万博で披露 パキスタン独立記念日の文化と投資

パキスタン・ナショナルデー

開催期間:8月13日〜8月16日

パキスタン・ナショナルデー
いつどこでやったの?
パキスタンのナショナルデー関連行事は2025年8月13日〜16日、会場は大阪・関西万博のパキスタンパビリオン。公式式典は8月14日11時にレイガーデンで行われ、記者会見やポップアップステージでの公演も実施されました。
見どころは何だったの?
民族舞踊や古代タキシラを題材にした『Taxila Odyssey』、服部由奈(KANON)による着物生地リサイクル×パキスタン織物のサステナブルファッションショー、ナショナルデーディナーなど文化と経済メッセージの融合が目玉でした。

パキスタンのナショナルデーが大阪・関西万博で執り行われた背景と開催日時

パキスタン・イスラム共和国は、2025年8月13日から16日にかけて大阪・関西万博のパビリオン会場でナショナルデー関連の一連の行事を開催しました。プレスリリースは2025年8月18日 09時03分に公表されており、式典や文化イベント、記者会見などの詳細が伝えられています。

公式のナショナルデー式典は8月14日11時からナショナルデーホール「レイガーデン」で行われ、会期中は来場者がパキスタンの文化や経済メッセージに触れられる多彩なプログラムが展開されました。万博の開催テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」の枠組みの中で、パキスタンは自国の伝統・創造性・経済的な可能性を同時に訴求する場としています。

パキスタン独立記念日の8月14日に2025大阪・関西万博 にてナショナルデーの式典を開催 画像 2

主な開催日時と場所

行事全体は8月13日~16日に実施され、公式式典は8月14日 11:00にレイガーデンで行われました。午後には万博内メディアセンターで記者会見を実施し、16日の南側ポップアップステージでのパフォーマンスにより祝祭は締めくくられました。

これらの日程では文化公演やファッションショー、ナショナルデーディナーなど多様な催しが用意され、来場者が連日パキスタンの多面性を体感できる構成となっていました。

パキスタン独立記念日の8月14日に2025大阪・関西万博 にてナショナルデーの式典を開催 画像 3

式典の趣旨と出席した代表団・来賓

公式式典は国旗掲揚と国歌演奏から始まり、荘厳な雰囲気の中で進行しました。式典の主旨は、パキスタンの文化遺産と経済成長の軌跡を紹介すると同時に、日本および関係国との貿易・投資関係強化の可能性を示すことにありました。

式典にはパキスタン首相特別補佐官(産業・生産担当)ハルーン・アクタル・カーン氏が率いる公式代表団が来場し、在日パキスタン大使であり大阪・関西万博パキスタンパビリオン政府代表のアブドゥル・ハミード大使とともに出席しました。日本側からは、藤井比早之外務副大臣羽田浩二・2025年日本国際博覧会 政府代表、および石毛博行・公益社団法人2025年日本国際博覧会協会事務総長らが歓迎の意を示しました。

パキスタン代表団主要構成
ハルーン・アクタル・カーン(首相特別補佐官・産業・生産担当)
アブドゥル・ハミード(駐日パキスタン大使、パビリオン政府代表)
出席した日本側来賓
藤井比早外(外務副大臣)
羽田浩二(2025年日本国際博覧会 政府代表)
石毛博行(公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 事務総長)
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スピーチとメッセージの要点

カーン首相特別補佐官はスピーチで、パキスタンの文化遺産の豊かさ、成長を続ける産業基盤、そして日本や世界との貿易・投資パートナーシップ強化の可能性について述べました。特に、シャバズ・シャリフ首相の下で進むデジタル変革と持続可能な成長を軸とした経済の顕著な進展に言及しています。

藤井外務副大臣は、パキスタン国民に対する祝意を表すとともに、日本とパキスタン間の友好関係や文化交流、協力の重要性を称賛しました。式典は舞踊と愛国歌で締めくくられ、参加者は団結と調和を確認しました。

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文化公演・ファッションショー・来場者向け体験の全貌

式典を彩ったのは多様な文化パフォーマンスとファッションショーです。パキスタン国立芸術評議会(PNCA)によるパンジャブ、シンド、バロチスタン、カイバル・パクトゥンクワ、ギルギット・バルティスタン、カシミールの民族舞踊が披露され、各地の伝統とリズムがステージを埋めました。

とりわけ注目された演目は古代都市タキシラ(Taxila)をテーマにした「Taxila Odyssey」で、仏教遺産を持つタキシラの物語を舞踊で表現し、パキスタンの歴史的役割を際立たせました。

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ファッションショーとサステナブルな取り組み

文化公演に続いて、日本のデザイナー服部由奈(ブランド KANON)によるファッションショーが催されました。服部氏は日本の古着・着物生地をリサイクルし、パキスタンの伝統的なテキスタイルと融合させたサステナブルな一点物の作品群を披露しました。異文化を融合させたデザインは、伝統技術と現代のサステナビリティ意識が接続する好例となりました。

8月14日16時からレイガーデンで行われた文化パフォーマンスと服部氏の続編ファッションショーの後、パキスタンパビリオン主催のナショナルデーディナーで来賓がもてなされ、祝祭は8月16日の南側ポップアップステージでの最終パフォーマンスで締められました。

  • 文化公演:PNCA による各州・地域の民族舞踊
  • 目玉演目:Taxila Odyssey(タキシラをテーマとする舞踊)
  • ファッション:服部由奈(KANON)、リサイクル着物生地とパキスタン織物の融合
  • ホスピタリティ:ナショナルデーディナーを実施
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経済メッセージとメディア対応 — 記者会見と資料公開

8月14日午後、万博内メディアセンターで「Made in Pakistan: Crafting Culture, Commerce & Innovation(文化・商業・革新を創るパキスタン)」をテーマに記者会見が開かれました。カーン首相特別補佐官は、パキスタンの輸出の強みやイノベーション推進の姿勢について説明しました。

スピーチでは、繊維製品、革製品、医療器具などの輸出分野が強みとして挙げられ、シャリフ首相が掲げる「新たな産業革命」と輸出拡大のビジョンに沿って、外国企業・投資家に魅力的なビジネス環境を整備する旨が示されました。また、文化遺産や職人技が経済成長の原動力である点も強調されています。

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公開資料とウェブ情報

記者会見では、パキスタンの貿易や投資の可能性を紹介するパンフレット『Pakistan – A Land of Endless Opportunities(無限の可能性の国パキスタン)』が発表されました。この資料は主要輸出産業や投資分野を紹介するもので、投資家やビジネス関係者、旅行者に向けた情報を網羅しています。

さらに同資料や関連情報は公式ウェブサイトhttps://pakistanexpo2025.com/でも公開されており、最新の活動は Instagram、X(旧Twitter)、Facebook、LinkedIn、TikTok のアカウント @pakatworldexpo にて配信されています。

  1. 記者会見テーマ:Made in Pakistan: Crafting Culture, Commerce & Innovation
  2. 主な輸出セクター:繊維、革製品、医療器具など
  3. 公開資料:『Pakistan – A Land of Endless Opportunities』
  4. 公式サイトとSNS:https://pakistanexpo2025.com/、@pakatworldexpo(各種SNS)
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パキスタンパビリオンのコンセプトと万博における位置づけ

パキスタンパビリオンは万博のサブテーマの一つである「いのちを救う(いのちを守る)」に位置するゾーンに設けられ、独自テーマは“The Universe in a Grain of Salt(塩の一粒に広がる宇宙)”です。このテーマは、パキスタンを象徴するピンク岩塩を中心モチーフに据え、純粋さ、レジリエンス、持続可能で包摂的な未来へのビジョンを表現する意図を持っています。

パビリオンは没入型展示とインタラクティブな体験を通じて、訪れた人々にパキスタンの文化的・哲学的側面を伝え、国際的な対話と協力を促すことを目指しています。プレスリリースでは既に100万人以上がパキスタンパビリオンを訪問したと報告されており、来場者にとって必見のスポットとして位置づけられています。

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パキスタン貿易開発庁(TDAP)の役割

パキスタン貿易開発庁(TDAP)は、国際貿易の振興と強化を担う中核的な政府機関として紹介されています。TDAPの主たる使命は、国内企業を世界市場に結びつけ、パキスタンの輸出力を高めることです。

TDAPは市場調査、貿易促進、企業の能力強化、ビジネスマッチング支援などの包括的サービスを通じて企業の国際競争力を高め、持続可能で競争力のある貿易産業の未来構築を支援すると明記されています。記事内で紹介された投資・事業機会はTDAPの活動により支援されることが期待されます。

本文の要点整理
項目 内容
開催期間 2025年8月13日~16日(公式式典:8月14日11:00、最終パフォーマンス:8月16日)
会場 大阪・関西万博 パキスタンパビリオン(「いのちを救う」ゾーン、ナショナルデーホール「レイガーデン」、南側ポップアップステージ等)
主催・代表 在日パキスタン大使館、パキスタン代表団(ハルーン・アクタル・カーン首相特別補佐官、アブドゥル・ハミード大使)
来賓(日本側) 藤井比早外務副大臣、羽田浩二(万博政府代表)、石毛博行(事務総長)
文化・催事の内容 PNCAによる民族舞踊(パンジャブ、シンド、バロチスタン等)、Taxila Odyssey舞踊、服部由奈(KANON)によるサステナブル・ファッションショー、ナショナルデーディナー
経済メッセージ デジタル変革、持続可能な成長、繊維・革・医療器具などの輸出強化、投資環境の整備
公開資料・情報源 冊子『Pakistan – A Land of Endless Opportunities』、公式サイト https://pakistanexpo2025.com/、SNS @pakatworldexpo
パビリオンテーマ “The Universe in a Grain of Salt”(塩の一粒に広がる宇宙)、ピンク岩塩を中心に据えた没入型体験
主導機関 パキスタン貿易開発庁(TDAP) — 貿易振興、ビジネスマッチング、企業能力強化支援

以上により、今回のパキスタンのナショナルデーは文化的誇りと経済的なビジョンを併せて打ち出す構成となり、来場者に対して多面的な理解を促す機会となりました。関連情報や資料は公式サイトおよび各種SNSを通じて公開されていますので、詳細はそちらを参照してください。

参考リンク: