Sitissy luvitが優勝|Red Bull Roku Maru 2025決勝詳報
ベストカレンダー編集部
2025年8月23日 18:43
Sitissy luvit優勝
開催日:8月22日
Sitissy luvit が新たな王座を獲得した決勝の詳細
2025年8月22日、東京・渋谷のSpotify O-EASTで開催されたレッドブル主催のフリースタイル・ラップバトル大会「Red Bull Roku Maru 2025」で、Sitissy luvitが優勝を果たしました。大会は開場17:00、開演18:00、終演21:00で行われ、勝者には国内最高峰大会である「KING OF KINGS 2025 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL」への出場権が与えられます。
本大会は2021年に「Red Bull 韻 DA HOUSE」として始まり、リニューアル後は「Red Bull Roku Maru」として今回が3回目の開催でした。第1回王者はMOL53、第2回王者は輪入道といった先例を持つ大会であり、今回Sitissy luvitがその栄冠を手にしました。写真クレジットはSuguru Saito / Red Bull Contents Pool、So Hasegawa / Red Bull Content Poolなどが大会の模様を記録しています。
決勝の攻防と勝敗を決した場面
決勝はSitissy luvitとクボタカイの対戦。先攻を取ったSitissy luvitは積み上げてきた場数と練られたライムで攻め立て、後攻のクボタカイもキャリアを語る言葉と共感を織り交ぜて応答しました。会場は両者のリスペクトとプライドが交錯する緊張感に包まれ、試合は延長戦に突入しました。
延長戦でクボタカイが連戦の疲労からやや息切れを見せた一方、Sitissy luvitはリスクを負ってレーベルを設立したことや家族・恋人の懸念を乗り越えた決断を明かし、「涙なんて枯れた あとはやるだけだ」と結びつつ勝利を決めました。Sitissy luvitは大会後に「昔から出たかった大会。呼んでもらって優勝できた」と述べ、60秒フォーマットが自身の積み重ねを最も出しやすい場であったと語っています。
大会フォーマットと波乱の試合経過
「Red Bull Roku Maru」は1バースを60秒と定め、交互に2バースずつを戦う1対1のフリースタイル形式で進行します。8小節や16小節といった既存のラップバトル形式とは異なり、即興性、ラップスキル、ステージング、音楽性を総合して問うフォーマットです。
この60秒×2バースの形式はラッパーの総合力をあぶり出すため、大会は初戦から波乱の展開となりました。以下に大会の主要な対戦と試合のポイントを順にまとめます。
- DOTAMA vs MAIllI:MAIllIが「HIPHOPを探求して金を稼ぐ俺と金稼ぐためにHIPHOPを使うお前との違い/バビロンと手を組まないし魂も売らない」といったストリートを前面に出したリリックでDOTAMAを破る番狂わせを演出。タイトなライミングとフローで会場を沸かせました。
- MOL53 vs 天涯孤独の民:2024年王者MOL53はYouTubeなどで注目を集める天涯孤独の民と対戦し、「飛んで火に入るWACK MC」などのフレーズで相手を寄せ付けず勝利しました。
- 梵頭 vs 9for:梵頭はステージングを駆使し、審査員のKEN THE 390の肩を抱くなど観客を巻き込む振る舞いで勝利。踏んできた場数や立ち居振る舞いが評価される一戦でした。
- ミメイ vs KOPERU:ミメイはアルバム「HEISEIジョーカー」リリース後の出演で、語呂合わせを駆使したライミングを披露。延長戦の結果、先輩としての懐の深さを見せたKOPERUが勝利しました。
- IDの快進撃:1回戦でSATORUを下したIDはKOPERU戦でビートアプローチとメロディアスなフローを見せ、観客を引き込み勝ち上がりました。
- 準決勝:第1試合はSIMON JAPとSitissy luvit。若手のSitissy luvitがタイトなライムでSIMON JAPを押し切り決勝進出。第2試合はクボタカイとIDの対戦で、クボタカイが最終的に決勝へ進みました。
これらの試合を通じて、60秒という短時間で如何に自己表現し、観客と審査員の心を掴むかが勝敗を左右したことが明確になりました。
出演者、審査員、スタッフ、物販とライブパフォーマンス
大会には予選を通過した選手を含め合計16名が出場しました。審査員、ホストMC、バトルDJといった陣営も日本のラップバトルシーンを代表する顔ぶれが並び、大会全体を支えました。
ステージ外ではストリートウェアブランド「APPLEBUM」による「KING OF KINGS」「Red Bull Roku Maru」のトリプルコラボTシャツが販売され、物販面でもシーンを象徴する展開がありました。また、審査員3名によるライブがバトル前に行われ、ショーとしての厚みが加わりました。
出場ラッパー(大会プレス情報に基づく)
- Sitissy luvit
- MOL53
- DOTAMA
- Donatello
- クボタカイ
- 梵頭
- ミメイ
- MAKA
- SATORU
- KOPERU
- 歩歩
- 天涯孤独の民
- ID
- SIMON JAP
- 9for
- MAIllI(予選通過者)
審査員・ホスト・バトルDJ
- 審査員
- 漢 a.k.a GAMI / SEEDA / KEN THE 390
- ホストMC
- 怨念JAP / ACE
- バトルDJ
- DJ YANATAKE / DJ TIGU
審査員の3名(漢 a.k.a GAMI、SEEDA、KEN THE 390)はバトル前にバックDJとしてDJ YANATAKEを迎えたライブパフォーマンスを披露しました。KEN THE 390は「真っ向勝負」、SEEDAは「BUSSIN」、漢は「紫煙」などそれぞれの代表曲を演奏し、観客はリスペクトを持ってこれを受け止めました。
物販面では東京発のストリートウェアブランド「APPLEBUM」によるトリプルコラボTシャツが販売され、大会の記念アイテムとして展開されました。
開催概要と大会データの整理
以下は大会の公式に示された開催概要、価格、会場情報、関連リンクなどの詳細です。イベントページも併せて参照できます。
大会は国内バトルシーンでのキャリアに直結する賞典を伴い、若手・ベテランの対戦は出場者のキャリアと積み重ねを測る場ともなりました。観客にとっては即興の緊張感とライブパフォーマンスが同時に味わえる構成でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | Red Bull Roku Maru 2025 |
| 日付 | 2025年8月22日(金) |
| 会場 | Spotify O-EAST(渋谷) |
| 時間 | 開場 17:00 / 開演 18:00 / 終演 21:00 |
| 料金 | 一般 5,000円(税込・別途ドリンク代) / U-22 3,500円(税込・別途ドリンク代) |
| 入場制限 | 16歳未満は保護者同伴で入場。顔写真付き身分証の確認あり。 |
| 優勝特典 | KING OF KINGS 2025 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL への出場権 |
| 公式イベントページ | https://www.redbull.com/jp-ja/events/red-bull-roku-maru |
今回の記事では大会のフォーマット、主要試合の経過、出場者や運営陣、物販とライブパフォーマンスに関する情報を整理しました。Sitissy luvitの優勝と、KONG OF KINGS出場権獲得という結果は、出場したラッパーたちが60秒という短時間に何を詰め込み、どのように表現してきたかを如実に示しています。
下の表はこの記事で触れた主要情報を一目で確認できるように整理したものです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 優勝者 | Sitissy luvit |
| 準優勝 | クボタカイ(決勝でSitissy luvitに敗れる) |
| 出場者数 | 16名(予選通過者MAIllI含む) |
| 審査員 | 漢 a.k.a GAMI / SEEDA / KEN THE 390 |
| ホストMC | 怨念JAP / ACE |
| バトルDJ | DJ YANATAKE / DJ TIGU |
| 会場 | Spotify O-EAST(渋谷) |
| 開催日 | 2025年8月22日(金) |
| 開場/開演 | 開場 17:00 / 開演 18:00 |
| 料金 | 一般 5,000円 / U-22 3,500円(各税込・別途ドリンク代) |
| 物販 | APPLEBUM による「KING OF KINGS」「Red Bull Roku Maru」トリプルコラボTシャツ |
| 写真クレジット(大会資料) | Suguru Saito / Red Bull Contents Pool、So Hasegawa / Red Bull Content Pool ほか |
以上が大会の要点と詳細の整理です。大会は短時間の即興表現により実力と積み重ねを見せる場となり、Sitissy luvitの優勝はその象徴的な結果となりました。
参考リンク: