UPCX・ペイクル・NTT Digital、分散型決済で基本合意
ベストカレンダー編集部
2025年8月22日 17:25
UPCXら基本合意締結
開催日:8月22日
分散型決済基盤に向けた三社の基本合意 — 2025年8月22日の取り組み
2025年8月22日14時、UPCX-Platforms Pte. Ltd.(以下、UPCX)、株式会社ペイクル(以下、ペイクル)、株式会社NTT Digital(以下、NTT Digital)の三者は、ブロックチェーンをはじめとする先端技術に関する共同研究および協業を推進するための基本合意書を締結しました。
本合意は、中央集権型の既存決済システムに代わる可能性を持つ分散型テクノロジーを実際の社会インフラとして実装することを主眼に置いています。三者は連携により、UPCXブロックチェーンを基盤とした技術開発、実用化の検討、及び日本国内における認知度向上に取り組むことで、持続可能な金融・経済基礎の構築に貢献することを目指します。
合意の背景と目的の詳細
背景としては、ブロックチェーン技術の進化が加速している点が挙げられます。透明性や分散管理の特性が、従来の中央集権型システムに対する代替技術として注目を集めており、特に決済インフラや金融サービス分野での応用可能性が広がっています。
三者の合意は、UPCXの技術的な基盤を活用しながら、実務的なユースケースを想定した共同研究、技術仕様の調整、インターフェース整備、そしてプロモーション活動を通じた市場導入の検討を含みます。これにより、分散型技術を用いた実用的なサービスの社会実装を目指します。
連携の具体項目と各社の役割分担
合意書では、各社の主な連携事項が明確に示されています。ここでは、その内容を具体的に整理します。連携は技術提供、仕様調整、インフラ機能の提供、及びプロモーション支援など多岐にわたります。
以下の表とリストで、各社の役割分担と連携項目をわかりやすく示します。
| 会社名 | 主な連携事項 |
|---|---|
| UPCX | UPCXブロックチェーンの運営、エコシステムの育成など |
| ペイクル | UPCXブロックチェーンの技術情報の提供、技術仕様の調整支援、SDKやAPIなどの技術的インターフェースの整備 |
| NTT Digital | 法人(特に金融機関や暗号資産取引所)向けの実用的なユースケースに対応可能なUPCXブロックチェーンのインフラ機能の提供又は市場投入の協議、UPCXブロックチェーンのプロモーション活動支援 |
技術面と実運用に向けた作業項目
技術面では、ペイクルが主に技術情報と仕様調整を担い、SDKやAPIなどのインターフェース整備を進めることが合意されています。これにより、アプリケーション層の開発者やサービス事業者が利用しやすい環境を整備します。
実運用面では、UPCXがブロックチェーン運営とエコシステム育成に責任を持ち、NTT Digitalが法人向けのインフラ機能提供や市場投入の協議、プロモーション支援を担うことで、企業や取引所など実務的なユースケースへの導入を図ります。
- 技術提供・整備:ペイクルが技術情報、SDK/API整備。仕様調整を実施。
- 運営・エコシステム育成:UPCXがネットワーク運営とエコシステムの拡大を推進。
- 法人向け実装支援:NTT Digitalが金融機関や取引所などの導入検討、プロモーションを支援。
社会実装を見据えた取り組みの進め方
三者はそれぞれのネットワークと知見を活用して、UPCXエコシステム上で展開されるアプリケーション層の構築や、社会実装を担う事業者の発掘・関係構築を推進します。具体的には、ユースケースの検証、PoC(概念実証)の実施、インターフェース整備といった段階的な取り組みを想定しています。
また、本連携では特に法人向けの実用性が重視されており、金融機関や暗号資産取引所など既存の金融インフラとの接続性や運用上の実効性を検討することが明記されています。これにより、分散型技術が単なる研究テーマにとどまらず、実際の商用サービスとして機能することを目標としています。
今後の進め方と留意点
今後の展開としては、関係企業や事業者の発掘、共同研究の推進、技術仕様や運用ルールの調整、そしてプロモーション活動による認知度向上が挙げられます。各段階での成果は、実用的なユースケースの拡大とエコシステムの成長に結びつくことが期待されます。
ただし、合意書に記載された連携事項等は現時点における予測であり、今後変更される可能性がある点に留意が必要です。また、本リリースは投資・取引の勧誘を目的とするものではない旨が明記されています。
- 想定される検証項目
- 性能評価、取引処理速度、スケーラビリティ、セキュリティ要件、管理運用フローの設計。
- 対象となる協業先
- 金融機関、暗号資産取引所、決済事業者、アプリケーション開発者等。
各社の企業情報と合意内容の要点整理
以下に、三社の企業情報を記載します。所在地や公式サイト、事業概要などの詳細を含め、本合意に関連する基本情報を整理しています。
記事の最後には、本件に関する主要事項を表形式で再度整理します。事実関係を明確に伝えることを意図したまとめです。
| 企業名 | 所在地 | 公式サイト | 事業概要 / ミッション |
|---|---|---|---|
| UPCX-Platforms Pte. Ltd. | 8 MARINA BOULEVARD #11-01/02, MARINA BAY FINANCIAL CENTRE, SINGAPORE | https://upcx.io/ | 高速ブロックチェーンを活用したオープンソースのペイメントシステム「UPCX」を開発。決済ニーズに応えるシステム提供を目指す。 |
| 株式会社ペイクル | 福岡市中央区天神1-10-20 天神ビジネスセンター15F | https://www.paycle.com/ | ブロックチェーン、フィンテック、AI、量子耐性暗号アルゴリズムなどで研究開発を行う。テクノロジーで未来を創造することをミッションに活動。 |
| 株式会社NTT Digital | 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー10階 | https://nttdigital.io | NTTドコモ・グローバルグループの一員として、ブロックチェーン等のデジタル技術の社会実装を推進するweb3イネーブラー。 |
本合意は、UPCXブロックチェーンを基盤に、技術開発、運用体制の整備、法人向けユースケースの検討、そして認知度向上を同時に進める点が特徴です。各社の強みを組み合わせることで、分散型技術の社会実装に向けた現実的な検証が進められる構成になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年8月22日 14時00分 |
| 関係各社 | UPCX-Platforms Pte. Ltd., 株式会社ペイクル, 株式会社NTT Digital |
| 合意の主旨 | UPCXブロックチェーンを基盤とした共同研究・技術開発、国内認知度向上、実用的なユースケースの推進 |
| 主な連携事項 | UPCX:ネットワーク運営・エコシステム育成 / ペイクル:技術情報・SDK/API整備 / NTT Digital:法人向けインフラ機能提供検討・プロモーション支援 |
| 所在地(各社) | シンガポール(UPCX)、福岡(ペイクル)、東京都千代田区(NTT Digital) |
| 注意事項 | 連携事項等は現時点での予測であり、今後変更される可能性がある。投資・取引の勧誘を目的とするものではない。 |
以上が今回の基本合意に関する要点の整理です。本合意は、分散型の決済・金融インフラに向けた具体的な共同研究と協業の出発点となるものであり、技術的・実務的な検討が段階的に進められることになります。