ERPC、Solana共有エンドポイントを最速化し低レイテンシを実現

Shredstream共有高速化

開催日:8月17日

Shredstream共有高速化
これって自分のサービスにどう影響するの?
数ミリ秒単位での応答性が重要な高頻度トランザクションやリアルタイム処理なら、UDP区間短縮とgRPCの組合せでデータロスが減り安定性とスループットが向上します。一般的利用では体感差は小さいです。
新しいエンドポイントに切り替えるにはどうすればいい?
Validators DAO公式DiscordのDirect ShredsチャンネルでWhitelist IPを変更して再登録すれば新エンドポイントが即表示され、そのまま差し替え可能。仕様・レート・認証・価格は変更なしです。

Solana Shredstream共有エンドポイントの「ゼロ距離化」と高クロック化で目指す安定性と速度

ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)とValidators DAOは、2025年8月17日付の発表で、Solana Shredstreamの共有エンドポイントを大幅にアップグレードしたと公表しました。今回の改修は各リージョンでのサーバー構成見直しと、主要都市におけるデータソース直下へのエンドポイント配置を組み合わせたものです。

この発表は、特に数ミリ秒の差が重要となるリアルタイム処理や高頻度トランザクション処理を行うユーザーに向けて行われ、UDP上流区間の距離短縮とgRPC(TCP)の再送特性を組み合わせることで、データの安定受信とレイテンシ低減を狙っています。

ERPC、Solana Shredstream 共有エンドポイントを大幅アップグレード。主要都市のデータソースと同一ネットワーク化で理論上最速に 画像 2

発表の背景と目的

ELSOUL LABOとValidators DAOは、様々なノード運用経験から、高クロックサーバーがあらゆるワークロードで一貫して高いパフォーマンスを示すことを確認し、共有エンドポイントの全リージョンにおける最高クロック構成への切替を行いました。

さらに、フランクフルト、アムステルダム、ニューヨークの各拠点では、Shredstreamのデータソースと同一ネットワーク内に共有エンドポイントを設置しています。これはUDPで行われる上流受信区間の距離を最小化し、配信距離によって増加するデータロスを抑えることを目的としています。

ERPC、Solana Shredstream 共有エンドポイントを大幅アップグレード。主要都市のデータソースと同一ネットワーク化で理論上最速に 画像 3

技術的変更点と期待される効果

今回のアップグレードで実施された主な技術的変更点は、(1) 共有エンドポイントの高クロック化、(2) 一部主要都市でのデータソース直下への配置、の二点に集約されます。これらは、UDP特有の距離依存のデータ損失を低減し、gRPC経由での配信の安定性と組み合わせることで、全体としての処理速度と安定性の向上を狙っています。

具体的には、Shredstreamの上流受信がUDPで行われるため、配信距離が長いほどデータロスが発生しやすく、連続処理のスループット低下を招く可能性があります。データソース直下にエンドポイントを置くことで、UDP区間の距離を極限まで短縮し、ロス発生源を最小化しました。

UDPとgRPC(TCP)の役割分担

Shredstreamの受信はUDPで行われますが、配信側のgRPCはTCPを使用し再送が効くため、ロスが発生しづらい特性を持っています。上流側をゼロ距離化することで、共有エンドポイントにおいても安定した高速性が実現されます。

こうした組合せは、単に帯域を増やすだけでは得られない一貫した低レイテンシと安定性の改善につながります。高クロックサーバーは短期的なピーク負荷にも強く、継続的な応答性の担保に寄与します。

適用リージョン、運用上の勘所、利用者側でできる最適化

共有エンドポイントの高クロック化はシカゴリージョンにおいても完了しています。加えて、フランクフルト、アムステルダム、ニューヨークでは、共有エンドポイントをデータソースと同一ネットワーク内に設置しました。これらの地域における利用では、数ミリ秒の差が結果を左右するケースで効果が大きくなる見込みです。

利用者側の運用上の勘所としては、共有エンドポイントと同一ネットワークに配置されたEPYC VPSを併用する点が挙げられます。これにより外部インターネットを跨がない往復通信が可能となり、合算レイテンシをさらに削減できます。アプリケーションを近接配置するだけでネットワーク由来のボトルネックを解消できる場合があります。

ベアメタルとVPSの選択肢

ベアメタルサーバーは常に最速の選択肢です。発表ではプレミアムラインが売切れの状況が続いているとしつつ、在庫は継続的に追加しているため、希望者はValidators DAO公式Discordでの問い合わせやウェイトリスト参加が案内されています。

Validators DAO公式Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR

新エンドポイントの導入手順とサポート、ERPCが解決する課題

新しい共有Shredstreamエンドポイントは、Validators DAO公式Discord上のDirect Shredsチャンネルで表示されます。Whitelist IPの変更から再登録を行うと即時に表示され、そのまま差し替えて利用可能です。仕様、レート制限、認証方式、価格に変更はありません。

導入手順は次の通りです。

  1. Validators DAO公式DiscordのDirect Shredsチャンネルにアクセスする。
  2. Whitelist IPを変更し、再登録を行う。
  3. 表示された新エンドポイントを既存の設定と差し替える。

不明点は同じくValidators DAO公式Discordで問い合わせが可能です。ERPCは無料トライアルの提供、ウェイトリストの受付、公式サイトおよびDiscordでのサポートを通じて導入支援を行っています。

ERPCが想定する解決領域

ERPCは以下の課題を解決するために専用のSolanaインフラとゼロ距離志向のネットワークを構築していると説明しています。

  • 一般的なRPC環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動
  • 多くのインフラプロバイダーによる性能制限
  • ネットワーク距離が通信品質に与える影響の大きさ
  • 小規模プロジェクトほど高品質インフラへアクセスしづらい状況

これらの改善はユーザーからのフィードバックと研究開発の成果に基づいており、現場での検証と継続的な改良を通じて提供するとしています。

問い合わせ先と関連情報

問い合わせやウェイトリスト参加、無料トライアル申込は以下の窓口が案内されています。公式サイトやDiscordで直接のサポートを受けられます。

ERPC公式サイト
https://erpc.global/ja
Validators DAO公式Discord
https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
プレスリリース原文(関連リンク)
https://labo.elsoul.nl/ja/news/2025/08/17/erpc-direct-shreds-connect-shared-upgrade/

プレスリリース内で使用されている画像ファイルはダウンロード可能とされており、プレス向け素材も提供されています。また、発表文中には“いつも多大なるご支援をいただき、誠にありがとうございます。”および“いつもありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。”といった挨拶表現が含まれています。

要点の整理

以下の表は、本発表で示された主要事項を整理したものです。導入検討時や社内説明用の要約として参照できます。

項目 内容
発表者 ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム)、代表取締役CEO:川崎文武、協力:Validators DAO
発表日時 2025年8月17日 22時01分
対象サービス Solana Shredstream 共有エンドポイント(ERPC関連)
実施内容 全リージョンでの最高クロックサーバー化、フランクフルト/アムステルダム/ニューヨークでデータソース直下の同一ネットワーク配置、シカゴでの高クロック化完了
期待効果 UDP区間の距離短縮によるデータロス低減、gRPC(TCP)との組合せによる安定した高速受信、全体のレイテンシ低減
利用者向け留意点 Whitelist IPの変更と再登録でDirect Shredsチャンネルに新エンドポイントが表示される。仕様・レート制限・認証方式・価格は変更なし
追加案内 EPYC VPSを同一ネットワークに配置することで更なるレイテンシ削減が可能。ベアメタルは最速選択肢だがプレミアムは売切れが続く
問い合わせ ERPC公式サイト(https://erpc.global/ja)、Validators DAO公式Discord(https://discord.gg/C7ZQSrCkYR)
関連リンク https://labo.elsoul.nl/ja/news/2025/08/17/erpc-direct-shreds-connect-shared-upgrade/

以上が本プレスリリースの要旨と技術的なポイントの整理です。今回の改修は、ネットワーク距離と受信プロトコル特性を踏まえた設計変更であり、特に低レイテンシと高信頼性を必要とする利用環境で有効となることが見込まれます。

参考リンク: