマーク | CineBench R23 nT:16150点(GMKtec開発部門計測、Ryzen 7 8745HSを上回るとされる) |
| 筐体素材・外観 | 航空機グレードのアルミニウム合金、トップにカラフルなRGBライト搭載 |
| メモリ | DDR5 SO-DIMM ×2、最大128GB(64GB×2)対応 |
| ストレージ | M.2スロット ×3(PCIe4.0 x4 ×1、x2 ×2)、M.2 2280対応 |
| 冷却 | VC均熱板+静音ターボファン、メモリ/ストレージ用補助ファン搭載 |
| 映像出力 | USB PD/DisplayPort ALT対応のType-C、USB4 Type-C、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4、最大4画面同時表示、8K対応 |
| 入出力(抜粋) | 前面:USB3.2 Gen2 Type-C×1、USB3.2 Gen2 A×2、USB2.0 A×1、3.5mm×1。背面:USB4 Type-C×1、USB3.2 Gen2 A×1、USB2.0 A×1、OCuLink×1、HDMI2.1×1、DP1.4×1、RJ-45×2、3.5mm×1、DC×1 |
| ネットワーク | AMD Wi‑Fi 6E RZ616(MediaTek MT7922)/Bluetooth 5.2、Realtek RTL8125BG ×2(2.5GBASE-T対応) |
| 販売構成・価格(発表時) | 32GB+512GB:販売107,999円、実質78,999円(税込)/32GB+1TB:販売112,999円、実質83,999円(税込)/64GB+1TB:販売123,999円、実質97,999円(税込) |
| 購入先(例) | Amazon商品ページ(例):https://www.amazon.co.jp/dp/B0FK1FY341 他各モデルのリンクあり |
以上がNucBox K12の主要な仕様と販売情報の整理です。コンパクトな筐体にワークステーションに匹敵する演算能力と豊富な入出力、拡張性を備えた構成になっており、プロフェッショナルな作業環境や多ディスプレイを活用した作業、外部GPUや高速ストレージを接続する用途まで想定された設計です。
発表日時や価格、製品仕様はGMKtecの公表内容に基づいて記載しています。購入や導入を検討する際は、販売ページや公式情報で最新の在庫・価格・仕様を確認することが推奨されます。
参考リンク: