プレコフーズが業務用国産鴨『岩手 美海鴨』を発売
ベストカレンダー編集部
2025年8月19日 13:09
岩手美海鴨販売開始
開催日:8月19日
岩手の海辺で育った「岩手 美海鴨」――誕生の背景と販売開始日時
飲食店向け総合食品卸の株式会社プレコフーズは、初のオリジナルブランド鴨として「岩手 美海鴨(いわて みうながも)」を2025年8月19日より販売開始しました。プレスリリースは2025年8月19日 09時00分に発表されています。
このブランドは、既存のオリジナルブランド(鶏肉2種、豚肉2種、牛肉1種、鮮魚1種)に続くラインアップで、飲食店が他店と差別化を図りたい、より高品質な鴨肉を求めるニーズに応えることを目的に企画されました。実現に当たっては、日本一国産鴨を生産している生産者との約1年にわたる交渉を経ています。
発売日と対象
販売開始日は2025年8月19日です。販売対象は主に飲食店向けで、1パック1枚入の冷凍商品として流通します。飲食業界の調理原価管理に配慮したサイズ規格を標準化している点が特徴です。
本件はプレコフーズによる公式発表に基づく情報であり、公開された詳細(規格・価格・生産地・加工工程など)を記事内に漏れなく記載します。
生産地と飼育方針――潮風と自然由来の飼料で育てる岩手県田野畑村の鴨
「岩手 美海鴨」は岩手県田野畑村の指定農場で飼育されます。三陸海岸沿いののどかな環境で、海に近い立地が鴨の生育に適しているとされています。チェリバレー種の故郷であるイギリス東部リンカンシャー州の風土に似た環境で育てることが意識されています。
指定農場での飼育は自然環境を活かす方式で、潮風にさらされながら広い農場でのびのびと成長させます。生育環境については画像提供(株式会社アマタケ)による写真がリリース資料に添付されており、写真には「※二次利用禁止」の注記があります。
飼料と薬剤不使用の徹底
全飼育期間中、抗生物質や合成抗菌剤を一切使用していません。餌は穀物を原料とした独自配合の自然由来飼料で、鴨が食べやすいようにペレット状に加工して与えます。こうした飼料設計は鴨のストレスを減らし、くさみの少ないしっとりとした肉質や旨みの形成に寄与します。
また、1羽1羽が食鳥検査済みであることが明記されています。安心・安全を重視した生産体制と、職人の手間をかけた飼育プロセスがブランドの核となっています。
加工工程と品質管理――手作業による羽毛除去とサイズ規格で調理原価を安定化
加工面の大きな特徴は羽毛処理とサイズの規格化です。鴨の羽毛は抜けにくく、においの元になりやすいことから、4つの工程を経て毛抜き処理を行います。最終段階では人の目で確認し、ピンセットを使って人の手で丁寧に羽毛を除去します。処理工程の一部についても画像が提供されており、こちらも「※二次利用禁止」の注記があります。
加工は冷凍でのパッケージングを行い、飲食店が使いやすい単位で流通します。羽毛除去や個体ごとの検査など人の手を介した丁寧な工程により、品質安定性を高めています。
規格の統一がもたらす調理・原価の安定
通常、国産鴨はロース200~600g、もも200~400gとサイズ幅が大きく、飲食店での原価管理やメニュー提供にブレが生じやすい点が課題とされてきました。「岩手 美海鴨」はこれに対応するため、以下の指定規格を設定しています。
- ロース:450g以上(平均約480g) 1pc=1枚入
- もも:280g以上(平均約300g) 1pc=1枚入
規格化により、ステーキやコンフィなど1枚使用のメニューでもボリュームを揃えやすく、調理原価のブレを小さくできます。飲食店がメニュー設計をしやすい点が大きなメリットです。
商品ラインナップ・栄養面・価格情報と流通形態
販売される商品は「岩手 美海鴨 ロース」と「岩手 美海鴨 もも」の2種類です。いずれも岩手県産、冷凍、1pc単位での販売となります。下記に商品詳細を整理します。
- 岩手 美海鴨 ロース
- 特徴:脂と赤身のバランスが良く、柔らかい赤身と脂の甘さが感じられる部位。鴨しゃぶやミディアムレアのステーキ、さっと焼いて提供するメニューに向く。
- 規格:1pc=450g以上(平均約480g)
- 価格:4,830円/kg(税別)
- 岩手 美海鴨 もも
- 特徴:コク深く濃厚な味わい。適度な弾力と香り高い脂の旨味があり、鴨鍋・すき焼きなどに使用すると脂の甘味が出汁となり味わいを増す。
- 規格:1pc=280g以上(平均約300g)
- 価格:3,350円/kg(税別)
鴨肉の脂は不飽和脂肪酸が豊富で、α-リノレン酸やリノール酸などの必須脂肪酸を含みます。これらは体内で生成できない栄養素であり、融点が人間の体温より低いため固まりにくく、消化に優しい脂質です。こうした栄養学的特性は、料理の食感や口当たりに影響を与える要素ともなります。
流通は主に飲食店向けの卸売を想定しており、プレコフーズの既存流通チャネルを通じて供給されます。商品ページや問い合わせはプレコフーズ公式サイト(https://www.precofoods.co.jp/)を参照するよう案内されています。
利用シーンと調理提案
ロースは短時間の加熱で仕上げるステーキや鴨しゃぶに向き、ももは煮込みや鍋物、すき焼きなど、じっくり加熱して脂の旨味を出す料理に適しています。さらに、1枚のボリュームが確保されるため、単品提供のステーキやコンフィなどでも満足感の高い一皿を作りやすい点が特徴です。
飲食店ではメニューの差別化や原価管理の安定といった観点で導入を検討する価値があります。特にサイズ規格が均一であることは、仕込みや提供時の標準化に寄与します。
プレコフーズの事業概要と今回の位置づけ
プレコフーズは「食の楽しみと笑顔の創造企業」を掲げる総合食品卸であり、『安全』『品質』『鮮度』を重視して食材を提供しています。クレンリネス分野や飲食店向けのサービス展開、さらに2025年4月に食品製造部門を設置し惣菜製造へも進出しています。
企業概要として、社名は株式会社プレコフーズ、代表取締役社長は高波 幸夫(「高」はハシゴダカ)、創業は1955年、従業員数はグループ合計で1,345名(2025年5月1日時点)、売上高は304億円(2025年3月期)です。本社所在地は東京都品川区大崎1丁目2番2号 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー9階です。
プレコフーズにとって「岩手 美海鴨」は、既存のオリジナルブランド群に次ぐ商品であり、飲食店のメニュー差別化や仕入れの安定化を支援する戦略的商品ラインとなります。冷凍での1pc単位販売と規格化により、業務用向けの実務要求に応える仕様となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 岩手 美海鴨(ロース/もも) |
| 販売開始日 | 2025年8月19日(プレス発表:2025年8月19日 09時00分) |
| 生産地 | 岩手県田野畑村(指定農場、三陸海岸沿い) |
| 飼育方針 | 全飼育期間中、抗生物質・合成抗菌剤不使用、自然由来の穀物ベース飼料(ペレット) |
| 加工工程 | 4段階の毛抜き処理+最終は人の目とピンセットで手作業除去(画像提供:㈱アマタケ、二次利用禁止) |
| 規格 | ロース:450g以上(平均約480g)/もも:280g以上(平均約300g) 1pc=1枚入、冷凍 |
| 価格(税別) | ロース:4,830円/kg、もも:3,350円/kg |
| 栄養的特徴 | 不飽和脂肪酸が豊富(α-リノレン酸、リノール酸など)、融点が低く消化に優しい脂 |
| 想定利用 | 飲食店向け(ステーキ、コンフィ、鴨しゃぶ、鍋物、すき焼き等) |
| 事業者 | 株式会社プレコフーズ(本社:東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー9階) |
| 代表・創業・規模 | 代表:高波 幸夫(高はハシゴダカ)/創業:1955年/従業員数:1,345名(グループ合計)/売上高:304億円(2025年3月期) |
| 参考リンク | https://www.precofoods.co.jp/ |
以上がプレコフーズによるオリジナルブランド鴨「岩手 美海鴨」の主な情報です。生産地、飼育方法、加工工程、規格と価格、流通形態までの詳細を整理しました。飲食店のメニュー設計や原価管理、安心・安全を求める仕入れ判断の資料として活用できる内容を網羅しています。
参考リンク: