2025年版 国立大学寄附金ランキング|東大が推定100億円で首位

国立大学寄附金ランキング

開催日:8月12日

国立大学寄附金ランキング
このランキングって何を比べてるの?
2022年度(令和4年度)における国立大学86校の「金銭寄附」受入総額を、文部科学省の決算実績や各大学の財務・基金報告書を基に比較・集計したランキングで、現物寄附は含みません。
トップの大学はどこでどれくらい寄附を集めてるの?
1位は東京大学でUTokyo NEXT150の効果により2022年度の寄附受入総額は推定100億円。2位は京都大学(約95億円)、3位は大阪大学(91億円)と周年事業や産学連携が寄附を押し上げています。

国立大学の寄附金動向を可視化した2025年版ランキングの要点

ポップコーン株式会社が運営するwebメディア「大学パワーランキング」は、2025年8月12日に『【2025年度最新版】国内の国立大学における寄附金ランキング』を公開しました。本調査は公的データを基に、国立大学の寄附金受入額(2022年度決算)を比較・集計し、大学の財務戦略や社会連携の実態を可視化したものです。プレスリリースはポップコーン株式会社より2025年8月17日 23時50分に発表されています。

ランキングは国立大学86校を対象に、金銭寄附のみを集計しています(現物寄附は除外)。集計結果は大学別の寄附金受入総額を示し、教育研究基金、講座設置寄附、奨学金寄附などを含む企業・個人からの金銭寄附が対象です。詳細な調査手法や出典については、後節で示す通り文部科学省の決算実績や各大学の財務諸表・基金報告書を用いたデスクトップリサーチによるものです。

『大学パワーランキング』が「国内の国立大学における寄附金ランキング」を発表!日本国内の大学を対象にした2025年調査レポート 画像 2

公開日・出典・引用ルール

当レポートの公開日は2025年8月12日で、プレスリリースは2025年8月17日 23時50分に配信されました。調査結果はweb上で公開されています(大学パワーランキング:https://powerranking.jp/)。出典として引用・転載する場合は、クレジットの明記とリンク設置が求められます。

引用・転載時の指定クレジットは次の通りです。クレジット:ポップコーン株式会社/大学パワーランキング、リンク先:https://powerranking.jp/university-donation/

調査方法・対象と集計の定義

本調査は、文部科学省「国立大学法人決算実績」や各大学が公開する財務諸表・基金報告書などの公開情報を基に、デスクトップリサーチの手法で実施されました。調査期間は2025年4月〜2025年7月で、集計対象の会計年度は2022年度(令和4年度)です。

調査対象は国立大学86校で、集計対象となる寄附金は企業・個人からの金銭寄附に限定しています。教育研究基金、講座設置寄附、奨学金寄附等を含めますが、現物寄附は計上していません。これにより、金銭による外部資金の受入状況を横断的に比較可能な形で提示しています。

主な出典
文部科学省「国立大学法人決算実績」、各大学の財務諸表・基金報告書
調査手法
公開情報に基づくデスクトップリサーチ
集計対象年度
2022年度(令和4年度)の寄附金受入総額
調査時期
2025年4月〜2025年7月
対象校数
国立大学86校(現物寄附を除く金銭寄附のみ)

上位大学の寄附金動向と各校の特徴

本節ではランキング上位の大学について、金額・背景・活用先などを整理します。上位の大学は募集キャンペーン、創立記念事業、地域財界や企業との関係性など多様な要因で寄附を増やしています。

以下に示す内容は、プレスリリースに記載された各大学の説明を忠実に反映しています。数字や取り組みの背景、寄附金の用途に関する具体的な記述を網羅しています。

1位:東京大学 — 推定100億円、UTokyo NEXT150の効果

東京大学は創立150周年キャンペーン「UTokyo NEXT150」を契機に寄附募集を加速させ、2022年度の寄附金受入総額は推定100億円に達しました。2023年度には東京大学基金への寄附だけで54億円を集めており、奨学金の充実や最先端研究・施設整備など多岐にわたるプロジェクトに寄附金を振り向けています。

キャンペーンによる寄附集めは、大学ブランドや同窓生ネットワーク、国際的な研究への期待が結実した結果とされます。資金の用途としては特に奨学金と研究・施設整備が明示されています。

2位:京都大学 — 創立125周年事業と大型寄附

京都大学は創立125周年事業「未来基金」の効果で大型寄附が相次ぎ、2022年度は基金への寄附だけで67億円

に達しました。総額では約95億円規模に到達しており、iPS細胞研究など世界的に注目される研究分野や学生支援を重点配分の柱としています。

同大学の資金使途は研究支援と学生支援が中心であり、伝統的な「自由の学風」を財務面から支える取り組みが進められています。創立行事やキャンペーンが寄附呼び込みに寄与した点が特徴です。

3位:大阪大学 — 関西財界との連携と高額な研究寄附

大阪大学は関西の企業ネットワークを背景に医薬・化学系企業などから多くの研究寄附を獲得しています。2022年度の寄附金収入は91億円に上り、直近3年間で累計333億円を調達するなど、ファンドレイジングの勢いが注目されます。

寄附金は奨学金や産学連携拠点の整備に使われ、国際研究大学としてのプレゼンスを高める施策に充てられています。産業界との共同研究や寄附講座の設置が資金獲得に寄与しています。

4位〜5位:東京科学大学/東北大学 — 理工系強化と復興支援を柱に

東京科学大学は2024年の統合構想に合わせて東京科学大学基金を新設し、寄附金が急増しました。2022年度の寄附金受入額は89億円で、経常収益に占める寄附金比率は15.3%と国立大学トップクラスの比率です。半導体・AIなど理工系最先端分野の寄附講座が拡充され、世界水準の科学技術教育体制を構築するための資金基盤として活用されています。

東北大学は「東北大学基金」と震災復興寄附講座を二本柱としており、2022年度の寄附金受入額は約60億円です。2023年には国際卓越研究大学に指定され、材料科学やスピントロニクス分野での企業連携が活発化していることが特徴です。寄附金は学生支援やスタートアップ育成にも広く使われています。

6位〜10位:名古屋大学・九州大学・北海道大学・筑波大学・岡山大学の共通点

6位から10位に入った名古屋大学、九州大学、北海道大学、筑波大学、岡山大学は、それぞれ地域産業や卒業生ネットワークと強く結びつきながら年間20〜50億円規模の寄附金を安定的に確保しています。各大学の特徴的な取り組みが資金調達に寄与しています。

具体例として、名古屋大学はトヨタ系企業との協働、九州大学は地元のエネルギー・食品産業との連携、北海道大学は150周年に向けた「北大フロンティア基金」キャンペーンなどが挙げられます。これらは地域連携や周年事業を通じたファンドレイジングの典型です。

  • 名古屋大学:自動車関連企業との共同研究や基金活用
  • 九州大学:地元産業(エネルギー・食品)との連携による寄附
  • 北海道大学:周年キャンペーンによる資金募集(北大フロンティア基金)
  • 筑波大学・岡山大学:地域や研究分野に根ざしたファンドレイジング

調査結果の活用領域と調査主体の情報

本調査は研究機関や企業、教育業界の企画立案や共同研究先選定などで活用可能な指標を提供することを目的としています。ポップコーン社は公開情報と独自リサーチを組み合わせ、国内最大規模・高頻度の定量調査を目指しており、多角的なデータ分析により大学ごとのパワーを可視化しています。

今後も同社は独自調査とオープンデータの組合せによる学術・教育分野の調査レポートを継続的に発表し、日本国内の研究力可視化を推進すると明記しています。調査を活用する際は、前述の引用ルールに従う必要があります。

ポップコーン株式会社(調査主体)
商号:ポップコーン株式会社
本店所在地:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-5 601
代表者:代表取締役 大澤陽平
設立年月日:2018年2月1日
URL:https://ppcn.co.jp/
関連メディア:大学パワーランキング(https://powerranking.jp/)

同社の事業内容には各種ポータル運営やリード獲得支援サービスなどが含まれますが、本調査は学術・教育分野の可視化に重点を置いています。

本リリースの要点一覧(表形式での整理)

以下の表は、本記事で示した主要な数値・事実を整理したものです。調査の出典や対象、上位大学の寄附金額と特徴を一目で確認できます。

項目 内容
プレスリリース配信日時 2025年8月17日 23時50分
レポート公開日 2025年8月12日
調査対象年度 2022年度(令和4年度)寄附金受入総額
調査時期 2025年4月〜2025年7月
対象校数 国立大学86校(現物寄附を除く金銭寄附のみ)
主な出典 文部科学省「国立大学法人決算実績」、各大学財務諸表・基金報告書
1位 東京大学(推定100億円、UTokyo NEXT150による寄附加速、2023年度は基金寄附54億円)
2位 京都大学(約95億円、未来基金の効果、基金寄附67億円)
3位 大阪大学(91億円、直近3年間累計333億円、産学連携・研究寄附が中心)
4位 東京科学大学(89億円、東京科学大学基金新設、寄附金比率15.3%)
5位 東北大学(約60億円、東北大学基金と震災復興寄附講座が柱)
6位〜10位 名古屋大学・九州大学・北海道大学・筑波大学・岡山大学(各年20〜50億円規模)
引用クレジット ポップコーン株式会社/大学パワーランキング(リンク:https://powerranking.jp/university-donation/)

以上が本リリースの主要な事実と数値の整理です。公開されたランキングは、大学の財務的な外部資金獲得力を示す指標の一つとして、研究機関・企業・教育関係者の判断材料に資するものとなります。調査の詳しい全文や各大学の個別データは、大学パワーランキングの該当ページで確認できます(https://powerranking.jp/university-donation/)。